ウェネトさまの館

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エミール・ガレ 奇想のガラス作家(松濤美術館)

2024年05月20日 20時01分07秒 | 展覧会・美術関連

前回のブログの続きでございます。

書く順番が逆になってしもうたが、この日は朝イチで、渋谷区立松濤美術館「没後120年 エミール・ガレ展 奇想のガラス作家」を観ましたのじゃ。
https://shoto-museum.jp/exhibitions/203galle/

ガレのガラスは昔から大好きゆえ、近場で展覧会あらば必ず観に行くのでございます。

ガレ没後120年の回顧展で、国内の個人コレクター所蔵作品を中心に約120点の展示。
会期中に一部展示替えあり、観たのは後期じゃよ。

1階ホールで、猫がお出迎え。

《猫型置物》1865-1890年代 
写真撮影可はこの1点のみ。陶作品じゃ。

お顔アップ。髪型がこの時代っぽい。


 
構成は以下の3章。気になった作品もリスト順に。
まずは地下の第1会場からじゃ。

【第1章:奇想のデザインを世に問う気鋭の工芸作家出現】
中世、ルネサンス、ロココの美術様式から着想を得た初期作から、東洋の文化に影響を受けた作品など。

《ゴブレット(霊獣)》1880年代
透明ガラスの中央に、フェニックスとドラゴンが混ざったような霊獣。
周囲にエナメル彩色でアラベスク風の花文と唐草文。綺麗じゃ。

《花器(樹下人物図)》1898年頃
作品リストでは第1章じゃが、第2章に展示。
ピンクのガラス。ピンクの花咲く樹木の下に、ペルシア風な衣装の人達。
ガレだと言われなければ分からぬ可愛さ。

《花器(ユリ)》1878-1889年頃
どう見ても日本の位牌じゃが、綺麗なガラス器じゃ。

《角鉢(カエル、ハス)》1880-1884年頃
月光色ガラス(青色のガラス)に、北斎チックなカエルと蓮の図。

《猫型置物》1865-1890年代
入口パネル(撮影可)に写真が。ツッコミどころ満載(失礼)


 
《犬型置物》1865-1890年代
入口パネル(撮影可)の写真。可愛・・・くないけど存在感ありあり。


 
《装飾団扇(アイリス、サラマンダー)》1879年頃
後期のみ展示。長さ30㎝ほどの団扇形の陶の菓子皿で、柄にサラマンダー。

《植込鉢(エジプト風)》1880-1884年頃
わたくしの故郷、古代エジプトチックなハゲワシの翼にコブラ。

《大杯(貝に跨るカエル、コイ)》1883年頃
入口パネル(撮影可)の写真。ラファエロ《ガラテア》のパロディじゃ。


 
【第2章:進化を遂げる思索の造形】
実用食器などの製造から、「作品」としての工芸へ。
芸術性、技術、知識の進化。

《飾り棚(エリンギウム)》1896-1898年頃
象嵌細工を施した木製の繊細な飾り棚。

《脚付杯(昆虫)》1889年
入口パネル(撮影可)の写真。
黒が基調のガラス「玉滴石」で高さ10.8㎝の小ささじゃが、いかにもガレ。


 
《花器「地質学」》1889年
入口パネル(撮影可)の写真。


 
《蓋付函(アラベスク)》1882年頃
みっしり緻密なアラベスク文様。余白皆無は決して嫌いではない。ていうか好き。

《台付花器(オモダカ)》1890-1900年頃
緑色のウランガラス。紫外線を当てると蛍光を発するのじゃ。

お次は2階の第2会場へまいるぞよ。

【第3章:花開くアール・ヌーヴォー様式】
1900年、ガレ3回目のパリ万国博覧会で、ガラスと家具の二つの部門でグランプリ獲得。

アール・ヌーヴォー様式のいかにもガレな作品が多く、下から照明で照らされた作品もあり。
晩年に取り組んだランプは、灯りをつけて展示。

《花器(プリムラ)》1900年頃
入口パネル(撮影可)の写真。本展のメインビジュアル。
4色被せガラスにリアルなプリムラ。


 
《花器(チューリップ)》1900年頃
薄緑から薄ピンクのグラデーションが綺麗で、形も可愛い。

《花器(オダマキ)》1898-1900年
ちと宇宙人チックなオダマキの蕾の形でお気に入り。

《ランプ(ナス)》1900年
88㎝もある脚が巨大ナス。当時は布製の傘が付いていたそうな。

《ランプ(ツバメ)》1902-1904年頃
濃いオレンジにほぼ黒で、傘部に空飛ぶツバメ達、軸部に木立。夕焼けの森のようで素敵じゃ。

《花器(ゾウ)》1924-1931年 
入口パネル(撮影可)の写真。ガラスの白象たちが象牙細工のよう。


 
今まで観た事ないようなガレも観られ、キャプションなども分かりやすく、興味深うござりました。
会期は6月9日まで。

観終わってランチは、知人から聞いていたお店へまいりますぞ。
美術館から渋谷駅に向かう途中の裏道の、肴とり なるお店を探すのじゃ。

え?ホントにここで大丈夫かの?と不安になるような場所の、古~い建物の2階。

ランチのお安さにビックリして、メニュー写真ピンボケw

開店直後に行ったら、窓際のお席へ案内されたぞよ。

しかしアッという間に満席になり、階段にも行列が。人気店なんじゃのぅ。

鮪丼をお願いいたしまする~。

おお~、丼にはマグロの赤身とネギトロ。大きなお椀のお味噌汁と、可愛いサイズのとろろも付いておる。
初めてのお店ゆえ遠慮したが、ご飯は大盛りにもできるそうな。
これで税込500円とは!

美味しゅうござりました。
今度行く機会あらば、ネギトロ丼に天ぷら3種付いた肴とり丼(800円)を食べてみようかの。ご飯大盛りでw