ウェネトさまの館

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アールヌーヴォーからアールデコに咲いたデザイン(そごう美術館)

2022年10月07日 20時18分46秒 | 展覧会・美術関連

そごう美術館「オールドノリタケ×若林コレクション アールヌーヴォーからアールデコに咲いたデザイン」を観たのでございます。
https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/archives/22/noritake/
(最後のテーブルコーディネートのみ写真撮影可)


 
オールドノリタケは、森村組および日本陶器(現・株式会社ノリタケカンパニーリミテド)によって、明治中期から第二次世界大戦期にかけて製作・販売・輸出された陶磁器。

本展は、若林コレクションのオールドノリタケの陶磁器やデザイン画など、約250件が展示されておりまする。
オールドノリタケ大好きゆえ、大興奮じゃ。

構成は以下の通り細かく分けられており、それぞれ気になった作品もリスト順に。

★【イントロダクション】

・《色絵金盛薔薇文飾壺 》1891-1921年頃
森村組時代のアンフォラ形の壺。薔薇の絵付けと金彩が綺麗。

・《色絵食器揃(フランク・ロイド・ライトデザイン)》1923-1940年頃
かのフランク・ロイド・ライトのデザインじゃ。
これはあまりわたくしの好みではありませぬが(失礼)、実際に帝国ホテルで使われていたとの事で興味津々。

★【Ⅰ:モチーフ】

[植物]
・《色絵金盛パンジー文双耳花瓶》1891-1921年頃
美しいパンジーの絵柄、金彩の直線的なラインと曲線的な植物文様。

[動物]
・《色絵金彩ビーディング野鳥文皿》1891-1921年頃
写実的な野鳥のいる風景画のような絵柄と、皿の周囲のヘタウマ画のような(失礼)花鳥の絵柄のギャップがツボ。

・《色絵盛上カワセミ付小物入》1911-21年頃
池に見立てた皿に立体的なカワセミがとまり、皿に描かれた魚を狙っておる。

[人物]
・《色絵金盛ジュール婦人文花瓶》1891-1921年頃
描かれた婦人は、プロイセン王妃ルイーゼの肖像画を元にしたそうな。
小さな円に盛り上げたジュールが、サンゴやラピスラズリやマラカイトのように見えまする。

[風景]
・《色絵金彩ビーディング帆船文チョコレートセット》
八角形の形のセット。夕焼け(朝焼け?)の海に帆船の図。

[異国趣味]
・《デザイン画(色絵ラスター金彩花鳥文ティーポット)》20世紀初頭
空色の地に桜の枝がのび、尾っぽの長い謎の鳥2羽がとまるデザイン画。
これを元に作られたポットも観てみとうござります。

・《インド風色絵金盛花文ティーセット》1926-56年頃
濃紺に金のインドチックな植物文様がゴージャス。 

★【Ⅱ:スタイル】

[ジャスパーウェア風]
・《白盛牡丹文香水瓶》1908-26年頃
ジャスパーウェアと聞いてすぐ思い浮かぶウェッジウッドが、型抜きした図柄を貼り付けているのに対し、オールドノリタケは泥漿を筆や篦で載せていく盛上技法で、緻密さと半透明感となめらかな陰影がとても美しい。
わたくしはオールドノリタケのほうが好みじゃ。

[クロワゾニスム風]
・《色絵盛上月夜風景文双耳花瓶》1891-1921年頃
これもノリタケかの?と驚くクロワゾニスム風は、単純化されたモチーフや、くっきりした輪郭線や、平板な色彩。
こちらは満月の夜の風景で、木々と家並みの向こうに海(湖?)と山。

[アールヌーヴォー風]
・《色絵金彩藤文花瓶》1891-1921年頃
上部の金彩から続く金の濃淡にも見える山吹色の胴体に紫の花房、藤の枝に絡む蔓からたれ下がる金色の装飾的な鞘に緑の実。とても美しい。

[アールデコ風]
・《色絵金彩花文花瓶》1920-31年頃
・《デザイン画(色絵金彩花文鳥付掛花入)》1920-31年頃
デザイン画と実際の作品を並べて展示。赤と黒にすっぱり分けられた胴に花の文様。口も花びら形。
デザイン画では立体的な鳥が上にとまって花入を覗き込んでおるのに、作られた花入では鳥が消えておる(涙)

★【Ⅲ:テクニック】

[盛上]
・《色絵盛上モミジバフウと蜘蛛の巣文双耳花瓶》制作年不詳
白い泥漿でモミジバフウの葉と蜘蛛の巣を盛上。蜘蛛の巣の極細な線が綺麗。

[金盛]
・《色絵金盛ジュール花文手付花瓶》1891-1921年頃
すらりとした花瓶にすらりと伸びる花々の輪郭線が、泥漿で盛り上げ金彩してありゴージャス。

[ビーディング]
・《色絵金彩ビーディング菊文足付花瓶》制作年不詳
極小の粒々を盛り上げて金彩を施したものを全体に散りばめる、高度な技術じゃ。

[ジュール]
・《色吹金彩ビーディングジュール大花瓶》1891-1921年頃
青や緑や赤茶の半貴石を貼り付けたかのような宝石盛り。

[エッチング]
・《色絵エッチング金彩花文マヨネーズ入》1918-41年頃
把手なしのカフェオレボウルくらいの大きさのカップ&ソーサー。なぬ?これがマヨ入れとな?
カップの内側とソーサーの中央には美しい花の絵、カップの外側とソーサーの周囲は金一色で、エッチングが施されておりまする。

[布目]
・《色絵布目白盛ミミズク文煙草壺》1891-1921年頃
まるでキャンバスに描かれた油彩の如き風景に、ミミズクと木の枝が白い泥漿で立体的に描かれておる。

[モールド]
・《色絵モールド獅子文飾皿》1911-21年頃
立体的に浮彫りされたライオンの躍動感。

[ぼかし]
・《色絵金彩蝶文手付セロリディッシュ》1911-21年頃
一見ラピスラズリのような皿は、噴霧器で青い顔料を吹き付けてあり、飛び交う4頭の蝶は金彩と絵付け。

[コバルト]
・《色絵コバルト金盛蘭文シュガーポット&クリーマー》1891-1921年頃
和なデザイン。セーブル窯のような濃紺に、金彩の緻密な文様。

[ラスター彩]
・《色絵ラスター金彩少女文手付コンポート皿》1920-31年頃
アールデコ風な作品によく用いられている、虹色に輝くラスター彩。
これは中央の少女と動物の図柄がモノトーンで素敵可愛い。

★【Ⅳ:ファンクション】

[喫茶]
・《色絵金盛植物文ティートリオ》1926-56年頃
エメラルドグリーンと黒に、金の植物文様。インドチックでゴージャス。

[食卓]
・《色絵モールドグリフィン型セロリディッシュセット》1918-41年頃
ひょろ長い親グリフィンと、6匹のちっちゃな子グリフィン。色も明るくて素朴可愛い。

[喫煙]
・《色絵金彩ビーディング植物文煙草壺》1911-21年頃
ソーサー付き煙草壺。白地に水色、緻密な金彩ビーディング。

[美容・理容・ジュエリー]
・《色絵金彩婦人型ドレッサーセット》1908-26年頃
蓋物は、ブルーグレーと金色のドレスを着て扇を持ったご婦人の形。

★【エピローグ】
・《色絵金彩コラレン幾何学植物文双耳花瓶》1907-08年頃
アールヌーヴォー風なデザインが素敵。上部に水色の小さなガラスビーズが貼り付けられておる。

★【テーブルコーディネート】コーディネート:竹内薫
最後のこちらのみ写真撮影可なのじゃ。


 
お品書きもございます。ちなみに下のお皿は、
《色絵金盛菊文手付セロリディッシュ》1891-1921年頃


 
《色絵金彩ビーディング和風人物風景文ティーセット》1908-26年頃


 
わ~い!プリンじゃプリンじゃ。スプーンも下され~(こら)


 
大好物の“クルミっ子”もある~(こらこら)


 
様々なスタイルのオールドノリタケを観られただけでなく、技法の解説とその例を作品で知る事ができ、観応えありありじゃった。
写真撮影可の作品がもっとあれば、もっと嬉しいんじゃがのぅ・・・(こら)

生憎の雨じゃったが、横浜まで観に来て良うござりました。
会期は10月16日まで。ご興味ある方はぜひ。

そして、まちかんさんと待ち合わせ、ココスへまいりましたのじゃ。
12月並みの寒さじゃが、パフェを食べますぞ。

シャインマスカットパフェをお願いいたしまする~。


 
シャインマスカット、マスカットジェラート、バニラアイス、エルダーフラワーシロップ風味の天然水ゼリーなどなど入って美味しゅうござりました。
上に乗ってる花とチョウは、チョコレートじゃよ。

まちかんさんから、甘くて美味しい柿をたくさん頂きました♪ ありがとうござりまする~!


 
まちかんさんは、この秋すでに300個以上の柿を渋抜きなさったそうな。凄いですのぅ。

昨日はそのまま美味しく頂いたのじゃが、今日、柿&生クリームと、柿&クリームチーズのサンドウィッチ作って食べたら、これまたたいそう美味しかったぞよ。
お供のEの母上の所で作ったゆえ、写真は撮りそびれてしもうたがの(涙)

★おまけ話
鳥が執事のツボなガチャを見つけたのでございます。
種類は5種あり、特にミミズクがたいそうツボ。


 
ミミズク出て参れ~!と念じつつ3回ガチャるも、ミミズクの気配なく、これ以上やっても出たものと被りそうで断念。
でも、出てきたスズメもカラスもタンチョウも、良くできていて可愛いぞよ。
こんな使い魔が欲しいのぅ。


 
ミミズク、今度またチャレンジしてみようかの。