一昨日は、東武百貨店 池袋店 6F美術画廊「第18回 池袋モンパルナス回遊美術館~拝啓 乱歩先生~ミステリアスな絵画が集まりました。」初日を観たのでございます。
https://kaiyu-art.net/event-single.php?id=806
毎回楽しみな、江戸川乱歩がテーマのグループ展。
今年の参加作家は以下の15人で、殆どの作家が複数点出展でございます。
北見隆、赤綿、恋月姫、小松修、佐々木悟郎、清水真理、須川まきこ、高田美苗、建石修志、寺門孝之、樋上公実子、ひらいたかこ、宝永たかこ、牧野鈴子、宮崎敬介
無料で頂けるオールカラーの小冊子も楽しみなのじゃ。
1点ずつじゃが全作家の作品が載っており、デザインは北見隆と高田美苗じゃよ。
展示は素晴らしい作品揃いで、写真撮影不可なのがまことに残念(涙)
フライヤーの表面と裏面を載せておくぞよ。
15名それぞれのお気に入りを1点ずつ、簡単に書いておきまする。
★赤綿《渇きを満たす探求者》ミクストメディア(アクリル絵具、油彩、金箔、パール粉、サンド)
本に囲まれて頭を抱える鳥がツボ。
★北見隆《仮面を売る男》キャンバス、アクリル絵具 36.4×25.7
北見作品では、版画の《アッシャー家の幻影》も同じくらいお気に入りじゃった。
★恋月姫《永遠の光-Kyriel-》球体関節人形・オールビスク
ビスクドール2点どちらもたいそう美しゅうござりますが、特に白いドレスで眠るこちらがお気に入り。
★小松修《想いの彼方》アクリル絵具 8S
断崖と街の水中で、大きなオウム貝に乗る女性。
★佐々木悟郎《After Twenty Year's》水彩絵具
2人の男の雰囲気が、ミステリ映画のワンシーンのよう。
★清水真理《魔法人形~Magic girl~》木、布、アクリル、石塑粘土
綺麗なボックスの上段に美しい女性の頭部、下段のお部屋に3人の小さな可愛い少女。
★須川まきこ《レースアップドレス》インク、水彩絵具
ピンクのリボンがたくさん付いた衣装を身につけた、クールな表情の女性。
★高田美苗《暗い森の中で》混合技法(板、油彩、アルキド樹脂絵具)直径17.5
以前観てお気に入りだったトンドの赤い作品。ウサギを被った赤頭巾、狼の裂かれたお腹からたくさんのシャボン玉。
★建石修志《洪水は我が魂に・・・》麻紙ボードに油彩・アルキド樹脂絵具 F6
本から浮かび上がる女性と押し寄せる水がたいそう美しい。
★寺門孝之《パノラマ島奇譚より #2》リトアニアリネン/アクリル絵具・顔彩・色鉛筆 F4
鮮やかピンクの水中に、人魚と青い魚や亀たち。
★樋上公実子《鱗片香》アルキド樹脂絵具・油彩 30×22.5
香炉を手にした綺麗な少女と、香りに誘われて集まる白い蝶たち。
会場にいらしていたご本人に久々にお会いできて嬉しゅうござりました。
★ひらいたかこ《黄昏のカーニバル》ジークレー 32×46
クラシックな建物をバックに、ひょろ長い黄色の雲に乗って飛ぶカーニバルの人々。
★宝永たかこ《Madame M》ミクストメディア
「黒蜥蜴」扮する緑川夫人も、色彩もマチエールも綺麗じゃ。
★牧野鈴子《RANPO-星を喰う 一千一秒物語より-》キャンバスにアクリル・油絵具 F6
金の椅子のある部屋、金色に光る月や星や太陽。原作読んでみとうござります。
★宮崎敬介《青猫》色鉛筆画 25.7×24.2
青い炎のような女性と猫。
それぞれのミステリアスな世界、観応えありありで、じっくり拝見いたしました。
会期は5月24日まで。ご興味ある方はぜひ。
★【追記】
原作が気になった稲垣足穂『一千一秒物語』を読んでみたらば、以前読んだ事を思い出したのでございます。
かような事が頻繁にあるが、己の記憶力のなさにほとほと呆れ果てまする~(汗)