ゆん 学びの旅

毎日、いろんな出来事が起きる。日々の出来事を素直な心で受け止め学びにしようと心がけてるカキコです。

遠足のお菓子

2007年10月08日 | アダルトチルドレン

私が小学校時代の家の商いは、小さなスーパーを営んでいた。

小さいと言ってもそれなりの広さの中に商品は詰まっていたし、お惣菜も手作りでいつも油のにおいがしていた。だからといって大手のスーパーから比べると、子供にとっての必須のお菓子の数は少なく、商品数の少なさにかなり飽きていたため今日は何を食べようか・・・などと贅沢な悩みを持っていたもんだ。

私からすれば、大手のスーパーは魅力いっぱいで、一度は行ってお菓子を買ってみたいところだが、同業の敵対しているスーパーに買い物に行くということはありえないことである。

そういう環境の中で、秋の遠足が近づいていた。
ん~お菓子が欲しい。
みたことのないお菓子。

うちには売ってないお菓子~~~!!と欲求を抑制できず、親の財布からお金を盗み、ついに大手スーパーに一人で買いにいってしまった!

誰にも会わないように、うちのお客様に会ったりしたら、後から大変なことになる。
キョロキョロしながらお菓子コーナーに行ってみたら、なんと!すばらしい!見たことのないお菓子が陳列棚一杯に並んでいるではないか!うちのお菓子コーナーから比べたら問題外の商品数!

感激した!

おぉ~~~!私は禁断の果実をかじってしまったのである。
こうなると、もう人目も気にすることも忘れ、楽しいお菓子選びに没頭してしまったのである。

こういう時の集中力は凄かっただろうと思う。勉強には全く使わない力だ。
それで、じっくりゆっくり選び、レジにニコニコしながら並び、普通のお客様のように自宅に帰った。

遠足には、いつものじゃない楽しくておいしそうで新鮮なお菓子を持っていける!
そして遠足は、最高だった。
大手スーパーのお菓子を見てはニヤニヤしていたことをよく覚えている。

しかし、悲劇は遠足に帰ってから始まったのである。
遠足から帰って居間でTVを見ていたら、母がお店に来るように呼び出された。

母はお店のレジのところに来させて何か言いたそうだった。
レジの横に立ってる母の横にはもう一人うちの常連のおばちゃんがいた。
二人とも、困った子だね~!みたいな目で私を見下ろしている。

ん?

「あんたは何やってるの!よそのスーパーに隠れて何しに行ったの!うちの常連さんがよそのスーパー行ったときに、あんたをみかけたんやって!恥ずかしいことせんといて!!!!」
と、母が怒り出した。

そしたら常連のおばちゃんまで、
「自分とこに売ってるのに、なんでわざわざよそで買わなあかんのや?おかぁちゃんの顔に泥塗るようなことようするわ~!」
だそうだ。

こっちの言い分すら聞こうともしないで、一方的に虐待してくれた!!
私は悪い事をしたとは思えなかったし、そのときは黙ったままで謝らなかった。
理由は単純で、「欲しかった」ということ。
でも、かなり怒られて、その大手スーパーには行かなかった。
それからしばらく遠足のお菓子は、見慣れてつまんないお菓子だった。

今思うに、親の立場や気持ちもあるだろう。だけど、子供には子供の理屈もある。いつも一方的で抑圧的でねじ伏せられる生活は不満だったし、子供の人権もなく親のDV人形だったから、完璧なACと心の病気になったんだとも思う。

大人の世界でも思う。
抑圧的に相手をねじ伏せるような人は結構いる。
良いことを伝えたくてもそういう手法では損するし、相手を傷つけることも十分ありえる。
それに、相手との折衝で、まず相手の気持ちも聞いたほうが良い。
どうしてどうしたの?どう思ったの?
聞くことが出来れば、同意できなくても、まず同意したほうがいい。
そうすれば、相手もこっちの言いたいことを聞きやすくなる。

子供だから!なんて言われたくない。
あんな大人にはなりたくない。
と子供の頃に誓った。

追伸
それから時間が経ち、大人になってから、その大手スーパーに3つ下の妹と行くことがあった。
その頃には、もう家の商いは別のことをしていたのだ。
スーパーに入った瞬間、そのお菓子事件をフラッシュバックのように思い出した。
一瞬、体が硬直した。
心が叫んだんだと思う。
「ここには来ちゃいけないんだよ!!」
って。
でも、すぐに
「おいおい、なにやってるんだ。もう大丈夫なんだよ~。」
と意識が戻り、普通にお買い物をした。

人間は、恐怖を味わうとこういうことになるもんなんだ~~!と発見した。
そこのお母さん、子供ってこういうふうに思うもんです。
だから、ちゃんとした理由や理屈、屁理屈もあるだろうけど、十分な会話を子供としてやってください。
そうじゃないと、私みたいに心を患ってしまうんです。
それに自分がそう言われたらやだろ?って思う言い回しもやめましょう。
子供は、親の言いなりにならなければならないのでもない。

犬だって、犬の頭の上から手を差し伸べると、攻撃と勘違いする。
だから、犬の頭の下から手を差し伸べるもんだよね。

犬でもそうなんだから、もっと繊細な人間をもっと考えながら接するのは必須アイテムだと思うよ。




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