うどん粉の日記

平成21年度新司法試験合格・新63期司法修習生(予定)のブログです。

うどん粉的勉強法

2009年09月27日 10時24分45秒 | 新司法試験
 既に私の周りの方にはお話していることではありますが、私は昨年の11月からK君と2人で組んで以下のような勉強をしていました。

・ 週5日(後期の授業が終了してからは週6日)、毎朝8時に大学に集合。
・ 時間を計って論文問題を1題解き、答案を作成する。
・ 答案作成後、一通り解答をチェック。
・ 互いの答案を交換し、採点する。
・ 互いの答案について良い点・悪い点を指摘し合う。
・ 問題には主に近年の旧司法試験の過去問を使用。
  会社法・行政法については法学セミナーや法学教室に連載されている演習問題等を利用。
・ 参考答案や解説等に疑義があれば討論する(予備校の解説・参考答案には結構おかしなことが書いてあることがあるため)。


 このような1日1題旧司過去問を解いて評価しあうという勉強法というのはK君の知人が実践していたものだそうで、その方は昨年の新司法試験で上位合格を果たされたそうです。私たちはそれを真似たわけですが、結果2人とも合格することができました。



 この方法をとっていて自分にとって良かったと思う点を挙げます。

・朝から大学に来られる
 私にとってはこれは非常に重要な効用でした。私は基本的にものぐさでありますから、放っておいたら絶対に朝8時に大学に来ることなんてできやしません。が、こういう形で勉強することになれば、相方に迷惑をかけるわけにもいきませんからいやでも来ざるを得なくなります。ほぼ毎日同じ時刻に起きるので生活にリズムがつきましたし、朝早く大学に来ることで、勉強時間を多く確保することができました(私は家では絶対に机に向かわないので)。

アウトプットの練習になる
 私は予備校の答練を利用していませんでしたので、アウトプットの練習はこの時だけでした。
 旧司法試験の問題(特に最近のもの)は非常に良く出来ていて、基本的知識を前提にそれを応用することを求めるものが多いです。当然のことながらこれを解こうとすると、思考の訓練になりますし、答案作成の練習になります。また、基本的知識の確認にもなります。
 
・自分の答案について客観的な評価が得られる
 自分の答案を相手に客観的に見てもらうことにより、自分ではなかなか気づかない悪い点(たとえば、論理が飛躍している、論述の分量のバランスが悪い、論証が不正確である、表現が分かりにくい等々)などを指摘してもらうことができます。これは1人では出来ないことです。
 
・採点も勉強
 相手の答案を評価することによって採点者の視点に立てます。たとえば、答案を読んでいてどのような点に目が行くか、どのような答案に良い印象あるいは悪い印象を抱くか、など。予備校の論パを切り貼りしたような答案は読んでいて面白くなかったので(これは私個人の好みに過ぎないのかもしれませんが)、やはり考査委員が読んでも評価は低くなるのだと思います。逆に自分の頭でよく考えており、その思考の過程が文面から読み取れるような答案は読んでいて非常に印象がよかったです。

・その他
 それから、2人で軽く討論したり、知識を確認したりするという作業はなかなかおもしろいものです。口頭で相手に説明しようとすると頭の中で知識が整理されますし、話し相手が自分とは異なる視点を持っていると思わぬ発見ができます。何より机に向かって長時間勉強している中で人と話すことは非常に良い気分転換になると思います。
 また、答案を書いたら相手に見せるわけですから変な答案を書いたら恥をかくことになります。そうならないために、答案を書くのも真剣になりますし、普段の勉強にも気合が入ります(私って見栄っ張りですか?)。
 



 
 
 私は在学中に、上記の過去問ゼミのほか、刑事訴訟法のケースブックのQuestionを解くゼミに混ぜてもらったり、事例研究行政法の章末の関連問題を解くゼミを組んだりしていました。それから、民法総合事例演習のゼミにも参加しておりました。
 
 今年の本試験を見れば分かるように、本試験では現場で思考し、思考の過程を的確に答案上に表現することが求められており、その傾向は強まっていると思います。こうした現場思考・知識の応用力を養う上で、これらのゼミの予習過程で解答を考え、ゼミで解答を議論したことは大いに有効だったと思います。
 
 法科大学院を修了してしまうと授業もありませんし、なかなか人と議論する機会がありませんが、ある程度必要な知識(新司法試験においてはそれほど多くは要求されていない。ただし基本的な部分は正確に覚える必要があります)が身についたならば、友人とゼミを組んで勉強することをお勧めします。

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