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二つの「micrometer」

【計量強調月間にちなんだ言葉の話題】

英語の「micrometer」には二つの意味がある。両者つづりは同じだが発音が違う。

一つは単位で、メートルの100万分の1。この場合[マイクロミーター](音節:mi-cro-me-ter、アクセント:1強・弱・2強・弱)と発音する。日本語では「マイクロメートル」(計量法の縛りを受けない場面では「マイクロメーター」、「ミクロメートル」とも)。

もう一つは計器類の一つで、微小な長さを測る機械。この場合[マイクラミター](音節:mi-crom-e-ter、アクセント:弱・強・弱・弱)と発音する。日本語では「測微計」又は英語からの外来語で「マイクロメーター」(やはり「○○メーター」という形になる)、末尾の長音を省略して「マイクロメータ」(それでも「メ」の後の「ー」は生きたままなんだよね)とも言う。
英語で二重母音は強く発音するというイメージがあって、接尾辞「-meter」の付く単語のうち特にmicrometerやhygrometer[ハイグラミター]「湿度計」のように最初の音節に二重母音がある場合そこを強く発音し、-meterを[-ミーター]と(「me」の部分を)強く伸ばして発音したくなりそうだが、それが単位又は2語を直接くっつけてできた単語でなければ、第1音節に二重母音が来ようが-meterの直前の母音に強勢を置く。

さて、日本語の「測微計」には「測」と「計」という漢字が含まれる。「測微」で「微(小なもの)を測る」、「計」ははかる道具を表す接尾辞。測微計を使って「はかる」と言うときの「はかる」の漢字は、長さなので原則として「測る」を使う。ただ、「計る」は全般的に使えるという考え方や、「○○計」と付く器具を使う場合「計る」を使えるという考え方もあるため、「計る」も許容される。

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