ある夏の日
ある夏の日、私はお風呂から上り、扇風機にあたって涼んでいた。 ついでに髪なんかも乾かしながら。 ・・・外は虫の鳴き声が聞こえるだけでとても静かだった。 その日、子供たちも泊り掛けで出かけており、家の中もとても静かだった。 そんなとても静かな中で私は一人涼んでいた。 主人はその時、洗面所に居て、私とはリビングを挟んで離れた場所に居た。 扇風機の音だけが プーーーーーーーンっと部屋の中で響いてた。 「 おいっ 」 ・・・・・・・・・・・・・・・・(男の声) 小さな声だけどはっきり聞こえた。 ・・・・・・・・(外?) ・・・・・・・・・・・・・・・(部屋の中から聞こえた) 私は動きを止めて固まった。 固まりながら段々怖くなっていって、すぐにその場から飛び出して行きたかった。 でも、何故か今すぐ動く事の方が怖かった。 そおぉぉぉと立ち上がり主人の居る洗面所まで走って逃げた。 |