84匹目「チコニール」
「ぎゃひーっ!! もういい加減にしてよっ! お前も、キモいよ!!」
洋一郎之介は、現れたクリーチャーに怒鳴りつけます。
「オイラがキモいだなんて、失礼しちゃうな!」
その謎の生命体は、予想以上に可愛い口調でした。頭がチーターなので、一瞬だと騙されそうになります。
しかし、全体像を見ると腹立たしさも倍でした。だって、頭以下がニョロニョロでしたから……。
「オイラ、チコニールってんだ。呼び出してくれてありがとな!」
チコニールは、ウフフと笑いました。ちょっと可愛い、確かにちょっと可愛いのですが、ウネウネした体が目に入ると、無性に罵倒したくなります。
「おめえ、何しにこんなトコにやってきたんだよ! 俺は、おめえみてえなキモい奴は、お断りなんだよ!」
「バカヤロウ!」
洋一郎之介は腹に、ヌメッとした感触の頭突きを食らいました。そうです、オクパンハの頭突きでした。
「チコニールが君に何をしたってんだ! コイツは……君とカードゲームをしにやってきたってのに……」
「え!?」
チコニールは、クスンクスンと鼻をすすって泣いていました。洋一郎之介の心にも罪悪感というものは少なからずあります。
「チコニール……。ゴメ……」
しかし、その少ない罪悪感では拭いきれないチコニールの気持ち悪さに、謝る気は失せました。
「まあさあ、そう気を落とすなよ、チコニール。せっかくカードゲームをしにきたんなら、いっちょやってみようぜ!」
洋一郎之介は、チコニールの体部分には触れないように近寄り、モフモフの頭を撫でました。オクパンハの頭だけは撫でる気にはなりませんでしたが。
「うん! やろうやろう!」
チコニールは、嬉しそうに笑いました。とても可愛いのです。顔だけは。
チコニールも、どこかから勝手に座布団を持ってきて、その上にトグロを巻いて座りました。
そして、オクパンハが配ったカードを、チコニールは上手に口を使って揃えています。
「さあ! ゲームの始まりだで!」
チコニールは変な言葉を使いました。こんな口調の奴になら勝てる! そう、洋一郎之介はほくそ笑みましたが、蓋を開けてみれば、オクパンハもチコニールも次々と簡単そうにクリーチャーを作り上げ、勝負をガンガン挑んできました。
案の定、洋一郎之介は、いっこうにクリーチャーを作り上げることができません。防御もできない始末。またしても、ぶちぎれます。
「なんだよ! お前ら! グルかよ! 陰謀かよ! もうやめやめ!! はい、おしまい!」
拗ねる洋一郎之介に、オクパンハもチコニールもあらら……という渋い表情です。その実、オクパンハの表情は余り変わっていませんが……。
そして、またしてもオクパンハが洋一郎之介のカードをのぞき込みます。そして、
「ああ、ほら! ちゃんと揃ってるじゃないか! こんな良いカードが。これと、これと、これを場に出してみなよ。僕たち勝てないぜぇ~」
言われるがままに、洋一郎之介は、場にカードを出します。
それは、頭がシュモクザメ、体はチーター、お尻は鳥?のカードでした。
そして、またしても座布団が光り、ムムム……と何かが現れたのです。
「ぎゃひーっ!! もういい加減にしてよっ! お前も、キモいよ!!」
洋一郎之介は、現れたクリーチャーに怒鳴りつけます。
「オイラがキモいだなんて、失礼しちゃうな!」
その謎の生命体は、予想以上に可愛い口調でした。頭がチーターなので、一瞬だと騙されそうになります。
しかし、全体像を見ると腹立たしさも倍でした。だって、頭以下がニョロニョロでしたから……。
「オイラ、チコニールってんだ。呼び出してくれてありがとな!」
チコニールは、ウフフと笑いました。ちょっと可愛い、確かにちょっと可愛いのですが、ウネウネした体が目に入ると、無性に罵倒したくなります。
「おめえ、何しにこんなトコにやってきたんだよ! 俺は、おめえみてえなキモい奴は、お断りなんだよ!」
「バカヤロウ!」
洋一郎之介は腹に、ヌメッとした感触の頭突きを食らいました。そうです、オクパンハの頭突きでした。
「チコニールが君に何をしたってんだ! コイツは……君とカードゲームをしにやってきたってのに……」
「え!?」
チコニールは、クスンクスンと鼻をすすって泣いていました。洋一郎之介の心にも罪悪感というものは少なからずあります。
「チコニール……。ゴメ……」
しかし、その少ない罪悪感では拭いきれないチコニールの気持ち悪さに、謝る気は失せました。
「まあさあ、そう気を落とすなよ、チコニール。せっかくカードゲームをしにきたんなら、いっちょやってみようぜ!」
洋一郎之介は、チコニールの体部分には触れないように近寄り、モフモフの頭を撫でました。オクパンハの頭だけは撫でる気にはなりませんでしたが。
「うん! やろうやろう!」
チコニールは、嬉しそうに笑いました。とても可愛いのです。顔だけは。
チコニールも、どこかから勝手に座布団を持ってきて、その上にトグロを巻いて座りました。
そして、オクパンハが配ったカードを、チコニールは上手に口を使って揃えています。
「さあ! ゲームの始まりだで!」
チコニールは変な言葉を使いました。こんな口調の奴になら勝てる! そう、洋一郎之介はほくそ笑みましたが、蓋を開けてみれば、オクパンハもチコニールも次々と簡単そうにクリーチャーを作り上げ、勝負をガンガン挑んできました。
案の定、洋一郎之介は、いっこうにクリーチャーを作り上げることができません。防御もできない始末。またしても、ぶちぎれます。
「なんだよ! お前ら! グルかよ! 陰謀かよ! もうやめやめ!! はい、おしまい!」
拗ねる洋一郎之介に、オクパンハもチコニールもあらら……という渋い表情です。その実、オクパンハの表情は余り変わっていませんが……。
そして、またしてもオクパンハが洋一郎之介のカードをのぞき込みます。そして、
「ああ、ほら! ちゃんと揃ってるじゃないか! こんな良いカードが。これと、これと、これを場に出してみなよ。僕たち勝てないぜぇ~」
言われるがままに、洋一郎之介は、場にカードを出します。
それは、頭がシュモクザメ、体はチーター、お尻は鳥?のカードでした。
そして、またしても座布団が光り、ムムム……と何かが現れたのです。