燕のため風花のため

短歌や文化のみち二葉館(名古屋市旧川上貞奴邸)の文学ボランティア活動(春日井建の蔵書整理)を紹介します

12月20日

2008-12-20 | 日日雑感
おとといから風邪をひいてしまった。
きのうは、病院へ行き、お薬をもらい点滴をうけてきた。
けれど、今朝はますます悪くなっている感じだ。

結局、寝込む。
ああー、あー、今日は春日井建先生のお誕生日なのに、と情けなくなる。
ちょうど70歳のお誕生日だしと思い、ひさびさにお墓参りに行こうかなと思っていたのだけれど。

寝ながら、冬の空を流れていくつめたそうな白い雲を見続けていた。






晩婚に生みたるわれを抱きしめし母よ氷紋のひろがる夜明け   


春日井建歌集『未青年』

文学ボランティア・メモランダム

2008-12-16 | 文学ボランティア・メモランダム
12月半ばだが、わりにあたたかな日。
二葉館までの桜の並木道を歩きながら、ときおり色づいているのに落ちない葉を見上げる。



来年2月から、春日井建展が予定されているので、以前の展覧会の展示品を整理しながら、今回の展覧会のコンセプトにあうものをさがす。

そのあとは、いつものように蔵書整理。

1964年の角川「短歌」3月号は、新人特集。
ほとんど知らない名前のなかに、「ぼく達は」というタイトルの作品を発表している村木道彦の名前をみつける。

1963年、角川「短歌」12月号。
吉田漱が、3ページほどで、春日井建論を書いている。
「未青年」からの流れをふまえながら、「律」掲載の「叙事詩・雪埋村へ」にみられる伝承詩と風土への接続に注視する内容。

1963年、角川「短歌」6月号の特集は、現代短歌白書。篠弘、塚本、岡井、中井英夫、上田三四二らが執筆。
あつかいは大きくないがこの年に開催の「現代短歌シンポジューム」の記録を掲載している。小野茂樹、藤田武、松坂弘の編集。司会は寺山修司。春日井建は参加していない。
会の写真もモノクロながら数枚載っている。会場は和室で、一人一人が小さな文机を並べて討論をおこなったようだ。そのうちのひとりが、蝶ネクタイ姿によって、塚本邦雄と判別できる。


●本日の蔵書整理


「旗手」8号
「旗手」5号
「旗手」創刊号
「旗手」4号
角川「短歌」3月号 1964年
角川「短歌」12月号 1963年
角川「短歌」6月号 1963年



ご褒美

2008-12-05 | 日日雑感
自分にご褒美って、言葉がはやりだしてずいぶんとたつように思う。
この一年も、なんだかんだと理由をつけて、プチご褒美をしていたけれど、まっ、今年最後のご褒美として、中村勘太郎と七之助兄弟の特別公演に行く。

演目は、「舌出し三番叟」「風流陣」「雪傾城」「まかしょ」。
プログラムを買って見てみると、なんと、中村鶴松くんが七之助さんと、「雪傾城」を踊るーーー!にわかに興奮!鶴松くんは、以前テレビでその踊りを見て、子供ながらそのうまさに驚いたのだ。(といって、私が踊りにくわしいわけではありませんが・・・)

さすがに、七之助さんとの共演となると、懸命に努めている感じがするが、それはそれで初々しい感じをうける。今日は、とりあえず、鶴松くんを見た、というだけで満足!

隣の席のおじさんは、年季のはいった人で、「なかむらやー」「にだいめー」と声をかける。休憩時間に、どういったタイミングで声をかけるんですかと伺うと、踊りではなく、音にあわせているのだとのこと。このおじさんのおかげで、一段とたのしいひとときになった。

帰宅してから、「なかむらやー」「にだいめー」って、声音をまねしたりして、一年のご褒美の余韻にひたっていた。





ジャム

2008-12-03 | 日日雑感
この秋は、何度か無花果のジャムを作った。
たまたま生で食べたあと二日後に、あー、もう生では食べられないなと思い、ふとジャムにしようかと思ったのだ。

そうすると思いもかけず、濃厚な味。
ただ、お砂糖を入れただけだったのだが・・・。

それからは、生で食べたあと残りをジャムにしていた。

先日、冷蔵庫をのぞくと洋梨が熟れ過ぎていたので、そこでこれもジャムにしてみた。薄緑でさわやかな香りのジャムを期待していたのだが、出来上がりは、どうみてもうすい茶色の林檎ジャムにみえる。味も言われれば、洋梨?って感じ。かすかにぷつっと洋梨の果肉らしい歯ざわりがあるといえばあるかもくらいで、言われなければただの林檎ジャム。

ジャムを煮るのは、いろいろな家事のなかではたのしい、かな。この季節は、煮込んでつくるものがふえますね。




「イリプス Ⅱnd」2号より



何を煮てゐたのか妻はキッチンに夜空のやうなものを満たして  荻原裕幸