燕のため風花のため

短歌や文化のみち二葉館(名古屋市旧川上貞奴邸)の文学ボランティア活動(春日井建の蔵書整理)を紹介します

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文学ボランティア

2018-02-16 | 文学ボランティア・メモランダム
この冬は本当に寒さが厳しいけれど、今日は幸いにも少し暖かい。

高岳の周辺は、昨年あたりからマンション建築が多くて、ますます高層の建物がふえることだろう。
空へぐっと突き出しているクレーンを見上げながら、二葉館へと向かう。





3月4日(日)まで、「中部の同人誌展―清水信さんを偲んで」を開催。

同人誌「北斗」の創刊に携わり、
文芸評論家としても活躍された清水信さんの没後一年を偲んで開かれている。
その活動は幅広く、角川「短歌」に昭和43年9月より、
「短歌の周辺」と題して、47年12月まで全50回の連載もされていたらしい。

また春日井建らの「旗手」の評なども展示。

書簡では、吉行淳之介よりの手紙に味がある。
充実の展示である。




ボランティアは稲葉京子さんの蔵書の整理。
ラベル貼りが終わったので、書庫の棚へと運ぶ。
久しぶりに体をつかっての作業。


帰りには、久しぶりに高岳駅近くのベーカリーに寄る。
テーラ・テールで、もちっとしたハイジとハードタイプの火水というパンを買う。
パンのほのかな香りをときどき感じながら、家まで。
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半歩遅れの読書術

2018-01-20 | 短歌
今日の日経新聞のコラム、「半歩遅れの読書術」で永田和宏さんが、
春日井建先生の歌集『未青年』を紹介されていた。



<悪>志向する短歌の衝撃
10代で読まなくてよかった

とのタイトルがついていた。
「10代で読まなくてよかった」とは、

「若い頃、もう少し早く読んでいたら、まちがいなく自分の人生が変わってしまっただろうという歌集には出会ったことがある。」
「私がこれらを読んだのは、ちょうど20歳。作品が作られた歳を過ぎていた。もう追いつけない。作者春日井建への嫉妬の感情に近かっただろうか。」


ということであるらしい。

ふつうは、10代で読みたかった、もっと早くに出会いたかったというところ、逆説的な称賛がされている。




このコラムには、以前、小島ゆかりさんも担当されていたことがあり、
その時に紹介されていた、内田百閒の『阿呆の鳥飼』を読んだ。

今日こうして、永田さんが紹介されたことで、
春日井先生の『未青年』を読んでみようかと思ってくださるひとがいるといいなと思う。





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文学ボランティア

2018-01-18 | 文学ボランティア・メモランダム
今年は、二葉館開館13周年。
もう、そんなになるかなと思いつつ、新しい「ふたば便り」をいただく。


戌年にちなみ、狆を抱く貞奴の写真が表紙である。
九枚笹の紋がはいったお着物を着て、毛並みのきれいな狆をかかえている。
ポーズの取り方が、さすが日本の女優第一号の貫禄だなと思う。


今号の「ふたば便り」は、「主税町公園」についても紹介されている。
主税町は、幼年期の岡井隆先生のお住まいがあった場所。
当時の様子が詳しく書かれていて、岡井先生の回想の歌を読む際に参考になるだろう。






ボランティアの作業は、昨年の春頃に寄贈された、
稲葉京子さんの蔵書整理を、今年も引き続き、おこなう。
春日井建先生の蔵書に比べると、大野誠夫の本などが充実している印象がある。


いつも一緒にボランティアをしているSさんと、
今日はもうお一人のSさんと三人。
そのSさんが、岡井先生の歌集を手にとり、装丁が素敵とおっしゃる。
なんだか、不思議とうれしくなった。






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文学ボランティア

2017-06-16 | 文学ボランティア・メモランダム
10日ほど前に梅雨入りしたが、雨の気配がない。
高岳の駅から二葉館まで歩くと、拭っても拭っても汗がでてくる。


お昼を食べたあと、
5月24日から開催されていた、食の文化誌「あじくりげ」展を観る。
「あじくりげ」は、昭和31年に名古屋タイムス社から創刊された文芸冊子である。

私も名古屋に来た頃、お店に置いてある「あじくりげ」をたびたび読んでいた。
「銀座百点」とどことなく似ているなと思って、手にとったものだ。
ただ昨年、惜しくも終刊となってしまったらしい。
創刊号から終刊までの冊子が二葉館に寄贈されての展覧会となった。

創刊号には、江戸川乱歩や尾崎士郎などにならんで、
歌人の青木穠子も寄稿している。


118号(昭和41年3月)には、和菓子特集で、
春日井建先生と瀇先生がともに寄稿されていた。
瀇先生は甘いものがお好きだったようだ。

また、建先生のエッセイは魚の話なのだが、
小さなころ、結婚式でのエピソードがほほえましい。
三三九度で、「オサカナ、これに」と大声で叫ぶ役目を務めた話。
オサカナとは、魚ではなくお酒のことだったらしい。

21日(水)までの展示。
お時間のある方は、ぜひお出かけください。
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『評伝 春日井建』 岡嶋憲治著

2016-07-14 | 短歌
美しい本となって、ああー、お目にかかることができた、と思った。
春日井建先生と岡嶋さんに。





短歌研究社から、『評伝 春日井建』が刊行されました。
著者の岡嶋憲治さんは、歌誌「井泉」で「評伝 春日井建」を連載されていながら、
最終回目前の2014年2月に、交通事故で急逝されました。
9年間、54回連載されていて、ふつっと途切れた日のことは忘れることができません。


こうして手にとると、本当に美しい本です。
装幀は、間村俊一さん。
間村さんが同じく装幀された、岡井隆先生の『木下杢太郎を読む日』と、
花布や栞紐がグレーで、どことなく似てるなと感じました。

春日井先生のお写真の使い方が絶妙。
表紙のカラーと裏のモノトーンの写真。
どちらも壮年の先生のお姿だ。
カバーをめくると、モノトーンで青年期のものが現れる。
また、扉に用いられた先生の幼少期の写真のサイズ感が微笑ましい。




「井泉」に連載時に読んでいましたが、やはり読み応えがあります。
そして、あらためて、岡嶋さんの見識とお人柄が伝わってくる一冊です。
ぜひ、読んでみてほしい本です。
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芸術批評誌「リア」

2016-07-07 | 短歌
昨年、碧南市藤井達吉現代美術館で開催された、
「画家の詩、詩人の絵―絵は詩のごとく、詩は絵のごとく」に出典された春日井建先生の絵について、
碧南市藤井達吉現代美術館館長の木本文平氏が、
芸術批評誌「リア」37に寄稿されている。


モノクロながら春日井建先生の絵の写真も掲載されている。
展覧会のオープニングでお話になったエピソードも交えて、
綴られているので、ご興味のある方はぜひ読んでみてください。


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青い香り

2016-07-04 | 日日雑感
この数年、梅干を作っていない。
今年は急に思い立って、一キロだけを買った。



しかし、いまから梅干を漬けても赤紫蘇がないかもと思い、
梅ジャム、梅サワー、梅醤油、梅味噌に変更。

昔の記憶で、氷砂糖、酢、醤油、味噌は、まあこんな感じと
分量は適当に。

酢の中に、梅がマリモみたいな感じで浮く。

ジャムはゆっくり、ゆっくりと煮込む。
梅の甘酸っぱい香りがたってくる。
この香りは、ちょっと若返ったような気分にさせてくれる。



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文学ボランティア

2016-06-22 | 文学ボランティア・メモランダム
朝から蒸し暑い。
高岳の駅から歩き、二葉館に着いた頃には汗まみれ。
梅雨明けはまだまだだ。


19日に、トークイベント「島田修三が語る新聞歌壇の今」のお手伝いに来ていた。
いつも一緒に活動しているSさんと、この前はお疲れさま~と挨拶。

このところ、お互いに違う作業。
Sさんは、パソコンで入力。
私は、岡井隆先生の、いったん整理された原稿チェックをしている
掲載先などが不明なものに目を通す。
「未来」のホームページは、こういう時にとても助かる。
スタッフの方にお願いして検索をしてもらい、
「未来」連載時の年度を確認したりもできるからだ。


しかし正直、力不足もあり、あまりはかどらない作業で、達成感にとぼしい。
それでも、こころあたりのある原稿のコピーなど、時々お願いして、
帰宅してから、探したりすることもある。
この前のコピー原稿は、持っていた岡井先生のご両親の歌集のエッセイと確認。



昼食時に、滋賀産の小鮎を煮てみたと話す。
臭みをとるのに生姜をちょっと入れたと言うと、
Sさんが山椒を入れるといいよと教えてくださる。
お庭の山椒なんだそうだ。小鮎と山椒、いいなぁ。


7月は二葉館の日程と合わなくて、お休みにする。


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『東海のうたびと』

2016-05-28 | 短歌
彗星集の名古屋歌会が午後からある。
この日は久しぶりに東生涯学習センター。
途中のセブンで人数分のお茶を購入していく。


加藤治郎先生が、昨年中日新聞で連載されていたものがまとまり、
『東海のうたびと』として刊行された。
表紙のかもめの写真は、加藤先生が自ら撮られたとのこと。
かもめの羽ばたきがシャープに切り取られている。

メンバーの皆さんと一緒に、
加藤先生にサインをしていただく。


『東海のうたびと』には、春日井建先生から始まり、
岡井隆先生、荻原裕幸さん、メンバーの野口あや子さんら、
31人が取り上げられている。
丸善やちくさ正文館本店など書店でも入手しやすいので、
ぜひお手にとってみてください。





また、この本にはあわせて、「吟遊の街」が収録されている。
加藤先生が、1999年から2000年にかけて朝日新聞に連載されていたものだ。
このなかに、「ギャラリー・オガタ」がある。
昔、お世話になった尾形多壽さんのお店を紹介されているのだ。
あれっ、尾形さんだと、びっくりしながら、
結社の賞をいただいた時に、尾形さんが、
おめでとう、あなたにスカーフを縫ってあげるわよ、とお声をかけてくださったことなど、懐かしく、いろいろと思い出す。


名古屋の街の変遷をたどり、
歌を通しての名古屋探訪、名古屋本として、ページをめくるたのしみがあります。
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画家の詩、詩人の絵・開会

2015-11-17 | 日日雑感
碧南市藤井達吉現代美術館で、〈画家の詩、詩人の絵〉が開会。
昨日は、そのオープニング。
春日井建先生のご親族様よりのお招きをいただき出席した。
とてもうれしい日となった。


開会の挨拶は、館長の木本文平氏。
お若いころに、春日井先生と面識があったとのことで、
そのご縁で、今回の展示につながったようだ。




春日井先生の絵は、10点展示。
絵は小品だが、その雰囲気をいかして、
淡いピンクの額装がなされている。
「井泉」の表紙にもちいられた絵もあって、
なぜだか、懐かしい気分になる。
ただやはり原画には、印刷にはない筆致、風合いがあり、力強さがある。
ぜひ、多くの方に見てほしいと思う。


もうひとつ、ご縁なのだと思ったことがある。
春日井政子先生の歌集『丘の季』に、「藤井達吉氏」という連作があるのだ。




四十余年逢ふこともなく過ぎていま翁さびたる君にま向ふ

君よりも二つ若かりし義兄の死を告げむとゐたり冬日そがひに

軽井沢に絵画彫刻展示して気宇高かりし君らの集ひ

秋草に風のさやけき軽井沢若かりしかな君もわたしも


          春日井政子歌集『丘の季』(深夜叢書社・1978年発行)



歌集のあとがきによると、
義兄、彫刻家の毛利教武は愛知県出身の美術家グループ「愛知社」に所属とあるが、
歌の内容からすると、フュウザン会のような気がする。
そこで、藤井達吉との交流があったのではないかと思われる。




また、この日は宮沢賢治の大甥にあたる宮沢和樹氏のギャラリートークがあった。
賢治と光太郎のエピソードや、賢治の絵の解説などをお話してくださる。
最後に、賢治さんは画家ではないがみんなに見てもらえて、
うれしいだろうなという言葉で締めくくられた。
誠実な語り口によって、賢治の世界がひろがるひとときだった。




明治から現代まで画家と詩人64名による展覧会です。
三連休などに、ぜひお出かけください。


※この展覧会は、このあと2016年の夏まで、
姫路市立美術館、
足利市立美術館、
北海道立函館美術館を巡回します。









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