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どんこの空(そら)に 。

きっと何かが足りない~それを探す日記~

すでに遥か彼方。

2010-05-18 | Sandstorm


日曜日は、スーパー銭湯でまったり。
馬券はさっぱりな日曜日であったが、ボディケアでリフレッシュしてきた。
珍しくフルコースにしたら、珍しく若い女の子が担当についてきた。
少々心配もあったのだが、これがなかなか上手い子であった。
はたまた、接客業のように話も上手い。
思わず眠るのも忘れて、リラックスできた。
聞くと、彼女はアルバイトではなくちゃんとしたライセンスを持っている契約社員とのことだった。
スポーツクラブに通い、最近はバイクを買ってツーリングが日々のモチベーションであるとのこと。
どうやら身体を動かすことが好きなアグレッシヴな娘のようだ。
好みのタイプ。
私は柄にもなく、自分がアグレッシヴだった頃の雪山の話なども思わずさせられてしまった。
当然、悪い気はしない。
身体中を揉まれながら、ぼんやりと忘れかけていた昔の感情を呼び覚ます。
やがてゆっくりと睡魔がやってきて、現実と過去が混在したような不思議な夢を見た。
。。。。。。。。。。




バイクの話で、なぜか「彼のオートバイ、彼女の島」を思い出していた。
若い頃に観た映画。
確か、原田貴和子がヒロインだった。
高校時代だったか、とにかくお洒落な感覚の映像で、まだガキンチョだった自分の憧れの大人のイメージがそこにはあった。
男と女が何気なく出会い、バイクを通して恋とも友情とも言えないような繋がりの関係を持つ。
ラストは・・・・・、忘れてしまったが。
改めて、そんなものはいらないようなストーリーであったような気もする。
どうでもいいや。。。とおぼろげな思考能力の頭で考える。
しばらくベッドに横たわりながら、いつしか背後の彼女がバイクにまたがる原田貴和子のようなキャラクターだと勝手に思い込んでいた。
これは夢か、それとも思考の中の自分の欲求か。
でもまさか自分が、若き竹内力のようなイケメンであるはずもない。
第一、映像の中の竹内力がこんなオヤジだったら気持ち悪いだろう。
彼女は、仕事のプロ意識で楽しく話をしてくれているに過ぎない。
思考回路が眠っているとはいえ、我ながら妄想は凄いものがある。
夢心地の頭の中は、本当におかしなことを考えるものだ。




そういえば、この作品の原作は片岡義男だったっけか。。。




確か高校生の頃、彼の作品は何冊か購入して読んだはずだ。
そして、そんな物語の中のカッコイイ大人に憧れていた。
ただ、この映画の原作は読んだことがない。
「すでに遥か彼方」というタイトルが、真っ先に頭に浮んだ。
小説と言うより、日記かエッセイのような作品だった記憶がある。
今でもまだ、どこか自宅の本棚の奥に隠れているはずだ。
独特の世界観は、たぶん自分の憧れとして今でも心のどこかに持っている。
いまやこんなベタベタな文章を毎日書いている自分ではあるが、あんな世界観の文章を書いてみたいなんて思ったこともないわけではない。
家へ帰ったら探してみよう・・・・・。
さらに堕ちていく意識の中で、そんなことを考えていた。




「ハイ、終わりましたよ。」




その声に、一気に現実に引き戻された。
眠っていたのか、起きていたのかよくわからない状態。
なぜか自分は、彼女から延々と運動を勧められていたようであった。
起き上がって、仕上げの肩揉み。
そして、あれやこれやとメタボなオヤジの身体を褒める。
まだまだ身体は若い、とのこと。
やはりプロなのね。。。
そのあたりは。
でもちょっと嬉しい。
リフレッシュも十分できた。
片岡義男の世界に憧れ、わたせせいぞうのイラストや山下達郎の音楽にただ漠然と憧れていた青き頃の自分が、確かにそこに居た。
マッサージのせいだろうか。
心なしか、身体も頭も少し熱くなっているように思えた。

















自宅に戻って、さっそく本棚の奥を物色。
片岡義男の3冊をはじめ、喜多嶋隆の「CF愚連隊」、鎌田敏夫の「恋物語」なども出てきた。
懐かしいというより、甘酸っぱいという感想。
そんなに声を大にするほど好きだったわけでもなかったように思うのだが、ただ大人に対する憧れは人一倍あったように思う。
高校時代というのは、はるか25年近く前のこと。
お洒落でカッコイイ大人になる夢は、どこへ行ってしまったのだろうか。
すべては、すでに遥か彼方・・・・・である。










現実、見ないとね。。。





















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