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どんこの空(そら)に 。

きっと何かが足りない~それを探す日記~

ORO.

2007-10-14 | モブログ競馬レポート
オーロパーク。
今や存廃に揺れる岩手県競馬。
でも馬券を買うファンにとっては、そんなことは関係ありません。
競馬だけを純粋に楽しむなら、まるで天国のようなところ。。。そんな感想。
環境の良さ、設備の充実は、目を見張るばかり。
でもこれが、自らの存続を危機に晒している要因というのは、悲しいことです。




いささか市街地から遠いということも、週末開催で集客を見込むターゲットが名古屋とは全く違うということでしょうか?
週末はJRAや他のレジャーと競合してしまう…という最大の難点も、JRA馬券売場の併設による同時発売でなんとか補おうという努力が見られます。
“昼間のレジャー”ということならば、大井のようなサラリーマンや若者向けのお洒落な雰囲気を演出する施設も不用なのでしょう。
自然公園のようなそのありようは、まさに“オーロパーク”と呼ぶにふさわしい感じを受けました。




しかしながら、誰が何と言っても“集客力がない”という現実は現実。
まわりを見渡してみても、名古屋や川崎とはまるで異なった風景。
この立地条件で、これだけの施設を運営していくということは、ひとつの開催でよほど集客力のある魅力的なモノを毎回提供し続けていかなければならないでしょう。
盛岡の人口って、名古屋の何分の一?
はたまた川崎の何分の一?
市外県外からも広域に渡って毎回ファンを集めるということは、本当に大変なことです。
私が地元名古屋に感じている“歯がゆさ”とは全く別の“歯がゆさ”をそこには感じます。
気楽な立場で言うなら、“名古屋競馬場と盛岡競馬場を施設だけそっくり入れ替えられたらいいのに…”、なんて勝手なことを考えたりもしてしまいます。
名古屋に足りないものは盛岡にあり、盛岡に足りないものは名古屋にあるような気がするのです。
それは、“攻め”と“守り”のバランスみたいなものも含まれるでしょうか?




建設当初の見込みが甘い………、と言ってしまえばそれまででしょうが、今さらそんなことを言ってみても仕方ありません。
現に、全国のホースマンが羨むような(主催者ではありませんよ!(笑))こんなに素晴らしい競馬場がそこにはある。。。
それをこのまま、みすみす無くしてしまうのは、絶対惜しいことです。


膨大な赤字……、そのための廃止への動き。
そこには、ただ競馬というだけで、それを忌み嫌う世間一般の根強い意識がまだまだ日本全体には残っているということも、悲しいかな少なからず実際の原因であることは間違いないでしょう。
そういった無知な部分から受ける誤解をひとつひとつ解いていくことができたならば、いくら赤字があろうとも、岩手県競馬は続けていくことができると思います。
巨大遊園地、万博誘致、オリンピック誘致などで、今後もむやみやたらに自然破壊や莫大な予算捻出を繰り返すよりも、今あるこんな素晴らしい自然や歴史と調和した世界にも誇れる競馬場をなぜこのまま見捨てることができるのか?


これから岩手県競馬がその存在意義や努力を見せつけなくてはならない相手は、それは“競馬ファン”や“競馬関係者”なのではなく、“競馬をあまり知らない人々”なのかも知れません。




奇しくも、行きの盛岡駅から競馬場までの送迎バスの車窓からは、市役所に大きく掲げられた「盛岡競馬開催中」の垂れ幕が淋しげに風に揺られているのが見えていました。。。





それでは、また。







〈P.S.〉

補足的に言えば、そんな盛岡競馬場とてまだまだできることは多いように感じます。
たとえ週末昼間のレジャー層を当て込むのでさえ、あまりにも何も無さ過ぎる。
地場農産物の販売なども行われてはいましたが、あれでは競馬をやらない奥さん子供が、お父さんが競馬を楽しんでいる長~い間やることがない。。。
いまや女性の家庭内の行動における影響力は、男性以上でしょう(笑)。
女性が「行きたい!」と思ってくれなければ、男性もたとえ行く気があろうとも行こうとはしません。
あえて開催を“週末”にこだわるならば、それくらいのリスクを見込んでソフトの充実をはかるべきではないでしょうか。
確かに競馬ファンにとっては、そこは楽園に近い存在なのではありますが………。

まあどちらにせよ今の時代、よほど大きなブームでも起きない限りは、劇的な経営再建など有り得ない。。。あったとしても、それは一過性に過ぎないでしょう。
やはり、そんな地道な努力、継続した活力が必要不可欠なのは(競馬に限らず?)、間違いありません。









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