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昭和43年盛夏、初めて出会った人生の師匠は云った。
未来に羽ばたく使命を自覚するとき、才能の芽は急速に伸びる。

2019年 春季東京都高校野球大会 一回戦

2019年04月03日 | 誓球の空2016-2020

[写真] 公式戦初登板の河合投手、単調なピッチングで課題を残したが、外連味なく向かって行く姿勢は必ず次に繋がる。

4月 3日(水)12:40~13:59 晴れ やや強い風(右→本) 小野路球場
春季東京都高校野球大会 一回戦
中大杉並(杉並区) 100 00・ ・・・ =  1
創価  (小平市) 401 6X・ ・・・ = 11

[ 投 手 ] 河合(4)、笹岡(1)
[ 本塁打 ]
[ 三塁打 ] 宮原、佐々木
[ 二塁打 ] 石坂、河合、島本
 
1番(右)大野
2番(中)島本
3番(捕)杉田
4番(左)石坂  →(5表・左)古川
5番(遊)宮原
6番(一)土井
7番(三)佐々木 →(5表・投)笹岡
8番(投)河合  →(5表・三)
9番(二)岸田

空を見上げれば快晴なのに、季節外れの冬将軍が居座っており、4月だというのにメチャメチャ寒い。
先週末、ジャンバーをクリーニングに出すのを躊躇したのが・・・ 結果的には大正解
毎度のことだが、女房の勘の鋭さはホントにホントにお見事と言わざるえない。

第一試合が早く終わったので、第二試合は早く始まるのかと思いきや
定刻から10分遅れて、12時40分にプレーボール
秋から大きくスターティングメンバーを変更して挑む春季大会

後攻めの創価のマウンドには、背番号5をつけた秋の4番バッター河合が上がった。
受けるキャッチャーは秋から続いて杉田、内野陣はファーストに土井、セカンドに岸田、サードにはキャプテン佐々木
要のショートは秋も守った宮原が就く。
外野は左から石坂、島本、大野の順、守備位置に変更はあったが、秋のレギュラー陣がそのまま入っている。

スコアボードの上に掲げられた旗は、だらりと垂れ下がっているが、
グラウンド内では時おり砂塵が舞っており、観戦スタンドでも時おり強い風を感じる小野路球場
さて、どちらが・・・ この風を味方につけることが出来るのだろうか?

[1回表・中大杉並]
けっして相手を舐めていた訳じゃないと思うが・・・ 初回の創価の守備はちょと緩慢だったかもしれない。
1番にはワンボールワンストライクの並行カウントから、力勝負に行ったストレートを巧くミートされた。
それでもレフトライナーかな?と思ってみたら、守備位置が若干前気味で、あっさり頭上を抜かれてしまい、いきなり無死2塁

続く2番は初球を犠打、3塁線に転がすがピッチャー河合のフィールディングが落ち着き過ぎで内野安打、これで無死13塁
3番にはツーボールツーストライクから痛烈な当たり
レフト石坂が、今度は上手く捌いたが、犠牲フライとなって早くも1点献上となってしまった。

4番にもツーボールツーストライクから痛烈に引っ張られる。
サードの直ぐ右を襲った当たりに佐々木がグラブを出すが、タイミングが合わずグラブの下を抜けてレフト前ヒット
一死12塁とされ・・・ なおもピンチが続く。

5番は初球を叩き三遊間へのゴロ、宮原の守備範囲だったが併殺はちょっと厳しいタイミング
ここで運が良かったのかどうかは分からないが、打球が2塁走者に当たってしまいランナーアウトとなって二死12塁
続く6番をストライク先攻で追い込むと、ライトへの平凡なフライに打ち取り、ドタバタしたがこれでスリーアウト

このイニングを振り返ってみると・・・ いきなり3安打を浴びただけじゃなく、アウトになった打球も芯で捉えていた。
3番はレフトライナーを打つ前に、レフトのポール際に一瞬ホームランかと思うような当たり飛ばしていた。
レフトライナーだったのは、むしろラッキーだったのかもしれない。
正直言って2~3点は覚悟していたが、ショートゴロの打球が走者に当たったところから、何となく地に足がついてきた。
10分そこそこのイニングだったが、1失点で終わったことは・・・ まさに、勝ちに不思議の勝ちありだろう。

[写真] 4番に入ったレフトの石坂、初回には風に救われたラッキーな二塁打を放ち、創価打線の発火点となった。

[1回裏・創価]
中大杉並の先発投手は、背番号8を付けた右の軟投派(エースナンバーはセンターに就いている。)
創価のトップバッターは長打が売りの大野、ツーボールツーストライクから高めのつり球を振ってしまい空振りの三振
2番・島本はファール一つ打ったあと、ボールを見極めてスリーボールワンストライクから四球を選び一死1塁とするが、
3番・杉田のところで盗塁を決めた後、牽制球に誘い出されてタッチアウト(おいおい、どうしたんだと心の声)
杉田は1球も振ることなく、スリーボールワンストライクから四球のあと、盗塁を決め二死2塁

今シーズン初戦の4番は石坂、高めのボールにバットが出てしまいフラフラとセンター前にフライを上げるが、
上空を吹いてた強い風に押し戻されてポトリと落ちる、運も味方にして同点に追いつくが、石坂は好走塁で二塁打にしていた。
二死2塁から5番・宮原、痛烈に捉えた打球が右中間を破りタイムリースリーベースとなって逆転

6番・土井は追い込まれたが、12塁間を痛烈に割ってライト前に運び3点目、さらに盗塁を決めなおも二死2塁から
7番・佐々木が二遊間を渋く破る、強い当たりじゃなかったが・・・ ちょうど真ん中に転がり4点目
なおも、8番・河合がレフトオーバーの二塁打で続き二死23塁
9番・岸田も痛烈に捉えたが・・・ これはレフト正面のライナーとなりスリーアウト
二死走者なしから四球を足掛かりに、盗塁に長短打を織り交ぜて鮮やかに4得点をあげて逆転、ナイスバッティングだ。

[2回表・中大杉並]
7番は初球を痛烈にセンター前に弾き返し、無死1塁
8番はライト大野の前にポトリと落ちるポテンヒットで続き、無死12塁

9番は粘った、とにかく食らいついて来てフルカウントまで来るが、それからも粘る。
8球目か9球目ぐらいだったと思うが、低めの変化球にバットが回って空振り三振
正直言って・・・ この1球を見極められていたら、無死満塁で先ほど二塁打を放った1番に回る。
低めのボールを振ってくれて三振に打ち取ったが・・・ この場面が、この試合のターニングポイントかもしれない。

続く1番はライト大野への平凡なフライ、大野は落下点に入ったがこのボールを見失う。
太陽が目に入ったか? それとも風か? 
捕球態勢に入ったまま打球を見失う、記録はエラーとなったがこれはヒットだろう。
一死満塁でバッターは2番、ツーボールツーストライクから今日1番のストレートに空振りの三振
3番は止めたバットにボールが当たりサードゴロでリーアウト
不安な当たりもあったが・・・ この回も、何とか、何とか凌ぎきった。

[2回裏・創価]
一巡して1番・大野からだったが、大野は初球を打って平凡なレフトフライ
2番・島本の当たりは右中間の真ん中に落ちる二塁打となり一死2塁
3番・杉田は2球目を打つがセカンドフライ、4番・石坂は死球で二死12塁
5番・宮原に期待がかかったが・・・ 初球を打ってレフトフライ
ファーストストライクを狙うのは悪くないが、残念ながらベンチが作戦を立てる前に終わってしまい、ちょっと・・・ ストレス

[3回表・中大杉並]

4番は2球目の内角をえぐるストレートにどん詰まりでファーストゴロ
5番はワンボールワンストライクから平凡なショートゴロ
6番は初球を打ってサードへのフェアフライ、風が心配され佐々木のグラブからこぼれかけたが、何とか捕球してスリーアウト

 
[写真] 5番に入ったショートの宮原、鋭い打球をかっ飛ばしダメ押し点を演出する。
 
[3回裏・創価]
6番・土井はフルカウントから四球を選ぶとすぐさま走って無死2塁
7番・佐々木はピッチャーの左に犠打を転がし一死3塁
8番・河合は2球目を痛烈に捉え三遊間を真っ二つのタイムリーヒットで1点
9番・岸田は犠打を一つファールしたあと打って出るがレフトへの平凡なフライで二死1塁
1番に戻って大野は初球を打つがショートゴロに倒れスリーアウト

[4回表・中大杉並]
7番はインコースのストレートに詰まりピッチャーゴロ、送球が高くてヒヤリとしたがファーストの土井が巧く捕球
8番はスリーボールワンストライクから打ってくるが平凡なセカンドフライ

ここまでは順調で、このイニングも三者凡退かと思いきや、9番には痛烈に三遊間を破られて二死1塁
さらに1番は渋くセンタ前に運び二死12塁、ここで佐々木と宮原が河合に声をかける。
落ち着きを取り戻した河合は、2番を渾身の低めストレートで空振りの三振

序盤は上手くミートされていた河合のストレートだったが、
ここに来て力勝負でも勝って来ており・・・ もう危ない場面は少ないだろう。

[写真] 満を持して5回のマウンドに上がった笹岡投手、内野ゴロ・三振・三振で締めくくる。

[4回裏・創価]
この回、創価打線が再び繋がる。
2番・島本はストレートの四球のあと、すかさず走ると送球が高くセンターに抜けて無死3塁
3番・杉田への投球がワンバウントとなりキャッチャーが後逸する間に島本はホームイン、点が入るときはこんなものか?

杉田も四球で歩くと、中大杉並はピッチャー交代(左のエースナンバー)
4番・石坂はフルカウントから三遊間を真っ二つ(左対左を全く苦にしてないナイススイング)で無死13塁
5番・宮原のところで、またもや暴投が出てもう1点追加
宮原はセンター前にクリーンヒットで無死13塁(宮原も左対左を全く苦にしていない)

宮原が走って無死23塁から、6番・土井はイージーバウンドのサードゴロだったが、サードランナー石坂が猛然と突っ込む。
すると慌てた三塁手が、ちょっと握り損ねて送球が右にそれてしまいフィルダースチョイスとなりもう1点
さらに土井が盗塁を決め、またまた無死23塁とすると、
7番・佐々木は痛烈に三塁線を破る、レフトがクッションボールを誤る間に三塁を落とし入れ、さらに2点を追加

なおも無死3塁から、8番・河合は初球を打って痛烈なレフトライナー、これが犠牲フライになって11点目が入る。
一死走者なしから、9番・岸田はレフトフライ、1番・大野はセカンドゴロに倒れるが
この回、5回コールドに必要な10点差となる11点目が入った。
 
[5回表・中大杉並]
大量点を受けて創価ベンチが動く。
サードの佐々木に代わってピッチャー笹岡、ピッチャーの河合がサード、レフトの石坂に代わって古川が入った。

中大杉並の攻撃は3番からだったが、笹岡のピッチングが冴えていた。
3番をツーボールワンストライクから詰まった当たりのファーストゴロに打ち取ると
4番はワンボールツーストライクから渾身のストレートで見逃しの三振
5番はストライク先行で三球三振

5回コールドゲームで試合終了
定刻から10分遅れで始まった試合は、春風に何度か邪魔されたものの1時間20分で終了した。
スコアボードの写真でも分かるように旗は垂れてるのに、グラウンドとスタンドは風が吹いてるんだから
ホントに・・・ 困ったものである。

  
[写真] 小野路球場のスコアボード、5回で被安打8はちょっと打たれ過ぎ、次はビシッと行こう。

今日の創価は、立上りこそバタバタしたが、落ち着きを取り戻すと集中打で圧倒して、二回戦へ進出を決めた。
先発した河合は、上背(165センチ)があまりなくフォームも綺麗なことから、
強いストレートを投げているのに、バッターボックスから見たら威圧感が少ないのかもしれない。

ボールに力はあるだけに、カウントが取れる変化球を覚え、緩急が上手に使えるようになったら良い投手になると思う。

2年生で、これからの投手だけに・・・ 今日は良い経験をしたんじゃなかろうか。 

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2 コメント

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Unknown (孔明)
2019-04-03 20:57:48
まずは初戦突破、おめでとうございます。
河合君、宮原君は今後が楽しみですね。
そして何より嬉しいのは、遂にチャンスを掴んだキャプテン佐々木君の活躍ではないでしょうか?
一試合毎に力をつけていってほしいと思います。
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Unknown (誓球の空)
2019-04-04 20:27:18
新しいメンバーが出てましたが、それぞれに特色がある良い選手たちです。
左打者が多いチームですが、石坂君や宮原君は左投手を苦にしてないし、
土井君はスイッチですから左投手の時は右で打ってました。
右の大砲・大野君は長打が自慢なので、もう少しじっくり構えていても良いかと思います。
佐々木君はタイムリーになってるところが、いかにもキーマンにしくて良いですね。
明日も楽しみになって来ました。
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