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道東を発見する旅 第3の人生

壁、冬季うつ病、ジム移籍

札幌の友達からの電話

先日、札幌の友人から突然電話がかかってきました。何でも、新聞(地方紙)に僕の名前が出ていたので懐かしくなって電話したと言います。

後で、ネットで検索すると以下のような記事が見つかりました。

「〇〇島に使われていない(ボルダリングの)壁があることが分かり、同くらぶメンバーが役場支所などに問い合わせたところ、2009~12年に診療所長だった〇〇医師(大阪府在住)が私費で取り付けたことが判明。離任の際に町に寄贈したが、〇〇医師にあらためて確認し、了承を得た。

壁の高さは約3メートル。垂直と手前に傾いた壁が組み合わせられている。〇〇医師がいた当時は島民も利用していたが、「ここ数年は誰も使わず放置された状態で、撤去も検討されていた」という内容の記事でした。

友達は電話で「君は辞めた後もきっちり自分の足跡を残しているからね。たいしたもんだよ」と言ってました。

そう言われると、確かに1ヶ月くらい前、突然、島民の一人が勤務先に電話してきて、ボルダリングの壁を対岸の町の人にあげていいですか、と言うので、「もちろん、どう使ってもいいし廃棄してもらっても結構ですよ」と返事したのです。

自分は、もう10年前の事なので、とっくに処分されていると思っていましたが、そのままの状態だったようです。

友人は新聞に名前が載った事が凄いと言ってくれましたが、北の果ての離島の住民も、世間に先駆けてボルダリングの壁が島にある、という事できっと誇らしく思ってくれていたのかもしれないです。

今回の事で自分の事を懐かしんで想い出してくれる人がいるだろうと思うと嬉しくなりました。

なぜボルダリングの壁

さて何故ボルダリングの壁を私費で設置することになったのかです。

10年前、その前の職場では頼りにされていたのですが、給料も上がらないし、そろそろ辞めたい、だけど周りが納得する辞め方をしなければならないのでした。

それで、これだと誰もが「あの人は偉い」と言ってくれるだろう北海道の離島の診療所に行くことにしました。
そこで色々と島についての情報を集めたのですが、やはり厳しい冬を、それも冬はシケで3日くらい離島に閉じ込められる事も普通である島に勤務していると、医師は急患対応という重圧があるので、うつ状態になることが多いそうです。

それで、冬をどう乗り切るか、そのために何をするかを考えて、役所の人と相談し、ボロボロの体育館を自由に使っていいという許可を貰いました。

そして、その時はまっていたボルダリングの壁の設置と筋トレのトレーニング用備品であるパワーラック、ベンチ、バーベルなどを揃えたのです。

離島の診療所の医師は孤独です。いつ急患が来るかわからず24時間緊張を強いられます。そこに北海道の真冬の厳しさです。それでも身体を動かしている間は、頭が空っぽになり、漠然とした不安感から逃れられます。そんな訳で自分の究極の選択肢がボルダリングの壁、と筋トレの設備だったのです。

壁を通して交流した

ボルダリングの壁では、数少ないその島の若者たちと交流して充実した時間を過ごすことが出来ました。筋トレも指導したりして、結局、離島の冬を3回過ごしましたが、何とか精神面で追い詰められずに済んだのもせっせと身体を動かしていたおかげだと思っています。

さらに何故かNHKの人が取材に来て、自分の生活と急患の対応、自分がボルダリングの壁を登っている姿などが全国放送で放映されたのでした。島の若者もテレビに映っていて、それもあって冬を3回乗り切れたのだと思っています。

今のボルダリングの状況

大阪に戻ってからは、あまりボルダリングに行けていなかったのですが、息子に教えてくれと頼まれて、半年くらい前から週2のペースで通っています。

以前は、かなり本格的な体育会系のジムに行っていたのですが、今は梅田の大手登山用品店関連のチェーン店のような店に通っています。

ここの特長は自分や息子のような太めの者でもそこそこに登れる課題が多い事です。

無理せずに年齢相応にボルダリングが続けられるタイプのジムなので安心して楽しめます。

ボルダリングは結構、頭を使うので楽しいのです。ちょっとずつですがスキルも上がっています。以前も書いたかもしれませんが、4級程度のスキル(少ない方ほどいい、1級、初段となるとかなりの上級者です)しかありませんが、それでも体型維持には大いに役立っていると思います。

何よりも全身のバランス感覚の維持に貢献しているのではないかと思います。少なくとも駅の階段を駆け下りるのは全く苦になりません。

以上、懐かしいボルダリングの壁を想い出しながら、離島の冬を懐かしんでいます。

筋トレジム移籍のためプールは中止、引っ越しが近づく

前回、潜水のことを書きましたが、近々、以前息子と2人で住んでいた千里のアパートに引っ越すことにしました。そのため、筋トレのジムを十三から梅田に移籍することになりプールには縁が無くなります。

一人暮らしは、とても楽しかったのですが、なにしろ家賃や光熱費で月10万くらい使ってしまうので、この先、自分も何年働けるか分からない事を考えると、ちょっとでも貯金が増えた方がいいかと考えて、再度、次男と2人暮らしをすることにしました。

現在、住んでいるアパートは勤務先に近くて便利だったのですが、アパート周辺は飛行機の降下コースに当たるので、昼間アパートから外に出ると、飛行機の轟音が聞こえてきます。そしてて、飛行機の胴体の下は白い事が多いのですが、まるで魚が腹を見せるかのように爆音と共に白い腹を見せながら飛び去っていくのです。

さらには阪急電車の線路がアパートのすぐ近くを走っていて、さらにJRの東海道線の線路がそれに直行したりしていて、朝早くから夜遅くまで常にゴーーッという音が聞こえ続けています。

そんな訳で喧しい都心から、再び自然と共生している団地の生活へと戻る事になりました。

通勤は面倒ですが、静かで緑の住宅地の中を散歩するのが楽しみです。

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