道東を発見する旅 第3の人生

心が折れる、折れそうもない人が折れる場合、まじめに勤務してきた人が窃盗や痴漢を働く・・・

心が折れる

心が折れるとは、簡単に言えばメンタルがおかしくなってうつ状態になってしまう事だ。

その中には、周りから「折れそうもないと思われていた人の心が折れてしまうことがある」そうだ。

心が折れる背景には、誰もが知っている普通のストレス以外にも、それを越えた大きな原因となっているのが、極度の疲労や、その蓄積なのだそうです。

以下、ネットで読んだ記事を引用します。

元自衛隊メンタル教官が教える 「折れてしまう」原因は、ストレスではなく◯◯だった
https://dot.asahi.com/dot/2016020500193.html?page=1

長年、自衛隊のメンタル教官として、多くのカウンセリングや心の不調予防策を実施してきて、『自衛隊メンタル教官が教えてきた 自信がある人に変わるたった1つの方法』(朝日新聞出版)の著者である下園壮太さんにお話を伺った。

筆者は長年、自衛隊のメンタルヘルスの現場で仕事をし、昨年定年退官した。

ご想像のように、自衛官は過酷な任務を与えられることもある。そんな厳しい状況の中でも心が折れずに任務を遂行できるようにメンタル面のサポートをするのが筆者の役目だった。

同じ厳しい環境下の勤務でも、折れる人と折れない人がいる。その差は何なのだろう。

■「折れる」には2つのパターンがある

ここでは「折れる」ことを、結果的にある仕事や職をやり遂げられない状態に陥ることと定義しよう。「折れる」にも、2つのパターンがあることに注意するべきだ。

1つ目は、中レベルまでのストレス状態で「折れる」場合。

中レベルとはみんな苦しいが、それを我慢してなんとかやっている、やれている状態。

現代社会で働く人々のほとんどが、この中レベルのストレス状態の中で仕事をしていると考えていい。

この状況で「折れる」人は、一般的には、責任感がない、意欲がない、能力がない、小さなことで悩み傷つく、人に援助を求められないなどの特徴があるだろう。

「折れた状態の人」をたくさんケアしてきた私の経験でも、確かに半数は、このイメージの通りだろう。

こういう人へのケアは、挫折したつらさを理解すると同時に、厳しい社会で生き抜いていけるような、社会人として必要な考え方や仕事の仕方を教えることが重要だ。

ところが、残りの半分は、能力があり、責任感と意欲があり、少々の挫折にはへこたれず、困ってもすぐに他者の援助を受けられる、そんな「折れそうもない人」が折れているのだ。

これが2つ目の、高レベルのストレスで「折れる」場合だ。高レベルになるには、強度と時間が関係してくる。中レベルのストレスでも、それが長く続けば高レベルになってくると考えてほしい。

高レベルで折れる人には特徴がある。それは、中レベルのストレスでは「優秀」とされていた人材が、突然折れてしまうことだ。

自衛隊には様々なレベルの訓練があるが、心身ともに強いストレスを与える訓練が多かったため、私がメンタル面の安全係となり、訓練開始、訓練中、訓練後のメンタルチェックとケアを担当することになった。

ある隊員は日ごろの勤務や能力を買われ、特別に推薦されて、数カ月にわたるこの厳しい訓練に参加していた。前半の厳しい訓練をトップクラスで終了し、その時の面接でも、「全く問題ありません」と答えていた。

私はそのロボットのような受け答えが気になり、訓練指揮官にその旨を伝えたが、指揮官は「彼は、部隊でも極めて優秀ですし、これまでの訓練もみんなを引っ張っていますから心配はいりません」ということだった。

ところが、訓練も後半に入って、一山超えたころである。その隊員が突然いなくなってしまったのだ。スタッフが必死に探し出し、私が面接をしてみると、いわゆる「うつ状態」に陥っていた。当然のことながら、訓練を外され、しばらく休養することになってしまった。

このように、中レベルのストレスでは高いパフォーマンスを上げ、涼しい顔をしていた人が、ある時突然不調に陥るのが高レベルストレスでの折れ方の特徴の一つだ。心身の不調のこともあれば、行動面でおかしくなることもある。

自衛官、警察官、役所の職員、教員など、まじめに勤務してきた人が痴漢や窃盗などを働くことがあるのは、このパターンが多い。「折れる」という言葉が持つ前後の連続性のなさは、この2つ目の場合のほうがより鮮明に感じる。

では、なぜ優秀な彼らは、このように突然「折れて」しまうのだろう。

ストレスにやられるのではなく「疲労」にやられる

人は緊張すると疲労を感じないで仕事をすることができる。特に中レベルまで「よくできる人」の中には、疲労を感じない技術を高めてきている人が多いのだ。

中レベルまでのストレスは、問題解決力で何とかうまくこなせる。その時にエネルギーも使うが、それを「感じない」ように対処する。これが優秀な人の一つのパターンになっていることが多い。

その人が、高レベルのストレス状態に置かれるとしよう。
 
ストレスの程度にもよるが、例えば震災のような大きなショックや昼夜の逆転が続き、困難な決心を伴う作業の連続でも、2~3カ月までの間なら、本来の問題解決能力で、表面的な業務はうまくこなせるだろう。

ところが、その間に「疲労」が蓄積していくのだ。そして疲労がある段階に達すると、体から脳に「これ以上動くな。弱っているからこれ以上の作業を命ずる人を警戒せよ」という指令が出るようになる。意思とは関係なく、気力と集中力が低下する。すると本来の問題解決力が発揮できなくなり、トラブルが増え、さらに疲労がたまるという悪循環に陥るのだ。

本来のその人なら周囲に助けを求めることもできるが、この状態になるとイライラや猜疑心が非常に強くなり、簡単に援助も求められなくなる。いつもの彼とは違う状態になってしまうのだ。私はこれを「別人化」と呼んでいる。

そして優秀だった彼が、突然業務を投げ出すなどの「折れる」という状態になってしまうのだ。

人は疲れるという当たり前のことを意識する

軍隊では、「人は疲れる」ということを常に意識するように訓練する。ちょうど長距離ランナーが、まだのどが渇いていなくても、定期的に水分を補給することを訓練するのと同じだ。

まず、軍隊では、「睡眠」と「水分」をとることを強調している。どちらも緊張しているとつい忘れてしまうことだ。

強制的に8時間睡眠と6時間睡眠をさせるグループを作り2週間後に比較したところ、6時間睡眠グループでは、酩酊と同じぐらいの能力の低下が観測された。米軍などでは、任務中でも少しでも余裕があるときは、交代で積極的に昼寝をすることを推奨している。

ストレス解消の一つに、「楽しいこと」をするという手段を持っている人は多いと思う。ゲームや酒、スポーツなどが多い。ただ、結果的にそれが睡眠不足につながっているとしたら、そのストレス解消法は、高レベルストレスには通用しない方法だということを知っておかなければならないだろう。

ところが中レベルのストレス状態までに、よく使っていたストレス解消法を、高レベルのストレス状態で急に手放すというのはかなり難しい作業だ。そこで、日ごろから「睡眠を意識した生活様式」を訓練しておくことをお勧めしたい。

質の高い睡眠のためには、夕方に軽い運動をする、入浴して体を温める、寝る前に明るい液晶画面を見ないなどの方法が知られている。自分に合うものを取り入れてみてほしい。

引用終わり

感想

大事なことだと思うのでほとんど全文を引用した。

この記事で大事なのは、あくまでも客観的な視点の記事なので、自分に置き換えて自分の視点で考えることだ。

自分の心が折れないように、自分で自分を守るには、どうやって、どう気をつけたらいいのか、という点から記事を読んでほしい。

まず、仕事は誰にでもストレスである。その前提を認識する事が必要だ。自分同様、同僚も自分と同程度のストレスがかかっており、それは中レベルだそうである。

その段階では、仲のいい人と愚痴を言い合って気分転換を図るとか、たまには同僚と飲みに行き憂さ晴らしするとかの対応が必要だし、それで自分の心も守られるだろう。

一方、強度の高いストレスにさらされて、さらにそれが延々と続くとなったら、あなたはどうやって、これを乗り越えて自分の心を守ることができるだろうか。

睡眠と水分はどちらも大切なのは誰でもわかる。

しかし、ストレスがかかっている状態から、疲労が蓄積していくと、布団に入っても寝つけない、何度も目が覚めて熟睡できないまま仕事に行くという事になる。

そのためには緊張しっぱなしの状態から、どう自分を解放して、すなわち副交感神経優位の状態に持ち込むかが重要だと思う。

前回、紹介した10分以上入浴する事は、自分が考えていた以上に効果的だ。

そもそも毎日、湯船にしっかりと浸かって入浴するのは日本人だけだと思う

日本では「湯水のように」という言葉が示唆するように、日本人は、水はただと思っている。しかし、多くの国ではそんな事はない。

また、身体を洗うのはシャワーだけである事が多い。

たとえば、アメリカ人は、朝、シャワーを浴びて出勤する。

夜は汗をかいたままベッドインするらしい。だから自律神経が興奮したまま寝ることになる

テレビで日本に来たアメリカ人を銭湯に行かせるという企画があったが、誰もが良く眠れたと言っていたのを思い出す。

また、軽い運動も大事であり、悩みで心がいっぱいになっているとき、頭が空っぽになる時間を過ごせる。自分は、運動で随分助けられたと思っている。

高レベルのストレス負荷状態では、周りに助けを求めることも出来なくなるそうで、これを著者は「別人化」と呼んでいるが、自分の職場でも若い子が思いつめて辞めたいとか言ってくるときは、そうなっている場合が多いことに気がつく。

医者でも働きすぎで突然辞めてしまうことが多いが、これもきっとそこまで追い詰められているのだろう。

自分も6年にわたる家内の介護生活の最後の1年は、ホントに苦しかったが、幸い、自分の息子と2人で面倒を見ていたので随分助けられたと思う。

だから、普段からいざという時の駆け込み寺になってくれそうな、先輩でも後輩でも、そんな誰かをつくっておくことが大事だとも思った。

最後に、自分で自分の心を守るためには、自分を好きになって自分を大事に思わないといけないのかなとも思う。

そうすれば、いざという時に、いつでも逃げ出せる。自分の代わりがいないのは、自分の家族だけで、職場でもどこでも自分の代わりはどこにでもいるのだ。

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