<a-KAI-ke(Vo)、iku(Vo)、いいんちょう(G)、透る★酒淡麗(G)、
宮川兄ぃ(B)、おいどん(K)、kiyoHEROo(K)、服部シンディ(D)>
胸いっぱいの愛/火傷/25時の追跡/ティーンエイジ・ラスト/
悪いうわさ~ダニーボーイに耳をふさいで/昨日鳴る鐘の音/
熱狂(ステージ)/幻惑されて/ラブジャック/この夜にさよなら
さあ、いよいよ最後の出演者だ。甲斐トリビュート企画には絶対に欠かせない存在であるTHE ONE NIGHT! まさに真打ち登場、という感じだ。
6人編成のフルバンドを従えて登場したのは、女性ボーカリストのikuである。清潔感あふれる佇まいで歌うのは『胸いっぱいの愛』。女性の声で「俺たち二人の愛は」「胸いっぱいの愛でお前と」なんて歌われると、ちょっとドキドキしちゃうなぁ。それって僕だけじゃないよね? サビの部分では、ベースの宮川兄ぃが「GOLD!」と叫ぶ声が頼もしい。それにしても、この歌詞はシュールだね。エンジンに腕を巻き付けたら大ヤケドしちゃうってば。危ないじゃん。って思ってたら、次の曲は『火傷』。上手い流れだなぁ。違う?
歌い終えたikuがステージを去り、照明が落とされる。少しの間を置いて、ギターのいいんちょうにライトが当たる。「大森さんに捧げます」。そう言って弾き始めたのは『25時の追跡』だ。尋常じゃない気合いが感じられる演奏である。しかも、その気合いを動きや表情で表すのではなく、ただただ「音」に込めている。溢れ出そうになる激情を、すべてギターの音色に注ぎ込んでいる――そんな風に僕の目には映るのだ。それは、きっと大森信和というギタリストの流儀でもあったのだろう。
いいんちょうのギター、そしてTHE ONE NIGHTの演奏は、大森さんへの敬意に満ち満ちているものだった。観客から惜しみない拍手が送られる。おそらく、ここに集まった全員が感動しているだろう。
ちょっと余談。この1ヶ月後、東京で大森さん追悼イベントが行われ、その場で田中一郎氏が『25時の追跡』を演奏した。これが実に素晴らしかった。感動させられた。だが、それと比べても、トリビュートLIVEでのTHE ONE NIGHTは少しも遜色がなかったと思う。比べる必要も意味もないのだが、一郎のは少し陽気な『25時の追跡』、THE ONE NIGHTはひたすらストイックな『25時の追跡』、という感じだろうか。もしも判定を出すのなら、もちろん引き分けである。いや、僕ごときがそんなことを言うのもおこがましいけど。
『25時の追跡』のエンディングの最中、メインボーカリストであるa-KAI-keがステージに上がる。スターの登場だ。オッケー、華やかなショーが始まるぞ。
初めてa-KAI-keの姿を見た人は、その出で立ちがあまりに甲斐よしひろに似ていることに驚くだろう。a-KAI-keの方が少し大柄だが、歌い方も動きもそっくりなのだ。だが、これはもともと似ているというよりも、甲斐よしひろを研究し尽くした末のワザであると思う。甲斐よしひろを大好きであった故に、ここまで似せることができたのだろう。
とはいえ、僕が最初にa-KAI-keを見た時と比べると、その「似ている具合」は多少薄まってきたような気がする。似せようとするよりも、歌うことを楽しむようになった、そして歌い方にも動きにも自分なりのアレンジを加えるようになった――そんな風に思えるのだ。もちろん、これは僕の勝手な憶測であり、a-KAI-ke本人の思惑とは違うかもしれないが。
それはともかく、この日もTHE ONE NIGHTは観客を魅了した。『ティーンエイジ・ラスト』で力強くスタートし、『悪いうわさ』『ダニーボーイに耳をふさいで』『昨日鳴る鐘の音』へと続く流れは、甲斐ファンのツボを直撃する曲順だ。しかも演奏は、もはや素人の域を完全に超えている。本格的、なんて言葉を使うのが失礼に思えるほど本格的で力強い音が会場を包み込む。何ヶ所か歌詞を間違えたところはあったけど、その辺はご愛嬌ってことで。甲斐さん本人もしょっちゅう間違えるもんね。わはは。
a-KAI-keのMCは軽妙。本物の甲斐さんと一番違うのは、しゃべる時の腰の低さである。あ、膝を曲げてしゃべるという意味じゃないよ。そんなん分かってる? そうそう、名鉄の今伊勢駅に行った時の話も出た。通過列車のスピードが速すぎて危険、って話題ね。しかし、ほとんどの人は今伊勢を知らなかったので、共感も納得も得られず。わはは。あ、今伊勢ってのは一宮市の地名のことね。僕の実家からは割と近いです。
『熱狂(ステージ)』を歌い上げたあとは、『幻惑されて』『ラブジャック』とKAI FIVEのナンバーを2連発。これが素晴らしい! もうカッコ良すぎますわ。いや、ホントは「ギターのリフが~」とか「チョーキングが~」とか「スネアが~」とか書きたいんだけど、楽器に関する専門用語を全然知らないので書けないのよ。情けない。スネアってのはアレだよね? 金持ちのボンボンでワガママで、いつも強い者に媚びてるヤツ。それはスネ夫!
ラストは『この夜にさよなら』。うん、これも名曲だ。心に沁みる。選曲、演奏、歌いっぷり、どれも申し分ナシのステージだった。THE ONE NIGHTに乾杯! そう思いつつ、僕はカシスオレンジを飲み干した。これ、すごく美味しかったです。OYSさん、ごちそうさまでした。
<つづく>
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