●観た映画
『マーベルズ』
日本でも海外でもMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)作品の中で最低の興行収入になりそう、というネット記事を読みました。まあ、それも仕方ないでしょう。
多くの人が知っていると思いますが、MCUには映画以外にTVシリーズ(ディズニープラスで独占配信)があり、互いに連動しながらストーリーが進んでいます。それでも一昨年あたりまでは映画だけ観ていても大体の流れは把握できたんですが、今回の『マーベルズ』では「TVシリーズではおなじみよっ」と言わんばかりのキャラクターが登場して活躍するわけです。一見さんお断り、とまではいかないにせよ、それに近い雰囲気を感じました。
作品の出来栄え自体は悪くありません。女性ヒーロー3人がわちゃわちゃとじゃれ合うシーンは楽しいし、急にミュージカル調になったり韓流スターが登場したりするサービス精神も大好き。でも、このまま「映画とTVシリーズ、どっちも追っかけなきゃダメ」みたいな感じが続くと、リタイアする人が世界中で続出するんじゃないでしょうか。というか、すでに続出しているから興行的に苦戦しているわけですよね。僕の場合、映画の方は『アイアンマン』からずっと欠かさず映画館で観てきましたが、そろそも潮時かも。
ちなみに、来年公開されるMCUの映画作品は、本筋とはあまり関係なさそうな『デッドプール』の新作のみ。つまり今から1年以上、MCU映画はほぼ休みなわけです。なので、今からディズニープラスに加入してMCSのTVシリーズを見まくって、次のMCU映画が公開されるまでに全部制覇する、ってことも不可能じゃありません。さあ、どうしましょ。
『花腐し』※オススメ
原作小説はあるものの、かなり荒井晴彦監督の自伝的要素が強い作品。幸せにしてあげることができなかった女性への懺悔の想いがこもっており、極めて女々しい物語ということもできます。でも、だからこそ自分のようなダメ男には大いに共感できるわけです。
主役3人は見事な実在感。さとうほなみは本当に素晴らしい女優になったなぁ、と改めて感じました。綾野剛と柄本佑の掛け合いも絶妙。
ピンク映画の監督がたくさん出ていたり、雑誌の記事の写真が監督自身のものだったりと、いささか内輪ウケを狙ったっぽい箇所もあったりしますが、そっち方面に疎いい方でも楽しめると思います。
『正欲』※オススメ
ごく簡潔に言えば、特殊な性的志向を持つ者たちの苦悩を描いた作品。かなり緊迫感があるシーンが続きます。世の中には様々な価値観を持った人がいる、ということがよく伝わってきました。
とはいえ、物足りなく感じたのは事実。というより、そもそも原作を読んだ時点で物足らなかったことが、そのまま映画にも引き継がれている印象でした。
<以下ネタバレ>ごく簡単に言ってしまえば、つまりは「水」に性的な欲望を抱き、快楽や興奮を感じる、という志向(もしくは嗜好)の人々をめぐる物語。水が勢いよく噴射したり、それを自分が浴びたりすることでエクスタシーに達するわけです。
そういう方々は確かに少数派だろうし、その志向を他者に打ち明けることも、理解されることも難しいと思います。ただ、どうにも歯がゆく感じるのは、それっていわゆる「変態」と呼ばれる人々の中では、圧倒的に健全で安全な部類じゃん、ってこと。
ごく単純に、これが「火」だったりしたら、洒落にならない事故や事件を起こしそうですよね。でも、それでもまだマシな方(という言い方もナンですが)で、世の中には性的な欲望の対象が●体とか排●物とかである人々も少なからず存在しているわけです。そういう方々はさすがに異常と言われても仕方ないように思えますが、水だったらそんなに問題ないんじゃない? なんて思えてしまった自分こそがヘンなのかな?
でもまあ、実際に死●とか●泄物とかを愛好する者の物語だと小説でも世間から受け入れられるのは難しいだろうし、ましてや映像作品となれば、とても全国の映画館で大々的に公開するのは無理ですよね。そういう意味では、水で良かったのかも。
●読んだ本
『顔面放談』姫野カオルコ
『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』小野寺拓也、田野大輔
『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈
読書好きの方の間で大評判になっている『成瀬は天下を取りにいく』、確かにめちゃくちゃ面白い! 常人離れした能力と行動力を持つ成瀬が素晴らしく魅力的で、とにかく痛快でした。来年早々に続編も発表されるそうなので、楽しみにしています。
『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』は、よく耳にする「やたらと悪行ばかり語られるナチスだけど、良い政策も行っていた」というような物言いに対して、ひとつひとつ丁寧に検証した労作。結局のところ、ほとんどの「良いこと」は前政権の施策を受け継いだものだったり、著しい人種差別を前提として行われたものだったようです。勉強になりました。
●お気に入りor気になるMUSIC
GLIM SPANKY『The Goldmine』
吉澤嘉代子『若草』
中村千尋『私が作りました』
というわけで、ライブを見たことがある方々の新譜が3作リリースされました。みなさん、いい作品を作ってはります。
サンボマスター『ラブ&ピース!マスターピース!』
神聖かまってちゃん『聖なる交差点』
Vaundy『replica』
ASCA『私が笑う理由は』
* * *
「グッド・バイちくさ正文館 本の市」というイベントが12月1日~3日に開催されるそうです。これは楽しそう。
できれば行きたいと思ってますが、欲しい本があってもフトコロ具合が厳しすぎるので困りそう……。
紅白の出場者、発表されましたね。危惧していた通り、旧ジャニーズ勢はゼロ。つまりSnow Manが出ないわけで、これで大晦日の楽しみが一気に半減してしまいました。
あと、今の時代を代表する存在である藤井風やVaundy、King Gnuが出ないのは残念。選ばれなかったのか本人たちが出たがらなかったのかは分かりませんが。
郷ひろみは何を歌うんだろ。追悼の意を込めて坂本龍一プロデュースのアルバム『比呂魅卿の犯罪』から何か歌ってほしいけど、それは難しいかな。
ちなみにSnow Manは大晦日にYouTubeで無料配信を行うみたい。そっちを見る人の方が紅白の視聴者より多い、なんてことはさすがにないでしょうが、僕もスマホでYouTubeをチェックしながら紅白を見ることになりそう。
作詞家の三浦徳子(よしこ)さんが亡くなってしまいました。75歳なので、女性としては少し早いですね。
メディアで松田聖子が取り上げられる時、歌詞に関しては松本隆、曲に関してはユーミンや大瀧詠一、細野晴臣、財津和夫などの功績が語られることが多いのですが、松田聖子の魅力を最大限に引き出し、その資質を世に知らしめたのはデビュー曲『裸足の季節』と2曲目の『青い珊瑚礁』を作った作詞:三浦徳子&作曲:小田裕一郎のコンビだったと思います。
三浦さんの歌詞では郷ひろみの『お嫁サンバ』、吉川晃司の『モニカ』、松原みきの『真夜中のドア』も素晴らしかったですね。楽曲に合わせて歌詞を書いたのか先に歌詞を書いたのか分かりませんが、実に自然に無理なく言葉がメロディーやリズムに馴染んでいました。
KANの訃報には驚きました。61歳は、まだ早すぎるでしょ。
『愛は勝つ』が大ヒットする少し前、名古屋のクラブクアトロでのライブに行きました。『君が好き 胸が痛い』のようなバラードをしっとりと聴かせたかと思うと、自虐的なトークで大笑いさせてくれたりして、歌も喋りもすこぶる達者だったという印象が強く残っています。
その時に『愛は勝つ』も聴いたのですが、あそこまで売れまくるとは思いませんでした。まさしく一世を風靡した大ヒット曲でしたよね。そのイメージが強すぎて苦労した面もあったでしょうが、たまに歌番組で見かける姿からは、とことん人を楽しませようとするサービス精神を感じていました。本当に惜しい人を亡くしたものです。
先日、初めてチャリチャリを利用してみました。いわゆるレンタサイクルです。利用料金は、普通の自転車は1分6円、電動自転車は1分15円。もちろん、普通のを使いました。
これ、いわゆるママチャリよりも車輪が小さいので、けっこう疲れます。6円とはいえ1分ごとに値段が上がるので、かなり全力で漕ぐことになるわけです。普段ほとんど自転車に乗らないから、途中から太腿の筋肉が痛くなってきました。
ちょっと困るのは、ポート(自転車を置く場所)が名古屋市の中心部にしかないこと。僕が住んでるのは中心部からは外れているので、一番近いポートからは歩いて5分ぐらいかかります。もうちょっと近くにあると便利なんですが。
もうひとつ困るのは、別の会社が運営している「カリテコバイク」と自転車の色が同じであること。どっちも赤色なので、遠くからポートを見つけて「あ、ここだ」と思って行ったら違ってた、ってことがあるわけです。どっちかを青にしてくれればいいのに。
カリテコバイクの方にも登録してあるんですが、まだ利用したことはありません。こちらは30分で165円。近いうちに使ってみるつもりです。
それにしても、ここんとこめっきり寒くなりましたね。そろそろネックウォーマーかマフラーが必要になりそう。みまさま、風邪など召されないようにお気を付けて。