＜11年10月1日公開作＞ 『ペーパーバード 幸せは翼にのって』など

　週末恒例、「名古屋で公開される新作映画の注目作はコレ」のコーナー！
　今回から、観たい度数を☆・◎・○・無印に変更しました。また、基本的には優先順位が高い順に並べますが、途中からはテキトーです。あと、特集上映とかは最後に記してあります。

◎『ペーパーバード　幸せは翼にのって』（スペイン）123分
　1930年代から40年代の軍事政権下のマドリードを舞台に、厳しい時代を生き抜いた芸人たちの心意気を描く感動作……らしい。予告編の印象では、かなり良さそう。
※上映館／名演小劇場

◎『アザー・ガイズ　俺たち踊るハイパー刑事！』（アメリカ）110分
　『俺たちフィギュアスケーター』のウィル・フェレルと『ザ・ファイター』のマーク・ウォールバーグがダメ刑事コンビを演じた爆笑コメディー……らしい。アメリカのコメディは当たり外れの差が大きいので少々心配ではありますが、とりあえず観たいと思ってます。エヴァ・メンデス、サミュエル・L・ジャクソン、ドウェイン・ジョンソン、マイケル・キートンなど、共演陣はなかなか豪華。
※上映館／ゴールド・シルバー劇場

◎『タナトス』（日本）101分
　元WBA世界ミドル級チャンピオン、竹原慎二原案のボクシング漫画の実写映画化だそうです。監督が城定秀夫なので期待できそう。主演は徳山秀典で、そのライバル役が佐藤祐基。すんません、どちらにも詳しくないです。『20世紀少年』で好印象を残した平愛梨も出演。
※上映館／シネマスコーレ

○『監督失格』（日本）111分
　35歳の誕生日直前に急逝した女優故・林由美香の日常を14年間にわたって記録したドキュメンタリー……らしい。監督は、林由美香の恋人でもあった平野勝之。プロデュースは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの庵野秀明。矢野顕子が主題歌を歌っていることも話題になっています。
※上映館／TOHOシネマズ名古屋ベイシティ

○『DOG×POLICE 純白の絆』（日本）104分
　爆発物の捜索や災害救助、犯人制圧などの任務にあたる警備犬と警察官の固い絆を描くエンターテインメント大作……らしい。主演は市原隼人。他に戸田恵梨香、時任三郎、村上淳など。
　この映画のメインビジュアル（公式サイトの表紙にも使われている画像）、人や犬を別々に撮って合成したと思うんだけど、大きさのバランスがすごくいい加減じゃない？　それが気になって仕方ないのは僕だけ？
※上映館／ピカデリー／109シネマズ名古屋／イオンシネマ・ワンダー／中川コロナシネマワールド／TOHOシネマズ名古屋ベイシティ／ワーナー・マイカル・シネマズ大高

○『リミットレス』（アメリカ）105分
　脳を100パーセント活性化させる驚異の新薬を手に入れた小説家の運命をスリリングに描くサスペンス……らしい。監督は主演は『幻影師アイゼンハイム』のニール・バーガーで、『ハングオーバー！』シリーズのブラッドリー・クーパー。最近好調なロバート・デ・ニーロも出演。
※上映館／TOHOシネマズ名古屋ベイシティ

○『とある飛空士への追憶』（日本）99分
　迫力ある航空戦と身分違いの恋を描いた長編小説のアニメ化だそうです。製作は『パプリカ』『サマーウォーズ』『マイマイ新子と千年の魔法』『REDLINE』などのマッドハウスなので、今回も完成度は高いんじゃないかと思います。主人公の声は神木隆之介。
※上映館／伏見ミリオン座／TOHOシネマズ名古屋ベイシティ

○『エンディングノート』（日本）89分
　ガン宣告を受けた67歳の男とその家族の絆を描くドキュメンタリー……らしい。監督の砂田麻美は実の娘だそうです。音楽はハナレグミ。
※上映館／ミッドランド スクエア シネマ

○『天国からのエール』（日本）114分
　ガンに冒され自らの余命を知りながらも、夢を持つ若者たちを懸命に応援し続けた男の姿を描く感動作……らしい。実話の映画化だそうです。主演は阿部寛。他にミムラ、桜庭ななみなど。
※上映館／伏見ミリオン座／TOHOシネマズ名古屋ベイシティ

○『はやぶさ HAYABUSA』（日本）140分
小惑星探査機「はやぶさ」の7年間に及ぶ挑戦を描くヒューマンドラマ……らしい。監督は堤幸彦で、主演は竹内結子。もちろん、実話の映画化です。
　で、同じ物語を描いた映画が来春までに、あと2本（だっけ？）公開されるそうです。「はやぶさ」の偉業そのものは確かに素晴らしいと思うんですが、あんまり観たいとは思わないなぁ。すんません。
※上映館／109シネマズ名古屋／伏見ミリオン座／イオンシネマ・ワンダー／中川コロナシネマワールド／TOHOシネマズ名古屋ベイシティ／ワーナー・マイカル・シネマズ大高

○『ワイルド・スピード MEGA MAX』（アメリカ）130分
　激しいカーアクションが評判のシリーズ第5弾。ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカーに加え、ドウェイン・ジョンソンも出演。
　この映画の予告編、ものすごく完成度が高いと思います。バカっぽさとワクワク感が全開。音楽との絡め方も含めてお見事じゃないでしょうか。ただ、これだけ予告編の完成度が高いと、本編がイマイチのような気も……。ちなみに僕、このシリーズを一度も観たことないです。
※上映館／109シネマズ名古屋／センチュリーシネマ／イオンシネマ・ワンダー／中川コロナシネマワールド／TOHOシネマズ名古屋ベイシティ／ワーナー・マイカル・シネマズ大高

○『朱花（はねづ）の月』（日本）91分
　奈良県飛鳥地方を舞台に、2人の男女が祖父母の意思を受け継ぎ、いにしえより代々伝わってきたある使命を果たそうとする姿を描くヒューマンストーリー……らしい。って、ワケ分かりませんが。監督は『殯（もがり）の森』の河瀬直美。この人、人が読めない漢字をタイトルに使うのが好きですね。
※上映館／名古屋シネマテーク

『ファイナル・デッドブリッジ』（アメリカ）92分
　決して逃れることのできない死の運命に取り付かれた若者たちの恐怖を描くシリーズの第5弾。この手の映画は苦手な僕ですが、なぜか1作目と2作目は観ています。しかも2作目の『デッドコースター』はゲラゲラ笑いながら楽しんだ記憶があります。
※上映館／109シネマズ名古屋／中川コロナシネマワールド／ワーナー・マイカル・シネマズ大高

『スペイン一家監禁事件』（スペイン）85分
　強盗の餌食となった一家の悲劇を徹底的をあぶり出す究極のバイオレンスムービー……らしい。ものすごく暴力描写が強烈だそうです。くわばら、くわばら。
※上映館／シネマスコーレ

『あしたが消える　どうして原発？』（日本）55分
　チェルノブイリ原子力発電所の事故から3年後の1989年に、福島第一原発の関係者を取材して作られたドキュメンタリー。まるで今年の事故を予言していたような発言があるなど、何かと注目されている作品だそうです。
※上映館／名古屋シネマテーク

＜追悼・原田芳雄＞
　『反逆のメロディー』『竜馬暗殺』『生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』『キスより簡単』『われに撃つ用意あり』『寝取られ宗介』を上映。ホントに惜しい人を亡くしました。
※上映館／シネマスコーレ

＜庵野秀明＋平野勝之　映画祭　「カントク合格？」＞
　『監督失格』公開を記念しての特集上映。名古屋シネマテークで開催されるわけですが、だったら『監督失格』もシネマテークで上映してくれればいいのに。ベイシティは遠いて。
　この特集上映では、庵野秀明の『じょうぶなタイヤ！』『ウルトラマン』『帰ってきたウルトラマン』なども上映されます。ほら、島本和彦のマンガ『アオイホノオ』（って、誰か読んでる？）にも出てくる8ミリ映画ね。実際どれくらいのクオリティなのか、かなり気になります。
※上映館／名古屋シネマテーク

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　この1週間で『アジョシ』『モテキ』『ゴーストライター』を観ました。以下、簡単に感想を。

　『アジョシ』は、なんてったってウォンビンのカッコ良さ！　これに尽きるでしょ。反則技のような、あの瞳、あの表情、あの身のこなし。そりゃ世の女どもがメロメロになるのも当然です。『母なる証明』の時は軽度の知的障害者を演じていて、それも実に似合っていたんですが、今回の手練の殺人マシンという役もものすごくハマってます。もちろん、ツッコミどこをも多く、「無精ヒゲの生え具合がいつも同じすぎ！」とかツッコミを入れたくなる部分もあるんですが、そういったことも含めて楽しめます。とにかくもう、ウォンビンの魅力炸裂の作品でした。

　『モテキ』は……うーん、困った。いや、面白さは抜群なのよ。たぶん、今年の日本映画の中では一番の面白さだと思うし、僕自身も大いに楽しめたのよ。でも、なんか妙に居心地の悪さを感じてしまうのも事実で、その要因が何なのか、ちょっとまだ把握できてません。もしかしたら、映画そのものではなく、観客の多くが「映画の中でディスられていたバカップル（序盤のフェスのシーンに登場するカップル）」みたいな連中だったせいかも。映画の最中にケータイをパカパカ開けるなよ、ボケ！
　あと、『モテキ』には『阪急電車』にも通じる「選民意識」みたいなものを強く感じて、それも居心地悪く感じた要因かも。自分が「そっち側の人間」か否か、すごく戸惑っちゃったもんね。って、意味分かる？

　『ゴーストライター』は、ヒッチコックを想わせる（と言えるほどヒッチコック作品をたくさん観てるわけじゃないけど）、ちょっと古風なミステリー。アクションではなく、会話や表情、謎めいた言葉が物語を引っ張っていくという面白さを味わえました。ただ、ちょっと期待値を上げすぎてたので、物足りなく感じた部分もあります。あんまり予告編で「最高」とか「傑作」とか言っちゃアカンて。