日本リーグを飛び出した埼玉ブロンコスのゲームを観戦。前日までの順位は2勝11敗で最下位(6位)と苦戦している。地元開幕戦では1勝をもぎ取った新潟アルビレックス(10勝3敗・1位)ではあるが、現在絶好調の相手にホーム埼玉の戦いぶりを観戦した。
埼玉 78-96 新潟
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17-15
13-29
21-22
27-30
bjリーグの速報は選手のプレイ状況を時間ごとに記載するため、得点経過と得点状況をはじめ選手のファウル、フリースロー状況などが出ている。自分がブログで書くような状況レポート(戦況とまでは行かないレベル)はこれで代用可能。今回は概要と雰囲気と感想の入り混じったレポート。
主力のベンワー(元NBA、元日立)をアキレス腱負傷により欠き、高さには不安が残る埼玉。契約完了のマーカス・トニーエル(198cm、F、23歳)の合流が待ち遠しい。ベンワーはベンチでの参戦。気持ちある選手で喜ばしい。新潟は開幕直後から長谷川選手をケガで欠きながら、3人の外国人(GF・198cm、C・203cm、F・203cm)がチームで機能しているため、逆に若手ガードが育つチャンスでもあり憂いはほとんどない。
埼玉はイナック・デイビスと清水耕介がポイントゲッター。第1Qは滑り出しよく17-15でホームファンを期待させる。
逆にFTを取りこぼすなどで精彩を欠く新潟は深瀬ヘッドコーチの熱い指導により第2Qに復活。ファウルが重なる埼玉・デイビスがベンチにさがったためDFリバンドがとれず、得点が伸ばせず、清水(耕)はWチームで抑えられ、新潟が29点を奪い30-44と一気にリードを広げる。埼玉は清水志太郎(元大塚商会)、原(元日立電線)、安齋(元大塚商会)、安藤(さいたま)の得点を待つが、清水以外はリングに嫌われてしまう。
第3Qはほぼ互角の戦い、敢えてデイビスを下げ日本人選手だけで47-56と9ポイント差まで詰め寄るが、FTを与え再び徐々に引き離され51-64と13点差。最終クオータは互いに得点を重ね、埼玉は優位に立つことが出来ず、78-96の18点差でホームでの勝利をつかめなかった。(2勝12敗の6位)
所沢ホームファンはタイムアウトのたびにブロンコスコールで選手を後押し。最終Qでの逆転が厳しくなってもそれは続いた。先シーズンからは想像できないホームの声援に感動させられる。
このゲーム、一度ファウルを取られると同じ選手が連続してファウルを重ねることが度々あった。それならば1度のファウルで交代するという初心にかえった交代を試してみるのもよかったのではないか?
埼玉のほとんどはドラフトを経てチームに属することになったかつてのライバルチームの選手。古くからの埼玉ファンは生え抜きの安藤、中西、ブロンコスクラブからの青野らがほぼ控えの状況にあり、微妙な心情ではあるだろう。今の埼玉は苦しい状況になってからパスを出す、シュートを打つといった好ましくない流れが目に付く、連携したプレイを早く実戦に移さなくてはこのまま開幕時の予想通りの順位となってしまう可能性もあるのではないか?個々の選手は決して悪くはない。埼玉のリズムでゲームメイクができる力強いG選手が現れてほしい。
★すこし辛口?まだ1年目のbjリーグ。いままでJBLを見ていなかった層がほとんどを占めている。そういう層が楽しんでみていると感じられた。もちろんホームが勝てばもっと楽しめるだろう。これからこのリーグの分岐がどのように変わっていくのかわからないが、初年の選手たちはこの環境を与えられた"プロ"として何をしなくてはいけないかをまっすぐ見据えていかなくてはならないのだろう。「はじめて」というのは何事も簡単にはいかないけど、みんな自分自身を信じて進んでほしい。