マハサラカムだより

マハサラカムでの生活、地域の様子の紹介

樋泉教授講演会

2010-03-27 14:18:04 | 旅行
愛知県立大学外国語学部の樋泉克夫教授の講演会がアジア ケンディ グループの主催でスクンビットソイ22のインペリアルホテルで開催された。この講演会に是非行きたくて、講演会に合わせて、JICA事務所での事務処理やバンコク病院での定期の検査を予約したわけである。演題は「最近のタイと中国をめぐって」で、先生の話を聞くのは初めてである。
 講演は、昨年の10月に自分も跡地を訪問したサケオ県のカオイダンという最も大きなカンボジア難民キャンプに当時先生が行かれ、難民の約1割が華僑でその経済活動のたくましさから始まり、中華人民共和国が成立した1949年の人口が5.6億人、文化大革命が始まった66年が8億人、そして現在の14億人にいたった状況、「竹のカーテン」と呼ばれ、国外との人の移動を厳しく制限した毛沢東の時代、「共産党」と言っているが、資本主義国である現在の中国、その原点は惨敗した「アヘン戦争」にあり、その後の中国は一貫して富強の国、豊かな国を追求してきたこと、とりわけ78年の改革・開放政策は華僑の故郷である福建省・広東省等の華南経済圏から豊かになってきたこと、華僑は、黄河流域にいた漢民族の移動で民族の性質によるもの等中国の話と、現在のアピシット首相の中国名を「袁順利」ということ、クーデターの際にタクシン首相が国外に出て行った国が中国であること、雲南省を核としてタイ、ラオス、ベトナム、カンボジア、ミャンマーといった中国の東南アジア進出計画等の興味のそそる話をされ、質問を含めてあっという間の2時間であった。(写真は現在のカオイダン難民キャンプ跡地、当時の面影は全くない。)