Tom Joker On The Blog

音楽やアニメ・コミック、そして広島東洋カープなど諸々について語っていく予定です。よろしければお付き合いを。

3rd Album発売記念!sleepy.ab@新宿Motion 2006.2.17 ライブレポ

2006-03-04 17:23:57 | 音楽
 前回の変な記事以来、再び二週間ほどあけてしまったヘタレTomです。東京でのあまりのショックな体験に引きこもった……わけではなく、リアルに忙しかったり、ちょっとやる気がしなかっただけでございます。。。(最悪)。スクランレビューも三週間あけちゃいましたが、機会があればまとめて行おうと思います。

 で今日は、散々だった東京行の中でもとってもすばらしかった出来事について書こうかなと思います。

 sleepy.abなるバンドはご存知でしょうか?

 おそらくこれを見ている人のほとんどはご存じないかと思います。sleepy.ab(こう書いて「スリーピー」と呼ぶ。abは読まないらしい)は北海道を中心に活動しているインディーズバンドで、なかなか表舞台に出てくることはないのですが、物凄い実力を秘めているバンドなのです。初期Radioheadを思わせる憂いを秘めた美しいメロディーと轟音ギター。抽象的でいて切ない歌詞。変態的(褒めてます)な脅威のドラミング。どれをとっても一級品で、特に2nd Album『traveling fair』は(本気で)捨て曲無しの名盤です。リンク貼ってる公式ページ(他にも二つある)には過去リリースした曲の試聴やPVフルレングス視聴も出来るので、是非聴いてみてください。

 僕はかねがね彼らのライブを見てみたいと思ってましたが、2月17日、念願かなってライブに初参戦することになったのです!!というのも、大学生最後の休みで、高校時代の友人たちと会える最後の機会ということもあって、東京行を計画していたら、出立の前日にsleepy.abの東京ライブ最終日があるというではありませんか!!彼らは基本的に札幌と東京でしかライブをしないので、これを逃したらもう後はない、ということで同行する友人に無理言って出立日を一日早め、新宿の地に降り立ったと言うわけです。場所が歌舞伎町にあることを知って、少々ビビリましたが、途中何のトラブルもなく、無事会場に着くことが出来ました。


 で、ライブの感想ですが……いや、マヂ最っっっ高でした!!

 最初の曲は初めて聴いた新曲(「四季ウタカタ」)でしたが、イントロの不思議なギターフレーズもさることながら、sleepy印の幻想的なメロディ、切ない歌詞も健在で、一気に彼らの世界に引き込まれました。そして次は僕がsleepy.abで一番好きな曲「夢の花」。CDとはまた違った迫力があってよかったです。CDと違うといえば、ラスト曲「Scene」はもう圧巻の一言に尽きます。曲のエンディングでは、Gt.山内さんのギターが唸りまくり、そこにBass田中さん、Dr.津波さんのリズム隊が絡んで強烈な音響空間が出来上がってました。勿論、Vo.成山さんの歌声もCD以上に美しく響いてて素敵でしたよ。それから、sleepy.abが最初に作ったと紹介されて演奏された「Pain」も、感動的な仕上がりになってました。

 この日初めて聴いた他の新曲も期待以上の出来でした。「遊泳スローモーション」は、これまでのsleepy.abらしからぬ軽快なグルーヴを持つダンスロックでしたが、音の中をホントに遊泳しているような心地良さがとてもよかったです。「mass gymnastic display」はKid A以降のRadioheadの音をハードコアのリズムに乗せたような曲で、とってもダークで格好良い、新曲の中で一番のお気に入りです。メロとサビの変わり目のところがかなりツボでした。

 こうして最高の気分でライブが終わりましたが、その後でさらにメンバーの方とお話しする機会があって、サインも快く引き受けてもらいました(ちなみに書いていただいたのは持参した2nd 『traveling fair』のジャケットの裏)。その際、「京都から来た」と話したら、皆さんびっくりされてました。後日、携帯用ホームページの掲示板の投稿で、成山さんが僕のことについて少し触れてくださったのが嬉しかったです(「京都から来た人がいてビックリした」らしいです)。本当に夢のような一日でした。しかし、その後まさかあんなことになろうとは……

 この日の出演アーティストはオープニングアクトを含めて4組。sleepy.abは3番目でした。他の出演者たちも個性的な魅力が溢れていましたが、中でもひときわ印象に残ったのが、オープニングアクトを務めた「心海」でした。まるで深海の中にいるようなSigur Rosを彷彿とさせる美しくも儚い音像に、子供のように無邪気でいておどろおどろしさも感じる女性ボーカルがたゆたっていて、聴いてて面白かったです。それと、アコースティックギターをチェロかなんかの弓を使って弾いていたのが衝撃的でした(笑)。帰ってからヴァイオリンを弾いてるサークルの後輩に聞いてみると、そうする人も結構いるみたいですね。アコギらしからぬ幻想的な音が出てて、バンドのサウンドをより良いものにしてたと思います。ホームページを覗いてみましたが、まだそれほど音源は出ていないみたい(コンピレーションアルバムに一曲のみ)で、少し残念。今後の活動を見守っていきたいと思います。


今日の一曲:メロディー/sleepy.ab

  楽しいのは 悲しいから
  悲しいのは 嬉しいから

 新曲の中で唯一事前に聴いていた曲です。3rdアルバムの核になる曲みたいで、携帯用HPにかなり前から歌詞が掲載されてました。実を言うと、これを初めて見たとき正直不安になりました。抽象的で不思議な歌詞だったこれまでの曲と違って何か歌詞が具体的で普通だったので……。やはり一般受けするようにsleepy.abもポップな方向に進んでいくのかなぁ、と受け入れつつも少し残念な気持ちがしたのは事実です。しかし、2月にPVが解禁され期待と不安に胸を膨らませつつ見てみたら、これまでの不安は吹っ飛びました。確かに歌詞は難解なものではなくなりましたが、その分彼らが紡ぎ出す美しい旋律と共に歌が心の底まで染み渡って、とても感動的な仕上がりになってました。これまでのsleepy.abらしさを失うことなく、これまで以上にポップさも兼ね揃えた、sleepy.abの進化を示す珠玉の名曲だと思います。ただ、PVでは歌詞の中でお気に入りだった上記の部分がなかったので、もしやカットされたのかなぁと思ってました。が、この日のライブではきちんと歌われていたので嬉しかったです。果たして、近日発売のアルバムにはこの部分が収録されているのか……期待して待つことにします。とにかく、sleepy.ab最高!!ということで、本日はここまでにさせていただこうかと。お付き合いいただきありがとうございました。Tomでした。


〔セットリスト〕
1.四季ウタカタ(新曲)
2.夢の花(2nd 『traveling fair』収録)
3.遊泳スローモーション(新曲)
4.Pain(1st 『face the music』収録)
5.mass gymnastic display(新曲)
6.メロディ(新曲)
7.Scene(1st 『face the music』収録)

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