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「道内で流通するカニ、3分の1がロシアの密漁ものだった」日ロ密輸防止協定に北海道の観光・外食業界複雑

2014年02月12日 | Weblog
 日ロ両政府がカニの資源保護に向けて締結した、カニ密漁・密輸防止協定が4月にも発効する見通しとなった。とはいえ、ロシア海域からの船が多く寄港する道北の水産関係者は「密漁規制は重要だが、ロシア産のカニは手に入りづらくなる」と複雑な思いだ。カニが品薄になり価格が高騰すれば、手頃な値段でカニ料理を提供するホテルや外食企業も対応を迫られるため、関連業界は影響を注視している。
 「活カニが足りなくなれば道内や本州からの大量の冷凍カニに頼らざるを得なくなる」
 稚内市内の水産加工会社幹部は心配顔だ。協定発効で、鮮度の良いロシア産のカニの入手が困難になれば、同社はトラックなどで全国からカニを集荷せざるを得ず、輸送費が経営を圧迫しかねない。
 日本のカニ輸入量全体の7割はロシア産。近年は乱獲などの影響で、輸入量はおおむね右肩下がりに減少し、稚内港や紋別港では活カニ輸入量がここ10年で、いずれも4分の1に縮小した。
 毛ガニ産地の一つ、道南の噴火湾沿岸の漁業者は「協定の発効で輸入量が減れば、毛ガニの浜値は上がるのでは」とみる。だが、価格が高騰しすぎると「逆に買い手が付かなくなる」とも懸念する。
 価格の動向に気をもむのは観光・外食業界も同じ。札幌でカニ料理の専門店(60)は「カニを楽しみに来る外国人観光客らに出せなくなったら困る」。
 ロシアからの密漁ガニは「多い年で道内全体の流通量の3分の1あった」(道幹部)という。稚内港には、ロシア海域から密漁とみられるカニを積んだ外国貿易船が多く寄港してきたのが実態だ。
 ただ、資源管理という本来の目的からみれば、密漁・密輸防止協定の効力を疑問視する向きもある。日本で輸入規制が強まれば、「結局は、規制の緩い韓国や中国などへ流れるだけだ」。稚内のある輸入業者は、そうつぶやいた。

2014年2月10日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/520215.html

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