ここ数年、3月の頭に休みの日と天気が合わず、この時期に「オプタテシケ山」に行けずにいたが、やっと決行できる日がやって来た。
積雪量があり、安定するこの時期に、クーロアール(爆裂沢)のライディングを狙う日が・・・
北電取水地に到着時は車はなし。今日一番らしい。自宅から1時間半かからない。遠い山だが、地元十勝の山だ。実際には半分、境界稜線なんだが、ライディングできるのは十勝側、冬は地元感が強いお山である。
長い長い林道をヘッデンで行く。真っ暗な中1人で林道進むのは久しぶりのような気がした。今年はタカシが相棒になってくれ、同級生のタツも加わり、こんな時は3人で行動してきた。ナベはまだ練習中。
そのタカシだが、本業が繁忙期になり、しばらくは同行出来ない。この日はタツも用事があって単独になった。どうせ今まで単独だったので、同行者がいないからって中止にすることはない。
ただ・・・ただ・・・寂しいもんだ・・・
すっかり数人で行動するのに慣れてしまったようだ。
タカシ!待ってるぞ!ザラメの時期に。
しつこく粘るおじさんに付き合ってくれるのはタカシぐらいなもんだもんな~。
林道終点、開発雨量計まで自分の足では1時間45分ぐらい。三股橋は雪がかろうじて繋がっているため、楽にのっこせる。橋を渡ってカーブを過ぎた倒木は昨年のまま。ずっとうっすらとトレースらしきものがあったが、林道終点からは消えていた。
だいたいいつものルートで進むと、後続者2人が追い越していった。出発時にすぐに到着した人たちのようだ。トレースを拝借して楽に広く浅くなった沢まで。
2人は通常ルートの左側の疎林帯に取り付いて行った。今回は前々から行って見たかった北尾根に取りついた。
比較的なだらかな疎林帯を登っていく。
途中でやっとオプタテが姿を現した。やっぱこの時期のオプタテはきれいだ。いくつものルートのあるクーロアールは自分にとっては魅力的。そして、北尾根ルートははっきりその全容を確認できる。
向こう側が標準ルート
本格的に急登になると雪が深くなってきた。脛ラッセルになる。北尾根も見た目以上に急だった。なかなか上に上がれなくなってきた。
北尾根も小さいながらデルタ形状になってきた。その途中からもクーロアール側に下りれそうだ。この斜面だけでも十分いい。
デルタのトップに近づくと、脛~膝ラッセルになってきた。登れど登れどデルタのトップは離れていくようだ。北斜面と北尾根の間の浅い沢の斜面がチラチラと見えてきた。ものすごくきれいそうだ。
さすがにソロラッセルがきつくなってきた。全然ペースが上がらない。近年の体力の衰えを実感することに。
やっとの思いでデルタのトップまで来た。ちょうどここは崖尾根に見えるところらしい。
ラッセルはすでに膝上になってきている。ポールは半分以上刺さる。おまけにここからはうねりが加わる。なんども挫けそうになる。
1番北のポコは見えているが、実はまだ距離があるようだ。
崖尾根のトップに来たときに見えた、北尾根と北斜面の間の斜面は本当に素晴らしかった。(動画に入れてます)オプタテで1番の斜面じゃないだろうか?ただ下まで降りたら疎林に登り返すか、途中からデルタにトラバースする必要があるが、クーロアールを落とさないなら行きたいと思ったくらいだ。
ほんと、ここのコンディションが良かったら、マジおすすめです!
1番北のポコに着いたときには、先行の2人と後から来た5人がピークに立つのを見た後だった。自分が今日しんがりになりそうだ。ちなみに北尾根を上がったのは自分だけ。
風が少し出てきた。あまりゆっくりはできないが、PMなんちゃらのせいで霞みがちだが、眺望を楽しんだのちにドロップ。
上部はなんまら深かった!
浮遊感が半端ない!
最高だった。
1番急なところを下りたところで止まり、上を見上げた。上は何も見えなかった。
核心部は突破した。雪崩の心配は今日はない。
ここは急なクーロアールを過ぎると、右と左2つボールのどちらかに出て、やがて大きな1つのボールになる。ピーク直下から落とすとトラバらない限り小さなクリフが待っている。
ボールをクルージング的に下りていく。ここでもそこそこ急なのだが、面ツルに加えて広いので多分動画ではすごく緩い斜面を滑っているように見えるだろう。
この天気と気温のため中間部からは雪は多少重めだった。
だが、今年のコンディションでは、今日のこの斜面が最高だったんじゃないだろうか?
初めてここを落とした時の記憶がまだ脳にのこっているので、これでも満足出来ない自分がそこにいる。
その時の動画
帰りは、三股橋までボードで滑り、林道は割ってシールは貼らず漕いで帰った。
トータル的には「the day」???
それでは
追い越していった方から、メッセージをいただき写真を送ってくれた。
うれしいです!
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