吉永です。最近読んだ漫画について少し書かせていただきます。
10月からアニメが放送予定の「ブルーピリオド」の原作漫画を読みました。主人公、矢口八虎(やぐちやとら)が東京藝大を目指す物語で、ヒツジの皮を被った狼ならぬ「青春群像劇の皮を被ったスポ根」です。2020年にマンガ大賞を取っています。
(ブルーピリオド 公式サイトより)
この漫画は一つのことに熱中している若者によく刺さることが知られていて、例えば高校生活を全て受験勉強に捨てた僕は、漫画のテーマが受験なのも相まって、主人公の友人に自己投影しイッキ読みしてしまいました。なぜ主人公ではなく友人に投影したのかというと、主人公は2年生から美大を目指し始めた天才タイプで、そのの一方友人たちは長年絵に費やしてきた人たちが多いからです。僕の心の中には世田介という登場人物が飼われている気分です。
月刊アフタヌーンの公式サイトには「世渡り上手な努力型ヤンキーが絵を描く悦びに目覚める! 絵を描かない人にも刺さる熱くて泣ける美大受験物語!」と書いてありますが、なんか変なキャッチコピーだなと思ってしまいました。強調するのはそこなのか…?という感じです。
八虎は美術の課題として、渋谷の風景を青で描きます。彼には、通いなれた早朝の渋谷が青く見えたというのです。そんな彼に、美術部の先輩は「あなたが青く見えるならりんごもうさぎの体も青くていいんだよ」という声を掛けます。これがタイトル「ブルーピリオド」に繋がっています。このように、作品全体を灌流するテーマとして「見る者によって対象は異なる」があるように感じられます。
余談ですがYOASOBIの楽曲「群青」は、ブルーピリオド×YOASOBI×製菓会社のブルボンのコラボCM制作時に作成されたものです。これには最大のテーマである「好きなことを突き詰めるのは、必ずしも楽しくない」というメッセージが色濃く反映されています。
(ブルーピリオド第一巻より)
アニメがNetflixで先行配信されていたので観ましたが、作画が少し気になってしまいました。最近流行した鬼滅、呪術に目が慣れていると多少きついものがあります。できれば漫画で読んでいただきたいです。きっと多くの皆さんに伝わるものがあると思います。
最後にYOASOBIの群青と、その英訳カバーを載せさせていただきます。
以上です。振られている方はブログを書くようよろしくお願いします。
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