楽園の薔薇
9.風邪!?なのか?
<1>
「あ、ちょっとやばいかも…。」
イスフィールは少しぼんやりしていた。
眠いとかそういうのじゃなくて、まるで空気の上を歩いてるような感じ。
「風邪ですね。」
「うわぁ!?…なんだ、マリーナか…。」
「なんだ、じゃないですよっ!風邪なら寝てなきゃ!」
かなり慌てているマリーナ。
落ち着かせようと一歩踏み出した時、後ろによろめいた。
「イスフィール!?」
深緑の髪が視界の端に映った。
* * *
「うん…?」
目を開けると、自分の部屋の天井が見える。
天井についている小さな窓。
その向こうでは、真っ青な空が広がっていた。
「晴れ、か…。」
なら、セイレーンが来るだろう。
慌てまくって、たくさんの種類の薬を持ってきたりするんだろうか。
「イスフィール、起きたのか?」
病人とは言いたくないが、一応病人のイスフィール。
それを気遣ったのか、ドアの開け閉めが静かだった。
「あぁ、レイアース。あなたはどーしてレイアースなの?」
「大丈夫か、イスフィール。頭もついにイカれたか?」
「冗談よ。イカれてないわ。」
「知ってる。きっと疲れが出たんだろーな。そのうちマリーナも忙しくなるし、休みだと思っておく。」
マリーナも忙しくなる=修理が増える=イスフィールが壊した=イスフィールは元気すぎる、と。
つまりはすぐに治るだろ、という話なのだが、ひねくれている。
その時、外で「ゴン!バァーン!!」という、やはりものすごい音がした。
「セイレーンね…。」
「病人がいるっていうのに…。」
しかし、今日は足音が4人分くらいある。
誰だ?
「「「「薔薇姫!いるー?」」」」
written by ふーちん
9.風邪!?なのか?
<1>
「あ、ちょっとやばいかも…。」
イスフィールは少しぼんやりしていた。
眠いとかそういうのじゃなくて、まるで空気の上を歩いてるような感じ。
「風邪ですね。」
「うわぁ!?…なんだ、マリーナか…。」
「なんだ、じゃないですよっ!風邪なら寝てなきゃ!」
かなり慌てているマリーナ。
落ち着かせようと一歩踏み出した時、後ろによろめいた。
「イスフィール!?」
深緑の髪が視界の端に映った。
* * *
「うん…?」
目を開けると、自分の部屋の天井が見える。
天井についている小さな窓。
その向こうでは、真っ青な空が広がっていた。
「晴れ、か…。」
なら、セイレーンが来るだろう。
慌てまくって、たくさんの種類の薬を持ってきたりするんだろうか。
「イスフィール、起きたのか?」
病人とは言いたくないが、一応病人のイスフィール。
それを気遣ったのか、ドアの開け閉めが静かだった。
「あぁ、レイアース。あなたはどーしてレイアースなの?」
「大丈夫か、イスフィール。頭もついにイカれたか?」
「冗談よ。イカれてないわ。」
「知ってる。きっと疲れが出たんだろーな。そのうちマリーナも忙しくなるし、休みだと思っておく。」
マリーナも忙しくなる=修理が増える=イスフィールが壊した=イスフィールは元気すぎる、と。
つまりはすぐに治るだろ、という話なのだが、ひねくれている。
その時、外で「ゴン!バァーン!!」という、やはりものすごい音がした。
「セイレーンね…。」
「病人がいるっていうのに…。」
しかし、今日は足音が4人分くらいある。
誰だ?
「「「「薔薇姫!いるー?」」」」
written by ふーちん