21世紀中年

昭和オヤジのときめき、ひらめき、感激、嘆きを思いのままに書き連ねます

子ども手当で少子化は解消しない

2010-04-19 05:44:05 | インポート
 子ども手当に異論が多々あるが、「お金もありがたいけど、保育施設を充実して欲しい」という意見が多い。少子化にもかかわらず保育施設が不足しているのは、なぜだろう。共働きしなければ生活が成り立たない、女性だって仕事にやりがいを持っている、事情はさまざまだろう。
 ちなみに、高福祉を誇る北欧の女性は多くが仕事をしている。勤労、納税によって高度な福祉制度が成立しているからだろう。日本はどうか。女性の社会進出といえば聞こえはいいが、ほとんどが家計を助けるためのパート労働だ。したがって、奥さんが働いても税収は上がらない。貧困なのである。ゆえに、少子化が進んでいるというのに保育施設は不足しているという矛盾が起こるのだ。
 目先の手当もいささか問題ありだが、家計を助ける主婦のために保育施設を充実するというのもなんだかなあである。少子化対策の理想は生活を安定させた上で、女性が積極的に社会に進出し、そのために保育施設充実など子育て支援を行うことだろう。
 つまり、国民は何を望み、そのために政治は何をすべきか、もしくはどんな国をめざし国民に提示できるか、今の政治には全くそれが見えない。
 男は仕事、女は家庭を守るライフスタイルを基本にするのか、それとも男女同権社会を基本にするのか、それによって国づくりは全く違ってくる。今の政治は方向性がまったく感じられない。
 流れとしては、当然、後者なはずだが、いつまでも主婦が家計のためのパート労働では、福祉や教育を支えるのは無理だ。子育てと老後の心配を解消する社会保障制度を真剣に構築するためには、多大な予算が必要だ。そのためには消費税アップは当然だが、男女が等しく働き税金を納めることが重要だ。そんな国を支えるのが納税思想だ。日本人にはそれが欠落している。税金を納めずに、世の中を良くしろと叫んでも、筋が通らないし、良くなるわけがない。
 つまり、肝心の国づくりを示さず付け焼刃の子育て支援に金を注ぎこんでも借金のドツボにはまるだけで、少子化に歯止めなど絶対にかからない。

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