山道には沢山のジョロウグモの巣が張られている。その道を先に誰かが歩いていれば、クモの巣のことはどうでも良いが、自分がはじめて歩く人の場合は、絶えず棒を上下に振りながら進まなくてはならない。何故ならば、クモの巣が顔にかかったら気持ち悪いことこの上ないからだ。明るい場所ならクモの糸が光っているので、その都度払えば良いが、暗い場所ではクモの糸は見えにくいので、やみくもに棒を振っている。油断して顔にかかってしまった場合は、すぐに歩きを止めて静かにバックする。そうするとクモの糸は難なく離れる。
秋も深まりクモの体が大きくなるころには、餌のかからない場所に巣を張ったクモは淘汰されてしまい山道の巣は少なくなり、そして巣は大きく立派になるので、容易に察知でき、やみくもに棒を振る必要はなくなる。
秋も深まりクモの体が大きくなるころには、餌のかからない場所に巣を張ったクモは淘汰されてしまい山道の巣は少なくなり、そして巣は大きく立派になるので、容易に察知でき、やみくもに棒を振る必要はなくなる。