Entre ciel et terre

意訳して「宙ぶらりん」。最近、暇があるときに過去log整理をはじめています。令和ver. に手直し中。

第35冊『チップス先生 さようなら』

2009年01月05日 | 本(小説など)
この本を買ったのは、実は去年です。

今は絶版になっているようですが、たまたまお茶の水の三省堂書店に教科書を買いに行き(*教育実習のため教科書を買いに行きました)、そこの帰り道で古本屋に立ち寄り、100円で見つけた代物。

このとき、いつかお茶の水の古本屋街に足を踏み入れてみたいという夢がかなったんですが、やっぱり独特な雰囲気がある街でした。
夏目漱石の作品世界を歩いているような感じにもなれます。
あ、あとは明治大学の学生の雰囲気というところでしょうかw

さて、この本は、おととし、教育史研究という、退官したK教授の講義において紹介された本です。(知る人ぞ知る)
イギリスの伝統的なパブリック・スクールのお話です。そいでもって、主人公はそのパブリック・スクールにやってくる老教師。
なるほど、教育史でこの本が紹介される理由もわかる気がします。

ページ自体は、とても短くて、現在10冊ぐらい併読している管理人でも、二日で読めるぐらいのショートストーリー。これぐらいなら原本(英語)にも挑戦できそうです。

しかし、ストーリーを追っていくことで、教育原論で語られていたようなことを思い出します。
たとえば、アガペとエロスの関係・・・教育の基本構造 など。
主人公である老教師、チップスが、最終的には天寿を全うすることで幕を下ろすんですが、教員を目指す私にとって、チップス先生と同じような心がありながらも、相違もあったりして、ちょっと考えました。
でも、名著に久しぶりに巡り合えた感動といったらありません。

古本ならでは、書き込みが。
左側のページ、行に以前の持ち主が引いたと思われる鉛筆の線。


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