Entre ciel et terre

意訳して「宙ぶらりん」。最近、暇があるときに過去log整理をはじめています。令和ver. に手直し中。

第295冊『やさしい死神』

2020年11月03日 | 本(小説など)

■きのとりこ『やさしい死神』(千倉書房、2019.)


 絵本(といってよいですか?)なので、簡単に読むことができます。
 可愛らしい絵と、物語。

 ただ、「簡単に」とは書きましたが、内容はなかなか哲学的。意訳された日本語を読みつつ、併記されているフランス語も見ながら読んでいきたい一冊。
 焦って読むのではなく、時間に余裕を持ち、ゆったりとしたリラックスな状態で読むと、タイトルは怖い?ですが、豊かな時間を過ごせるような一冊です。
 読んでいると、先日、ニュースになってしまった自死を想起させる部分があるのも事実ですが、それを肯定するのではなく、ちょっと考えよう。生きるってなんだろう? 死って何だろう? と考えられる一冊です。



 フランス語の辞書で、「mort (f.) 」を調べたら、

 Ce n'est pas la mort. / Il n'y a pas mort d'homme.  たいしたことではない

 と、出てきました。


■ディコ仏和辞典[新装版](白水社、2016.)


 なんか、本を読んでから、この熟語を見ると、フランス的な mort が分かるような気がします。


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