『キー・ラーゴ』
”Key Largo”
監督:ジョン・ヒューストン
脚本: ジョン・ヒューストン、リチャード・ブルックス
1946年・米
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第二次世界大戦の戦友の遺族に会うため、
フロリダ半島の突端にある小島キー・ラーゴにやってきた復員将校のフランク。
亡くなった戦友の未亡人であるノーラと、父親のテンプルはキー・ラーゴでホテルを経営しており、フランクを温かく迎え入れる。
しか . . . 本文を読む
『オフサイド・ガールズ』
”Offside”
監督・脚本:ジャファル・パナヒ
2006年・イラン
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サッカー・イラン代表。
2006年ドイツW杯への出場をかけた予選、ホームのバーレーン戦。
その会場であるテヘランのアザディ・スタジアムへ忍び込もうとするイランの少女たち。
イランでは、なんと法律で女性のサッカー観戦が禁止されているのだった。
熱狂するスタジアム。
どうしても生でイラン . . . 本文を読む
『ジャッキー・ブラウン』
”Jackie Brown”
監督・脚本:クエンティン・タランティーノ
1997年・米
『卒業』のオープニングクレジットへのオマージュで幕をあける。
この真似がしたい為に空港のシーンからスタートしたんだろうけど、
ともあれ、バスッと決まっている。
エルモア・レナードの小説『ラム・パンチ』の主人公を黒人女性にしてタランティーノが撮った。
コンパクトにまとまってて、結 . . . 本文を読む
『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』 "ANVIL! The Story Of ANVIL" 監督:サーシャ・ガヴァシ 2009年・米 ++++ 1973年結成のヘヴィメタルバンド、「アンヴィル」。彼らが1982年に発表したアルバム『メタル・オン・メタル』は、後にビッグになる数多くのメタルバンドに影響を与えた。 スラッシュ(ガンズ&ローゼス)、スコット・イアン(アンスラックス)、ラーズ . . . 本文を読む
『ヴァージン・スーサイズ』"The Virgin Suicides"監督、脚本:ソフィア・コッポラ1999年・米日本公開は2000年だったけど、あん時ソフィアは天才だと思った。特別な97分。まあ、何回も言ってるような気がするけど、こん時のキルスティン・ダンストは化け物ですよ。結局、女の子ってのは一生理解できない生き物だという。真の主人公が、美少女自殺軍団でもなく、イケ面(なのか?)ジョシュ・ハート . . . 本文を読む
『スコルピオンの恋まじない』
"The Curse Of The Jade Scorpion"
2001年・米
監督・脚本:ウディ・アレン
1940年のNY。
保険会社に勤める腕利き調査員、C.W.ブリッグスと社内のリストラ推進派のベティ・アンは犬猿の仲。
しかし、ある日、会社の同僚達と行ったレストランの余興で、胡散臭いマジシャンに催眠術をかけられると、2人は呪文を聞くたびに惹かれあうように . . . 本文を読む
『オー・ブラザー!』 "O Brother Where Art Thou?" 監督:ジョエル・コーエン 脚本:ジョエル&イーサン・コーエン 2000年・米英仏 ++++ 大恐慌下の1930年代のアメリカ南部。 ミシシッピ州で服役中の詐欺師・エヴェレットは、共に鎖でつながれた囚人ピートとデルマーと脱獄する。 三人が目指すのは、昔エヴェレットが埋めたという120万ドルの大金。 大金の隠し場所は人 . . . 本文を読む
『初恋』 監督 塙幸成 脚本 塙幸成、市川はるみ、鴨川哲郎 2006年・日本 先日、TVでやってたのを、ボーっと観てしまった。 府中三億円事件から、未だにこうやって「実は犯人は女子高生だった!」みたいなフィクションが生まれるのって、やっぱり実際に犯人が逮捕されてないからだよなぁ。 そして、迷宮入りした主要因は、犯人が盗んだ金を1円も使ってないからなんだよなぁ。 やっぱみんな、金を使って . . . 本文を読む
『第三の男』
”The Third Man”
1949年・英
監督:キャロル・リード
脚本:グレアム・グリーン
映画見たって気するよなぁ。
グレアム・グリーンの小説版は映画の製作後に出版されているので、原作って訳じゃない。
『2001年宇宙の旅』における、キューブリックの映画と、アーサー・C・クラークの小説みたいな関係だ。
あの、映画史に残る並木道のラストシーンはグリーンの脚本にはなくて . . . 本文を読む
『クィーン』
”The Queen”
監督 スティーヴン・フリアーズ
脚本 ピーター・モーガン
2006年・英/仏/伊
「全世界が涙したその日、ただ一人、涙を見せなかった人がいた」
と、いう訳で「国民のプリンセス」が交通事故で亡くなった日に
「やっといなくなったわね、ビ~ッチ!」
と、心の中で叫んでいたことが世間にばれ、次第に追い詰められていく女王陛下と、最初は反目し合うものの、徐々にホ . . . 本文を読む
『マリー・アントワネット』
”Marie-Antoinette”
監督・脚本:ソフィア・コッポラ
2006年・米
(ネタばれ有り)
1999年頃『ヴァージン・スーサイズ』(The Virgin Suicides)を見たとき、監督デビューのソフィア・コッポラはとんでもない才能の持ち主だと思ったのと当時に、ラックスを演じたキルスティン・ダンストのモンスター級の才能がないとこの映画は成立しないな、と . . . 本文を読む
『みなさん、さようなら』
"Les Invasions barbares"
2003年・仏/加(日本公開:2004年)
監督・脚本:ドゥニ・アルカン
ロンドンで証券ディーラーとして活躍するセバスチャンのもとに、電話がかかってくる。
「パパの具合が悪いの。すぐ帰ってきて」
カナダのモントリオールに暮らす彼の父レミは、女グセが悪く、家族の厄介もの。
特にセバスチャンは両親の離婚後、レミとは疎 . . . 本文を読む
『卒業』”The Graduate ”1967年・米1968年・日本公開監督:マイク・ニコルズ 製作:ローレンス・ターマン 7月にサイモン&ガーファンクルが来日した時、あ、そうだ『卒業』見直してから行かないと!みたいな真面目な事を思い立ったんだよな。暴走自業自得男のヒリヒリする夏休みを描く。幼いころに観て「無理でしょ・・・」と思ったミセス・ロビンソンが、まるで分からないでも . . . 本文を読む
『三つ数えろ』"The Big Sleep"1946年・米(日本公開1956年)監督:ハワード・ホークス脚本:ウィリアム・フォークナー、リイ・ブラケット、ジュールス・ファースマンレイモンド・チャンドラーの『大いなる眠り』の映画化。アホ臭い話と思いきや、結構プロットが入り組んでいる。私立探偵フィリップ・マーロウ役に、ハンフリー・ボガート。ヒロインのビビアン役に、ローレン・バコール。2人は本作の撮影後 . . . 本文を読む
『パンズ・ラビリンス』
"El laberinto del fauno"(Pan's Labyrinth)
2006年・墨/西/米
監督・脚本:ギレルモ・デル・トロ
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スペイン内戦で父親を亡くした少女オフェリアは、妊娠中の母親と共に母親の再婚相手である独裁政権軍の大尉に引き取られる。
大尉は、徹底的にレジスタンスを掃討する冷酷で残忍な男。
彼はもうすぐ生まれる自分の息子だけを欲しが . . . 本文を読む