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夢とうつつと存在と時間

theatregoerの日常と非日常

ウィーン版ミュージカル エリザベート 2007 4 7

2007-04-11 18:53:38 | 演劇
これが大阪旅行のメインです。
数年前に大阪にミュージカル観に行った時、もうこんなことするの最後だろうと思ってたのに
またやっちゃった。
でもこれは絶対見逃せない舞台なのでしかたない。
来日公演が決定してからずーーーーっと楽しみにしてて、数ヶ月前からチケット取ってもらったり、
旅行の手配をしてたけれど、
劇場に入って客席にすわってやっと本当に観られるんだーって実感。

私が観た回はメインキャストほとんどファーストだったみたい。
もしトートがセカンドだったりしたらつらすぎる(泣)。
セカンドだからって必ずクオリティが落ちるってことはないんだろうけれど、
でもやっぱりMATEがいいもんね。
彼は振り向く演技が多い振り返り死神です。

全体的な感想はセットがかっこいいし、あの衣装を着ても欧米の人は様になる。
特にプロポーズのシーンの観覧車はセットと背景の映像がお気に入りです。
カフェのミニカー(遊園地にあるようなバッテリーカー)も不思議演出だけどなかなか。
一番好きなのは陶器の飾り物のような馬車。ヘレンド製w?
2幕始まりの『KITSCH』は右側の扉から出てきて
客席を通ってステージへ。目の前を通ってくれちゃいました。
何かを客席にばらまいてたけど、あれなんだったんだろう。
マダムヴォルフの所では日本語歌詞を歌ってくれました。
そのサービス精神に拍手。
エリザベートの演技は日本版よりも態度や歌詞がかなり冷たいのが印象的でした。
一人で生きてく強い女性という感じです。
そのせいで、フランツ・ヨーゼフの影が薄い…。


オケもウィーンから来ていたので、ハンガリー国王戴冠式のシーンで
トランペットの人がステージにあがって吹いていました。
2階席では白いハンカチを振ってる一団も。このシーンではウィーンの観客はこうしてたらしいです。
何気なく聞いてるけど、改めて聴くと華やかなメロディーだね。難しい箇所なんだろうな。
あと、やっぱりここすごく難しいだと思ったのがラストの『DER SCHLEIER FA(Aウムラウト)LLT』の出だし。
ちょっと不安定だった。

今回はドイツ語公演だからステージの両脇に電光の字幕が設置されてて、
今回の公演でようやく『KITSCH』の♪エリザベスターイン(私にはこう聞こえる)のINの意味が旬ってわかってよかった。
できるだけ字幕を見ないようにしたけれど、もっと言葉がわかればなぁ~と思いました。
本当に感動して、スタンディングオベイションしました。拍手しすぎて手が痛かった。
最後は客席総立ち状態でした。
ホントすごかった。

梅田芸術劇場メインホール

ポラーノの広場 2007 3 18

2007-03-23 10:06:07 | 演劇
友達が出演している『ポラーノの広場~星降る夜の宮沢賢治~』という舞台を
新百合ケ丘駅の新百合21ホールで見てきました。
音楽劇ですが、ミュージカルってわけではなく、
宴シーンで音楽がふんだんに使われていました。

セリフのイントネーションやら文末やらが独特で、難しかったー。
主人公の友達がいなくなって、死んだのかと思ったら、街を出て働いてたというんだけど、
なんか主人公の夢みたいな感じで、結局どっち??というのもあった。わからなかったの私だけかな。
薄暗い照明で、シンプルなセット。
幻想的な舞台でした。

そういえば宮沢賢治の作品ってよく知らないかも。
国語で習ったきりで、作品あんまり読んだことないや。
確か小学校の教科書で読んだ作品にクラムボンという言葉があって、
その時感じた意味不明の言葉を書く作家だなーという印象が今でも強いかな。
ちっちゃい頃感じた印象ってなかなか抜けないのよね。
で、結局クラムボンって何ですか??
幻想的でほのぼのした作品が好きな人は、きっとすごく好きになれるんだろうね。



双頭の鷲 2007 3 17

2007-03-22 21:14:04 | 演劇
双頭の鷲を見に行きました。
それにしてもパルコ劇場ひさしぶりだなあ。
美輪さまの舞台は初めてだったので、
かなりドキドキ。咳とかしたら怒られそうなんて思ったりw。
劇場の入り口からロビーは有名人から贈られたあふれんばかりの花が飾られ、
荘厳な音楽も流れてて、劇場に入った時から舞台は始まってるという感じです。

ずっと前から見たかったジャンコクトーの『双頭の鷲』。
皇后と彼女を殺そうとした暗殺者との愛のお話なのです。
モデルとなったハプスブルグのエリザベート皇后は
脅威の激やせスタイルなので、ビジュアル的にはむずかしいけど、
ドレスがすばらしく、背中から裾までのラインがとても美しかった。

相手役の木村さんはおせじにも上手じゃなかったけど、
演技から、きっとまじめな人なんだなというのが伝わってきました。

幕があいて、少したつとなにやら劇場内でいいにおいがしてきて、
「これが噂の美輪さまの香水?」などと思ってると
話が進んで、美輪さま登場。
やっぱり、声は歌舞伎の女形っぽいかなとか感じたけれど、
だんだん気にならなくなってくる。
キスシーンは後ろ向きで、手を取りながら、ちょっと背中をそり気味にして型が美しくてすてきです。
最後の階段落ちのシーンも凛とした後ろ姿。
カーテンコールには、もうかわいい女性にしか見えなくて、
美輪さまの底力を見たきがしました(なんだそりゃ)。




出演 美輪明宏・木村彰吾・長谷川初範・夏樹陽子・柄沢次郎・大山峻護

Titanic the musical 2007 2 3

2007-02-26 14:34:25 | 演劇
東京国際フォーラムCで上演された『タイタニック』。
レオナルド・ディカプリオ主演の映画版とは違って、
結構史実にそっているストーリーらしいです。
音楽は『nine』のモーリー・イェストン。
『nine』とは曲風が全然ちがってびっくりでした。
うーん、これ!って曲があんまりなくって、
何度も聞けばじんわりとよさがわかるって感じでしょうか。
この前に『オペラ座の怪人』観たから、余計に曲が地味に感じたのかも。

森口博子さんがなかなか。
この人TVバラエティより舞台向きなんじゃないかな。
お気に入りの藤木孝さんや鈴木綜馬さんは相変わらず上手だし、
オトナな作品に仕上がってました。
それにしても光枝さんの出演決定を聞いた時、四季退団しちゃってびっくり!!で、誰が『ユタと不思議な仲間たち』のペドロやるんだーって思ったけど、
これからいろいろな役楽しみにしてます。



演出:グレン・ウォルフォード

キャスト
松岡充
鈴木綜馬
岡幸二郎
浦井健治
岡田浩暉
紫吹淳
森口博子
諏訪マリー
浜畑賢吉
大澄賢也
光枝明彦
藤木孝
宝田明


オペラ座の怪人 2007 1 28

2007-02-08 22:12:44 | 演劇
ひさしぶりに劇団四季のオペラ座の怪人を観ました。
どれくらい久しぶりかというと、
まだ赤坂アクトシアターでやってた頃だから
かれこれ7、8年ぶりでしょうか。
そして今回は初めての汐留の電通四季劇場海。
ビンボー観劇者の私は2階席の後ろです。
劇場の階段は、なんだかあの急な感じと赤いカーペットが歌舞伎座みたい。

ひさしぶりに観て、やっぱり『オペラ座の怪人』はやっぱり舞台がいいね。
映画はゴージャスな映像だし、リアルにつくられているけれど、
この作品は限られたセットの中でつくられてる舞台の方が完成度が高いし
想像をかき立てるようなセットと演出。
クリスティーヌの初舞台後、メグとクリスティーヌの楽屋で話している(歌ってるんだけど)とき
その時下手で、暗い中でチュチュを着たダンサーが練習しているのも絵画的で美しい。
そんな絵ってなかったかな。

ただ、四季の舞台で気になるのは、
1幕でファントムが初めてクリスティーヌをオペラ座の地下へつれてきた時、
クリスティーヌ人形をみて気絶したクリスティーヌにマントをかけてあげること。
気づいた時はクリスティーヌはなぜかベッドにいるし。
普通気絶した時にお姫様だっこしてファントムがベッドに連れて行くべきでしょ。
四季のクリスティーヌは高いから身長的に難しいのか。でも気になるw。

2幕のマスカレードはきらびやかだし、
オペラの前にフットライトを点灯するところもいい。
2幕でラウルたちがファントムを呼び寄せるために
「ドンファンの勝利」を上演する時に
ドンファン役とすりかわったファントムが歌う
「♪もはやひ~けない」はファントムの部屋につれていくときに歌ってた気がしたけど、
舞台上だったんだね。思い違いをしてました。

それと最後の場面で「♪醜されは顔でははいわ~けがれは心の中よ」(多分こんな歌詞)
とクリスティーヌがファントムに歌うんですが、
ここでいつもクリスティーヌがファントムに向かって、あなたは性格が悪い!!って言ってるように聞こえて
ちょっと笑える。

とにかくやっぱり舞台の『オペラ座の怪人』はサイコー。
だからキャッツみたいに舞台を録画したDVDを発売してください。


劇団四季 海劇場

ファントム:村俊英
クリスティーヌ:佐渡寧子
ラウル:鈴木涼太
カルロッタ:黒田あきつ
メグ・ジリー:荒井香織
マダム・ジリー:戸田愛子

スウィーニートッド 2007 1 20

2007-01-27 23:28:52 | 演劇
ミュージカル『スウィーニー・トッド』を観てきました。
ソンドハイムを日本で演出するならやっぱ宮本亜門だよね。
特に奇をてらった演出もなく、よかったです。

ソニンが意外と歌えるのに驚きました。
歌えるというか高音が出てて、コロコロ歌ってた。
大竹しのぶはやっぱりストレートの方がいいんじゃないですか。
主役のスウィーニーは市村さんにぴったり。
城田優さんは初めて知ったけど、日本人離れした容姿のかっこいい人でした。

どうやら三井住友VISAカード公演だったらしく、
終演後出演者がちょこっと出てきて挨拶のおまけ付き。

ストーリーは判事が床屋の奥さんに横恋慕して自分のものにするために
床屋を逮捕して、投獄していまします。
復讐するためにスウィーニー・トッドという偽名で戻り、
パイ屋の上で床屋をしながら判事ら自分を陥れた者が自分の店に来るのを待っています。
自分が投獄された床屋だと見破って脅迫してきた人をカミソリで殺し、
その死体の処分のために、階下のパイ屋の女主人は死体でパイを作って売って大繁盛。
今は判事に育てられて、判事に結婚をせまられてるスウィーニーの娘と船乗りとの恋もからめて
話はすすみ、判事をようやくおびき寄せたけれど…
って感じですね。


一緒に観たO嬢は、これコメディ?って言ってました。
なんて斬新な解釈。
でも確かに復讐の物語であるのに全然勧善懲悪じゃなくて、
善人だったスウィーニーも無関係な人まで殺す殺人鬼になっちゃうし、
パイ屋の女主人も加害者でありながら被害者。
悲劇って感じでもないですね。
悲劇って高潔or立派な人が性格(頑固さなどダメダメすぎないほどの欠点)やアクシデントによって悲惨な目にあうって感じだもんね。
難しいテーマ、難しい楽曲でしたが、面白かった!

日生劇場

演出:宮本亜門
出演
市村正親
大竹しのぶ
キムラ緑子
ソニン
武田真治
城田優


ウィーン・ミュージカル「エリザベート」来日記念コンサート 2007 1 6

2007-01-14 00:01:35 | 演劇
エリザベートが今春来日公演を行うので、
ウィーンからメインキャストが先駆けて来日して新宿コマ劇場でコンサートが行われました。
来日したのは
MAYA HAKVOORT (マヤ・ハクフォート:ウィーン版エリザベート役)
MATE KAMARAS (マテ・カマラス:ウィーン版トート役)
LUKAS PERMAN (ルカス・ぺルマン:ウィーン版ルドルフ役)
の三人。

今回は、宝塚のOGさんも来て、
第一部はトークショー、第二部がコンサートという構成でした。
ウィーンのミュージカルが来日することを記念したコンサートなのに
トークとかってそんなに必要ないんじゃないかなぁと思ったけど、
周囲は宝塚ファンも多くて盛り上がってしました。

まずいつもの舞台と違うのはオーケストラがステージにあがっていること。
もちろんミュージカル公演の時はオケピにいるので、
実際に演奏を見ることはないので、今回は新鮮でした。
指揮は作曲をしたシルヴェスター・リーヴァイさん。
第二部はたった1時間しかなく、全曲はもちろんムリなので、
場面場面のいい曲をピックアップ。
特に印象的だったのが、MATEさんとLUKASさんの『DIE SHATTEN WERDEN LANGER』
途中から日本語歌詞で歌ってました。
この二人かっこよかった。特にMATEさん。
MATEさんはハンガリーのTOD役でもあるので、
ハンガリー語で「愛と死のロンド」を歌ってくれました。
金髪&ブルーアイズというのは本当にかっこいいものなのですねw。
それに前から6列目だったので、かなり近くてDVDやCDだけの遠い存在だったのが、
身近に感じられました。
この曲は二人で腕を引っぱり合いながら歌うんですが、「ひっぱりすぎだよ!!!」って突っ込みたくなるくらい。
『BOOTE IN DER NACHT』はMAYAさんと宝塚OGさんが歌って、こちらはOGさんの方がドイツ語。
前日の公演では、この曲でMAYAさんが感動して泣いちゃったそうです。
宝塚独特の雰囲気に酔っちゃったのかな~。
やっぱり本場は歌うまいし、ビジュアルいいし、
4月に大阪のミュージカル公演が俄然楽しみになってきました。

TPT 黒蜥蜴 2006 11 26

2006-12-03 23:15:47 | 演劇
麻実れいさん主演の『黒蜥蜴』をみてきました。
デビッド・ルヴォー演出って思ってたら、
プロデューサーの門井さんとの連名?なんで?

とにかくこの舞台は麻実れいさんのすばらしさにつきる。
かっこいい。
三島由紀夫のベルベッドのような台詞はもちろんのこと
「あたくしたち」ということばに美を感じさせられるなんて。
すばらしい女優さんです。
女性らしい色っぽさと賊をまとめるリーダーの風格を備えていて
とにかく麻実さんの黒蜥蜴が舞台を引っ張ってました。
スタイルも良くって、ドレス姿がきれいだった~。

『黒蜥蜴』といえば美輪さまがよく演じている舞台だけど、
美輪さまの『黒蜥蜴』は観たことがないのですが、きっとゴージャスセットなんでしょうね。
そういうディテールにもこだわりそう。観てみたいな。
今回の『黒蜥蜴』はシンプルなセットで、TPTらしいスマートな舞台だった。

明智役の千葉さんも、軽くて純粋でクレバーな感じが出てた。
思った以上に適役でした。
関係ないけど、数年前に星護演出の陣内孝則主演の明智小五郎のテレビドラマやってて
結構すきでした。続編やってくれないかな。




マリー・アントワネット 20061118 

2006-12-03 23:00:59 | 演劇
『エリザベート』のコンビ、脚本・歌詞のミヒャエル・クンツェ、音楽のシルヴェスター・リーヴァイの作品。
日本が初演の『マリー・アントワネット』。
原案は遠藤周作の作品で、演出は栗山民也。
かなり東宝も力入れたなーって作品です。
『マリー・アントワネット』を観た後、やっぱり『エリザベート』って特別な作品だったんだなと実感。
『エリザベート』の東宝の初演の時はパワーが違った。
全体としてまとまっていなかったけど、それでも作品の迫力ってのがひしひしと伝わったのだけど、
『マリー・アントワネット』はそれほどでもなかったかな。
かといってそれなりにまとまった話っていうのでもなかったw。
登場人物がいっぱいいて、それぞれ一つの方向を向いてないの。
同じように登場人物いっぱいの『レ・ミゼラブル』も、それぞれ個性のあるキャラクターだけど
バラバラじゃないんだよね。
1幕目なんか場面場面のつながりもあったものじゃない。
2幕ラストにかかってアントワネットが投獄されるあたりから感動的にまとめられてるんだから
1幕なんとかしてほしい。
フェルゼンの井上くんが本当にかっこよくなってて大人な雰囲気になっていた。
フェルゼンがマルグリットの手引きで牢獄までアントワネットに会いにくるところなんか感動して泣いちゃいました。
あとマルグリットの笹本さんは相変わらずいい感じ。

演出はオペラ演出の経験のある栗山さんらしく、シンプルでギロチンを象徴するセットが組まれていたり、
裁判シーンも斬新でセットはかなりセンスあるなと。
東宝節というか宝塚節がなくてよかった。
でもミュージカル作品としてはどうだろう。
スタッフもいいし、キャストも悪くない、原作だっていい作品なのに
なぜかうまくいってない。なんで?


帝国劇場
マリー・アントワネット涼風真世
マルグリット・アルノー笹本玲奈
アニエス土居裕子
フェルゼン井上芳雄
ルイ16世石川禅
ボーマルシェ山路和弘
オルレアン公高嶋政宏
カリオストロ山口祐一郎

ペテン師と詐欺師 2006・10・29

2006-11-27 22:39:47 | 演劇
銀河劇場こけら落とし。
って言ってももとは天王洲アートスフィアだから名前変えただけじゃない。
最近ホリプロって演劇に力入れてるっぽい。
ジャニーズが東京グローブ座を買ったのに対抗してるのかしら。
そういえば、東京グローブ座は昔パナソニックの劇場だった…。
メセナ活動が盛んだったバブル期の名残だったけど、
確か、大学生になった頃にはパナソニックの名前がなくなってた気がする。
最近はネームライツなんて、スタジアムや劇場に企業名を入れるのが流行ってるけど。

鹿賀さんと市村さんの久しぶりミュージカル共演。
鹿賀さんは渋いし、市村さんはうまい。
でもその間に入ってかき回す女性役の奥菜恵が…。
あのベテラン二人の間で対等に演じるっていうのは難しいと思います。
でも…、だから…、有名な女優じゃなくてもお客さんは入ったと思いますよ。

演出はまあまあセンスが良かった。やりすぎ感がなかったと思う。
鹿賀さん、市村さんがお金の肖像に使われてたのも面白かった。
ただ、鹿賀さんに弟子入りする市村さんの役はどうやら若い人の役らしく、
同世代の鹿賀さんと市村さんがやるのには矛盾が出てた。