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夢とうつつと存在と時間

theatregoerの日常と非日常

東海道四谷怪談 20150628

2015-06-28 18:30:16 | 演劇
歌舞伎でお馴染みの演目の東海道四谷怪談。


伊右衛門に横恋慕する伊藤家のお梅や乳母を
男の人が演じていて、コミックリリーフ的な役割もあったけれど、
上手で違和感なかったな。
他の俳優さんも実力派ばっかり。

途中乙女の祈りが流れる。
お歯黒シーンと終わりの方だったかな。
江戸時代の設定、衣装なのに、ピアノってって、、ちょっと舞台の話の中から
引き戻されたのが残念でした。

夢の中で裃を着た伊右衛門と白い着物(白無垢?)岩が出会うシーンでは
真っ赤な照明で黒い影でキルビルみたいで斬新というか映画的で
印象的なシーンでした。




演出 森 新太郎

ソングアンドダンス 20140611

2014-06-23 10:26:43 | 演劇
会社の人と何か舞台行きたいという話になったので
なんとなく行くことになった四季のソングアンドダンス60。

自由劇場って初めてでした。
隣の四季劇場春秋よりはステージが狭い印象でした。

このソングアンドダンスは名作のミュージカルのいいとこどり。
通しではなくて名場面を上演する歌舞伎みたいだなw


ALWの名作からやディズニー、オリジナルと、
おなじみの名曲ぞろい。

第二幕の始まりはようこそ劇場へで、
ショービジネスの世界の辛さと魅力を歌った歌で、
その大変さを乗り越えてステージに立ってるんだから
見る側としてもしっかり受け止めたいなと。


新しい発見だったのが、アイーダの「お洒落は私の切り札」。
大阪公演で見たとき、なんだかあか抜けないシーンだなと思って
いい印象のない曲でしたが、
この舞台で客席中で選ばれた人が舞台に上がってオシャレに変身するという
趣向になっていて、見ていてすごく楽しかったですね。



第一幕から気になっていたイケメンが第二幕のサウンド・オブ・ミュージックの
もうすぐ17歳でロルフで歌ってました。
そしてキャストのみなさんが客席に降りてきたときに
ちょうど私たちの近くに!
どうやら斉藤洋一郎さんだろうと帰りにパンフ見ながら一緒に行った人達で
盛り上がりました。これから彼の活躍に注目していきたい。

ステージが終わって、帰る時にキャストのみなさんがお見送り&握手してくれるという
サービス付き。


最近ブロードウェイやウエストエンドで活躍している人が来日したり、動画やDVDで
海外の第一線の人の演技、歌を見る機会も増えているので、比べてしまうと
舞台の歌、ダンスのクオリティに大満足!ということはできませんが、
楽しい舞台でした。


TRUE WEST 2013 10 13

2013-11-24 16:54:02 | 演劇
サム・シェパードの作品を世田谷パブリックシアターで見てきました。

いきあたりばったりで無茶苦茶な兄と
振り回される脚本家の弟。
弟が脚本を売り込むはずが、兄の突飛な西部劇がプロデューサーに受けて、兄の方が採用されてしまう。
でもタイプライターを打つことができない兄は弟に打ってもらおうとするが、弟は納得いかない。
立場が逆転してしまった弟はやけになってトースター泥棒したり、二人が喧嘩したり
砂漠に一緒にいく話をしていたりすると母親が帰ってくる。
しかし喧嘩でめちゃくちゃになった家を見てまた出て行ってしまう。
そして兄弟喧嘩は続いていく。。


というあらすじ。
どんでん返しがあるわけでもないのに、ストーリーの終着点が全くつかめず、
舞台の世界に入り込めませんでした。
車の鍵とか父親の存在とかこの話のポイントとなるものを理解しきれなかったからだと思うし、
何よりもこの劇を理解するためにバックグラウンドにあるべき
アメリカ西部、もしくは西部劇に関する知識やイメージが私になさすぎた。


演出 スコット・エリオット

内野聖陽
音尾琢真

Next to Normal 2013 9 24

2013-10-06 15:51:01 | 演劇
トニー賞授賞式でも印象深かったNext to Normal。
その時の放送では一場面しか見ることができなかったので、
どんなストーリーかは知りませんでしたが、
今回見に行って、ミュージカルでこんなに重いテーマが描けるのかと驚きました。

主人公である、一家の母親は双極性障害でそれに振り回されながらも
生活をしている夫、娘、息子。

実は息子は子供のころに病気で死んでいて、母親にはその子が成長した姿が
幻覚で見えてしまうというのがわかった時は衝撃を受けましたね。
全然そんなの予想していなかったので。

いろいろなタイプの曲があったけれど、ミュージカル好きとしては
「My Psychopharmacologist and I」にサウンドオブミュージックの
「My Favorite Things」のワンフレーズが使われているところで
クスっとしますね。
それもお気に入りなのが精神安定剤についてだったりするので
ブラックユーモアが効いているところです。

「Everything Else」も複雑な家庭環境を抱えた娘が
それを全て忘れてピアノに没頭する曲は
コーラスラインの「At the Ballet」のように自分の悩みを
芸術に昇華させようとする姿のようで心が動かされました。

あと「I Am the One」も妻の苦しみを助けたいと思い、助けられるのは自分だけだという
夫の声にかぶせて、妻の妄想の中に生きている息子ゲイブが同じように
歌い、妻はゲイブの方に助けを求めるように手を伸ばすシーンも
印象的でした。

アメリカン・イディオット 2013 8 9

2013-08-17 11:58:31 | 演劇
中身はRENT風味のMOVIN'OUTで、パッケージはSpring awakeningという印象。
RENTって偉大な作品だなと思った。

安い席を選ぶから悪いんだけど、客席から舞台が遠すぎた。
国際フォーラムCで最上階の席だと
舞台が遠すぎて、第4の壁が立ちふさがりすぎる。
キャストのレベルは高いのに、盛り上がれず、
遠くから眺める部外者。
いつも思うけれど、招聘作品はツアーキャストでもレベル高いよね。


タイトルから反戦ものかな?と思っていたけれど、それほどでもなかった。
夢を見て都会に出てドラッグにはまる人、
軍隊に入る人、
都会に出るつもりが恋人の妊娠で田舎に留まる人。
若者のありがちなタイプの3人のストーリーを
全てGREEN DAYの曲でやるってミュージカル。

GREEN DAYの曲になじみがあって、
アメリカに住んでいて、9.11以降のアメリカの愛国心を煽る風潮に
違和感を覚えていた人なら、
AMERICAN IDIOTってタイトルだけで、かなりキャッチーで
オープニングで一気に舞台の世界に引き込まれたと思う。

マイケル・メイヤーの演出は相変わらずかっこよくて、
テレビモニターをいっぱい使った演出は
メディアに踊らされている世相にぴったりでした。
都会に出るときのシーンのバスの見立てが面白かったのと、
病室でのフライング技術もすごかった。


東京国際フォーラム ホールC

おのれナポレオン 2013 5 4

2013-05-05 15:33:30 | 演劇
久しぶりに三谷幸喜さんが書いた舞台を見に行きました。
正直三谷さんの映画とかドラマとか持ち上げられすぎてる気がしています。
見ている時は確かに笑えるけれど、見終わった後の虚無感に耐えられないので
特に見なきゃ!って自分から思うことはないです。

そんな私ですが、今回のキャストを見て、“これは見ないわけにはいかない”。
まず主役のナポレオン役が野田秀樹さん。
三谷作品に野田さんが出演って!?
その上、内野さんと今井さんも共演ってことになれば、
チケット絶対取らなきゃ!!って思って、ぴあの先行抽選申し込んだら
当選。当たるときはあっけないものですねw
当選したの初めてじゃないかな。


舞台はセントヘレナ島に幽閉されたナポレオン・ボナパルトが死んだ真相を探るために
当時一緒に生活していた人達に話を聞きに行くところから始まります。

側近のモントロン伯爵
その妻アルヴィーヌ
医者のアントンマルキ
従者のマルシャン
セントヘレナ島の総督ハドソン・ロウ

今や落ちぶれて年をとったハドソン・ロウが、
久しぶりの来客に喜び、思い出話を始めていくところの場面転換で
おじいさん演技から青年の演技に切り替えていくところはなかなかの
見所でした。


怒ったナポレオンがアルヴィーヌに「大きすぎるー」って言ったのに対して
「そっちが小さいのよね」というのはさすが当て書きならでは。


死者が出たり、脱出計画の手紙のやり取りがあったり
ナポレオンとアルヴィーヌの恋があったりと
それぞれの思惑が絡まりながら時は流れて、
ナポレオンが病気になり死んでしまう。
本当に病気だったのか、それとも・・・。

それぞれの話を聞いていくうちに、
ナポレオンの死にそれぞれがどのように関与していったかが明らかになっていき、
彼の死後何年もの後、真相を究明しようとして現れた者にも
罠が仕掛けられていたのです。


しかし、ナポレオンは自分に砒素が盛られ、
命が狙われていることも承知していて、
なおかつそう仕向けようとしていました。
もはや皇帝に返り咲くことはできないことは彼自身がよく知っていて、
無駄に生きているつもりはないが、自殺するわけにもいかなかったからです。
その真相を皆で結託して隠すだろいうということ、
そして死後何年も経った後、
自分の死の真相を究明しようとする者が現れ、
その者の口を封じてしまうだろうことをナポレオンは予知していて、
信頼できる従者のマルシャンに伝えていたのでした。


偉くなりすぎて、誰もナポレオンに助言したりできなくなって、
YESマンばかりに囲まれた独裁者になったかのように見えたが、
実は全てお見通しだったというわけ。
ナポレオンの見通す力をあらわしているのが、ハドソン・ロウとの
チェスの場面。
いろいろ生活に口をだしてくるハドソン・ロウに
いじわるされているナポレオンも
チェスでは圧倒的な力の差で、格の違いを見せ付けました。

チェスがこの舞台の大きなテーマであって、
キングであるナポレオンにとって周囲は彼の名誉と死の真相を守るための
クイーン、ルーク、ビショップ、ナイト、ポーンであったということが最後の最後で
わかるという仕掛けになっていました。


野田さんが演じているナポレオンが、
おいそれと周囲の思惑にはまって殺されていく
はずがないので、犯人はナポレオン自身というオチはすぐ思いつきました。
二時間のサスペンスドラマでキャストから犯人推測するみたいだ・・・。

これだけ豪華メンバーを集めたんだから、
「エドウィン・ドルードの謎」みたいに、犯人を客席に決めさせて、
それぞれストーリーが作られてたら演じる方は大変だけど、
見る側としては面白かったのになと、思いました。





野田秀樹
天海祐希
山本耕史
浅利陽介
今井朋彦
内野聖陽

2012 10 14 リチャード3世

2013-01-06 15:24:17 | 演劇
新国立劇場でリチャード三世を見てきました。
2009年11月に同じく新国立劇場で見たヘンリー六世の続編ですね。
キャスト、スタッフもヘンリー六世と同じだそうです。
ヘンリー六世が時代の出来事を追った大河ドラマ的な感じで、
このリチャード三世は心の動きを追った心理劇的。

本当は王になりたいのに、わざと固辞して
周囲から頼まれて即位したという流れを作ろうとする
シーンなど、なかなか面白かったです。

リチャードが殺した甥たちがパペットで出てきたんですが、
小劇場向きの演出じゃないですかね。。遠いとパペット小さくてわからない。
パペット使いはエドワード四世役の今井さんなので、上手なんですけどね。

ヘンリー六世でタイトルロール役だった
浦井君がリッチモンド伯ヘンリー。のちのヘンリー七世。
このシリーズは浦井君で始まり、浦井君で終わったんだなwと
ひとり納得したのでした。


演出:鵜山仁

キャスト:
リチャード三世:岡本健一
マーガレット:中嶋朋子
リッチモンド伯ヘンリー:浦井健治
勝部演之
倉野章子
木下浩之
今井朋彦
吉村直
青木和宣
那須佐代子
立川三貴

2012 10 28 エリザベート20周年記念コンサート

2013-01-06 15:22:46 | 演劇
ウィーンキャストの来日公演。
この日本公演がマヤさんの最後のエリザベート公演になるそうです。
コンサート形式なのが少しだけ残念だけれど、
それでも素晴らしい舞台なので大満足でした。

やっぱりマテはこっちの方が生き生きしてる。
マテ&ルカスの闇が広がるは最高!!です。

日本版でいう愛と死の輪舞をトートとエリザベートがデュエットしていて
かなり新鮮でした。
DVD版ではこのシーンはなかったはず。

ロミオとジュリエット 2012 10 27

2013-01-06 15:21:39 | 演劇
フランスの来日公演。
ドイツ版が良かったな・・・と正直思っていたけれど、
やはりオリジナル、すばらしいですね。

特にダンスシーンはかっこよくて、時間も長め。
日本版だともう少し見ていたいなと思っていたけれど
素晴らしいダンスをいっぱい見られて幸せ。

日本版はひたすら二人の愛がメインでそれに殉じたという印象ですが、
フランス版は、諍いあう人々の愚かさの罰として
神様がベローナの人に与えた悲劇という感じを強く受けました。



ルドルフ・ザ・ラスト・キス  2012 7 7

2012-07-14 17:23:45 | 演劇
フランク・ワイルドホーン作曲のルドルフの再演。
再演といっても、演出家も変わっているし、
ストーリーや登場人物の変更もあったので
別の作品に近いものがありました。

前回は宮本亜門さんで、
今回はデヴィッド・ルヴォーさん。

ライムント劇場版のDVDを持ってるのですが、
演出がルヴォーさんだったなんて知らなかった。
あんなにDVD見たのにw
学生時代tpt見に行くと、たまにルヴォーさんとすれ違ったりすることもありました。

宮本亜門さんの演出がひたすらメルヘンな世界だったとしたら、
今回は大人でクラシカルな世界。
大体がウィーンのDVDと同じ演出で、所々変更が加えられていて、
「♪ただのロマンスじゃない」でルドルフとマリーのシンクロしている
気持ちが動きで表現されていたのが印象的でした。

井上芳雄さんは、初演の時よりは大人になっていたけれど、
ウィーン版に比べるとやはり幼い。
これはお国柄なのかな。日本だと男性アイドルもかわいいところが
あるのが好まれたりしますから。

ラリッシュ伯爵夫人の見せ場である「美しき戦争」のシーンが
物足りなかったです。ここは宮本亜門演出がすごくよかった記憶が。

ターフェの坂元さんもよかったけど、岡幸二郎さんが
ぴったりすぎてたので、ルヴォー演出の岡さん見たかった。


ルドルフ       井上芳雄
マリー・ヴェッツェラ 和音美桜
ステファニー    吉沢梨絵
ラリッシュ伯爵夫人  一路真輝
ターフェ        坂元健児
フランツ・ヨーゼフ  村井国夫