goo blog サービス終了のお知らせ 

the morning star ~明けの明星~

日本でも世界でも子どもたちが安心して幸せに暮らせるように☆と願う活動主婦の日記。三原市の課題や三原応援情報を発信。

「人生」の主人公

2012-04-29 04:13:32 | Weblog
「みんなのエネルギー・環境会議」がご縁で、
震災・原発事故当時、内閣官房参与をお務めだった
田坂広志さんから、「風の便り」を送っていただいています。 

「自分の命の主人公に自分がなるんだ!」と、人任せにせず、
自分の命を守る、責任を持って生きることを説いてくださる肥田先生


一方で、
他の人だって、それぞれその人が主役の人生を生きている、と、
田坂先生は、こんなエピソードで、他の人の命を想いやることを伝えてくださってます。

自分以外の人のことを、本当に思いやることができたら、
原発のような危ないものの安全対策をおろそかにしたり、
被曝放射線量の基準を引き上げて、そこに住み続けることを強要したり、
そんなことは起きないんじゃないかしら。



=======================================================
 田坂広志 「風の便り」 特選  第39便    
=======================================================



 「人生」の主人公



 映画監督、マイク・ニコルズが
 1967年にアカデミー賞・監督賞を受賞した
 青春映画の名作、『卒業』は、
 その感動的なラストシーンで知られています。

 ダスティン・ホフマン演じる青年ベンは、
 キャサリン・ロス演じる恋人ヘレンの
 結婚式場まで駆けつけ、
 新郎と親族の目の前で彼女を奪い返し、
 バスに飛び乗って去っていくという
 ラストシーンです。

 最後に二人が見つめあい、
 バスが去っていくラストシーン。

 そのシーンに流れる
 サイモンとガーファンクルの歌、
 「サウンド・オブ・サイレンス」は、
 観客の心に、甘く切ない余韻を残します。

 しかし、学生時代、
 何人かの友人たちとその映画を観て、
 一緒に映画館を出るとき、
 ふと、一人の友人が、つぶやきました。


  結婚式の日に、新婦を奪われて、
  あの新郎は、どんな気持ちになっただろうか。


 真面目な表情で、その言葉を語る友人に、
 他の友人たちは、楽しそうに笑いました。

 この物語において、新郎は、主人公の脇役。
 この物語の主人公は、青年ベンだからです。


 しかし、それから歳を重ねるにつれ、
 ときおり、彼の言葉を思い起こします。

 なぜなら、この言葉は、
 我々が、しばしば忘れてしまう
 大切な真実を、思い出させてくれるからです。


  人生は、物語ではない。

  そこでは、自分以外の人々も、
  自分が主人公の人生を、生きている。



 2006年6月6日
 田坂広志





コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 明日に向けて、命を大切に、... | トップ | 楽しいソーラークッカー♪ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事