旅の始まり 上海

飛行機の窓から外をのぞいてみると、雲の切れ間から船が見えて、陸地が見えて、時々また隠れたりしながらだんだん大きくなって、畑が見えて、家が見えて。

旅の出発点上海に到着！

ロカ岬からは大西洋が広がる。じゃあ、海も近いし、こっちでも。東の海を見ておこう。

「我想見海」

これでいいのかわからないけど、タクシー乗り場の係りの人に見せてみる。
「あーあー」とうなずいて、近くのタクシーのドライバーに話してくれる、が、その声がやたら大きい。
けんかしてる？？なんで？？
と思ったけど、そんなこともなく（あったかもしれないけど）、「海ね！」と連れて行ってくれた。

地図で見ると海はすごく近い。なのに、やたら時間がかかる。
わかってんのかなあ。全然違うところに連れて行かれたらどないしよう。
と不安になったころに、「ここだ」とタクシーが止まって、降りてみると、確かに海のにおいがする。

これより先に、地面はない。あれ、でも人工の海水浴場っぽい。
でも海だね、きっと。





でも、ここからが困った。海まで来たのはいいけれど、たぶんかなりの街外れ。
上海市内にどう行けばいいのかわからない。
そこで、「我想去　上海　外灘」とか書いて聞きまくると、「これに乗ったらいいよ」と教えてくれた。

助かったとバスに乗るも、１時間たってもどこを走っているのかわからない。
バスの車掌さんにも伝えたけど、忘れてる？いまこれどこ走ってるの？
やばいんじゃないかと思って、外灘の有名なタワーを窓からずっと探していると、ビルの隙間から丸い形が見えてくる。タワー！助かった。。。

と思ったのもつかの間で、川を渡った向こうが外灘エリアなのに、川の手前で「終点だよ。ここで降りるのよ。」って車掌さんが言う。

ちょっと前に電話で予約した宿の住所を見せて
「ここに行きたいんです。」と言ってみると、「こう行って、こう」みたいなジェスチャーをして教えてくれるも、全くわからない。
だって、「こう」行ったら川だよ。
でもまあ「あーはいはいOK！謝謝！」ってとりあえず言ってみる（笑）

実際、バスを降りた場所からすぐに船が出ていて、ほかの人に聞いても「これに乗るんだよ。」
あー船に乗るのか。。。船とか思いもしなかった。

なんだか今にも出航しそうな様子。「こっちで切符を買って！」と教えられる。
カウンターに行ってお金を出すと、おつりが足りない。
「２元」て書いてあるのに、１０元出して５元しかない・・・。
「２元って書いてあるじゃん！」と言いたかったけど、船が出ていってしまうと困る。
次やったら絶対に言ってやるからと、そのままカウンターをあとにして乗船場へ。

そんな具合に船に乗る。
ボーッと汽笛が鳴って船が動き出す。川に出ると、タワーがよく見えた。
そしてやっと、外灘に。





今日は、ある人と会う約束をしてました。
２年前に北海道で出会って、上海にいるゆっこさん。
海とか見に行くから待ち合わせに遅れてしまってほんとに申し訳ないのに、「これから貧乏旅行だろうから」って、ゴハンをごちそうしてくれた。
ビールがめちゃくちゃおいしい。
あ、そういえば、上海来てから何にも食べたり飲んだりしてないや。

これから一切食べれないようなものをご馳走してくれました。

本当に、人の親切に頼って生きてるんだと、今日１日で存分に思った。