大人の方でもインフルエンザワクチンは痛くてイヤ!というお話しをちょくちょくお聞きします。痛いのは注射する人が下手なんでしょうか? 実は採血の注射とワクチンの注射は基本的に針を刺す場所が違うからなんです。痛覚の最も敏感なところはもちろん皮膚の一番表面の真皮の部分ですね。ここを針が通る時が一番痛いんです。採血の時はできるだけ真皮の部分を一瞬で通って血管の中に針先が入るようにすればあまり痛くありませんが、血管の場所がわかりにくくてなかなか血管内に針が入らないと痛いんです。これは上手下手がやっぱりありますよね。 ところがワクチンはどうかというとワクチンは注射液を皮膚の下に注入するわけですから当然痛いです。しかし、より皮膚の下深くに注射すれば痛みは弱くなる、言い換えると皮膚に近いもしくは真皮の中(皮内注射といいます)だとより痛みは強くなるわけです。免疫学的に考えるとワクチンというのはインフルエンザウイルスの一部分を注射しそれを免疫細胞に認識させるという意味なんですね。で、免疫細胞(抗原提示細胞といいます)が一番いるところは外敵に一番近い場所、そうです、皮膚の中なんです。というわけでワクチンも皮膚の中にうつ方が、つまり痛ければ痛いほど効果的かもしれませんよ。でも痛いのはやっぱりイヤですよね・・(写真は刺しても痛くない注射針を体験した小泉元総理)。
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