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大徹頭徹尾08’のみどころ16 JAHTOME

2008年12月27日 | 大徹08’見どころ満載
JAHTOME (by MKY)


22:00-warp



CHAMPION BASSのJAHTOMEとして現れたジャートメは、別にラスタではない。

サオトメという名字がもじられてジャートメになっただけなのだ。


だが、間違いとはいえその名にJAHを冠してしまったという事実は、少なからず

彼にとって障壁とも迷いとも重責ともなったのであるが、ジャングルを扱うにせよ

レゲエを扱うにせよ、ジャートメがジャートメであるために不可欠な音楽たちを

捉えるうえで、この運命の悪戯は大切な役割を果たしたに違いない。


一頃、DJコードを変えようと試みていた彼は文字通りその迷いのただ中で、

奔放に音を操る身辺のDJたちのスタイルにヒントを得ては放浪することを繰り返し

ていたが、本年に入ってから出された二枚のミックスアルバムは、どちらも「JAH

TOME」名義である。


ラスタではないが、JAHという響きの持つ崇高さを背負う、覚悟をしたのだろう。

いずれにしたって、音楽を鳴らすという行為は、神秘的かつ呪術的、そして多分に

宗教的な行為なのだ。「神聖ななにか」を求める気持ちこそが、唄い踊る行為の

根元には深々と横たわっている。それは、言い換えれば「正しさの希求」である。


まさに、この時代に全人類が歩み始めた道のりは、明確にそれである。

カオスをカオスとして受け入れ、此の世を此の世として受け入れる。

苦楽をともに喜び、自らを律する立場から時に他人を叱る。

何もかもが不明確にみえるこの宇宙において、何かしら「在るべき」己や世界の

姿を掘り出したいという欲求。それはアインシュタインもブッダもDJも同じなの

だ!


彼が2008年にリリースした作品のうち、「ONE MILE SKANK」もレゲエに

とどまらないバレアリックなレゲエ観を提示していて面白いのだが、秋徹頭徹尾

の公式ミックスとしてリリースされた一枚が、特に素晴らしい。


僕が今回、このレビューに名乗りをあげたのは、ひとえにこのアルバムに彼の

成長をみとめ、感動したからに他ならない。極お薦め!


フロアの先頭打者、いの一番のお客さんたちを迎え入れるのは、RASではないが

JAHにJAHたる理由を問い続けるトメである。


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