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元祖・吉祥寺!徹頭徹尾
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KAZ REPORT

2008年01月02日 | 大徹頭徹尾07'
犬式やクロマニオンにとってもっとも理解ある大学生のひとりKAZ君による
入魂のイベントレポを掲載いたします。

信頼できる感性と頭脳と若さが、描き起こしてくれた5000文字の大徹像に感無量です。

今後も当イベントのライブレポを募集します。
市井のジャーナリストたちが、一番真実を伝えられるのです。

真実は薮の中
真実は祭りの最中
真実はそれぞれの心の中にある
全ての切り口が真実です。




ある意味年末の格闘技よりも男祭りの恒例行事、大徹頭徹尾。
nbsaよりもストイックにダンスの快楽を追求しているのがこの徹頭徹尾では無いだろうか。
「徹頭徹尾は頭から尾まで金太郎飴でぶっ倒れるまで踊り明かす祭りである。」と主催者三宅洋平も語っている。

霙が降った年の瀬の夜、WARPに着くとLOUNGE、cheeky共に初っぱなからsandnormとSAGARAXXがディープな空気を作りあげ、FLOORでは一番手SHIGAが容赦なく踊らせる。このフルスロットルなスタンスが徹頭徹尾、文字通り頭から尾まで120%の濃さで走り抜ける祭りである。Cro-MagnonのPAであり、WARPスタッフのJが6年かけて成長させたというWARPのサウンドシステムも、前回来店時より格段にその深さと色を濃く増しており、このハコの魅力が倍増していた。「俺達が人類として生きてきた活力の全てをこのパワースポットWARPにぶつけていこう」という三宅洋平の開会宣言がフロアの温度を際限無く上げていく。

そして10時間に及ぶハードコアダンスパーティは開幕一時間にして早速ハイライトを迎えようとしていた。「20年前にクラブという概念を日本に根付かせた張本人」という三宅の紹介、そして「俺がお前位の年の頃に聴いていた青春」だと語るCro-Magnonシゲの目が、二番手に登場するUEO矢部直への期待を物語っている。いや期待なんてむしろ必要なく、ブースに矢部直が立っているという事実はそれだけでその夜の素晴らしさを保証しているのかもしれない。“JAZZで人を踊らせる”、ラテン調のパーカッションからループ感のあるキーボードへ鮮やかにその音色を変えつつも、根底にある洗練された泥臭さはブレる事なくこの夜の熱さを支えていた。

フロアに続々と人が集まりcheekyに向かうと丁度DJがadaptorに変わるところだった。バナナフレーバーと刺激的な口当たりのレゲエラムを飲みながら、山下達郎~黒いソウルを軸にしたサウンドの移り変わりに身を任せる。22時、ここで少し休んだらすぐ怒濤のライブが始まるのだ。ステージ一番手のライブアクトはCro-Magnon(from JAZZY sport)、今年私が一番多くライブに足を運んだバンドである。今回は3枚目のアルバム製作を始め、更に深く音を重ねている彼等の最新形を見せつける様な演奏だった。

REGGAE DJにも通じるeffecter使いで始まり、遅めのBPMで空間をドープに染めていく。ギターが凶暴さを増し歪んだリフを畳み掛ける中、心地好い四つ打ちと、感覚に浸透する様なキーボードに体が思わず反応した。new horizonで爽快感のある音を浴びせた後kai-hoでフロアに火をつけ、DJにクラブで使われる事も多いtake mehigher~riding the stormの流れでフロアの熱は沸点を超える。スペシャルゲストとしてAO(from Dry & heavy)が声を重ね、空気が一つに収束して更に深い世界へオーディエンスを誘い、そこから一気に逆襲のテーマで昇天していく。

音が創り出す空間の高低さと広がりに酔いしれた後、AOのDUB DJがまたフロアを地下へ引きずり込んでいく。二番手のライブアクトはTrial production、初見だが犬式リズム隊と渋さ知らズのギター、ホーン隊、キーボードで構成されたDUBバンド。メンバーの年代を見て大人なDUBかと思えば、最初の音が鳴った瞬間にフロアが爆発した程の瞬発力とヤバさを持っており、思わず歓喜の声を挙げてしまう。DUBの狂熱を手に入れた混沌がAOの流れを継ぎ、紫煙と共にフロアを瞬く間にラスタカラーに染め上げる。AOが再びステージに上がった後は、乾いたフルートの音が印象的な横揺れ必至のキラーチューンを畳み掛け、最狂の時間を提供してくれた。


この時点でまだハーフタイム、既に一線を越える完全燃焼気味。


conomarkのDJをバックに三宅洋平がポエトリーをかまし、冬カレルa.k.a 山仁& SAGARAXXが登場。

二年前に初めて山仁を見た時は、カルチャーショックがデカ過ぎてステージ場で何が起きているか分からない位だった。THA BLUE HERBのILL-BOSTINOと同じく1MICで空気を変える孤高のラッパーであり、他と一線を画すスタイルと視点で本質を捉える詩人。私自身これまで出会った事の無いタイプの人間であり、尊敬の念を払うべき漢である。言葉にするのが難しいが、以前アルバムのタイトルをHIPHOP演歌にしようとしていたというエピソードが、彼のステージを一言で表すキーワードではないだろうか。パッと見ディスコミュニケーション状態の二人のコンビネーションが次第に噛み合っていく過程も、ある種の人間同士の繋がりの難しさが滲み出ているというのは言い過ぎでは無い気がする。「皆簡単にこすって繋いでるけど、そんなんじゃねえんだ。」と体全体でSAGARAXXのオールドスクールな繋ぎを煽っている山仁の目の純粋さに、自分の足りない物を見た気がする。

続くDJ光(BLASTHEAD)の音がカテゴライズなんていう後付けの壁を軽々と越え、地下の夜を闇の向こう側へと突き抜けていく。その先に見える明かりが徐々に眩さを増し、遂には空間を光で満たす。聴覚が宇宙で満たされる様な充足感と、満員のフロアで汗ばむ身体が至福の音に包まれる感覚は、音に踊る快楽をストイックに追求する我々にとって何物にも変え難い歓びであり、また勤労や酒席、接待ゴルフ程度で人生を埋め尽くし、満員電車を無機質な色にしている社会人諸氏が知ろうともしない快楽だと思う。

バースト寸前のフロアに更に音の荒波をぶつけたDJ 光の次はDachambo、全国各地を縦断して大地を震わすjam bandであり、彼等のライブで笑顔じゃない客を見たことが無い程、peacefulなvibesを奏でる暖かい音楽人達だ。それまでも何度かフェス等では見ていたが、私がこのバンドの魅力を再認識したのは一年前の大徹頭徹尾だった。軽々しく口にできない程の賛辞を贈りたくなる位、その音は私達の世代にとって、上の世代にとってのphishに限り無く近いバンドじゃないかと思う。

一曲目ピカデリアから脱水症状を起こしそうな程フロアの熱は上がりきっている。今年何度かDachamboを見てはいるが、ここまで尋常じゃないグルーヴを聴いたのは初めてだと思う。前述した通りWARPというハコの音質が向上したのも相まって、一人一人が奏でている音の輪郭がハッキリとフロアを支配していく。極彩色に光る音が鮮やかに空間を染めていき、音が聴覚のみならず視覚で感じられる様な、五感をフル活用で楽しめた素晴らしい演奏だった。サルビア・オリビアは構成が秀逸で、油断した瞬間に激アガり必至のフレーズが飛び出す。Nirvanaのsmells~を彷彿とさせる後半の展開には、既に二回程限界を越えたであろう両足に鞭打ってジャンプしてしまう始末。穏やかなjamが本性を剥き出していく過程で少しずつ音が浸透していき、クライマックスまで肉体を先導する。友人であるillegal jamの面々がフロアのど真ん中で完全にぶっ壊れ、満員のフロアの中央からカオスが波及していった。

一時間で2曲というDachamboの凄まじい演奏が終わると、足の疲労がピークに達する。

個人的に少しインターバルを挟み、conomarkが硬質なビートをストイックに回しているフロアへ。彼のDJは聴く度にその世界観を確立している様に感じる。ブースで激しく踊りまくりながら回す姿に、音を楽しむという音楽の在るべき姿を見るのは私だけではないだろう。最近はFORTH OF NATUREに通じる様な音色を作っており、それがまた自分の嗜好にガッチリはまって気持ちいい。



そして時間は押して午前5時、今宵のオーガナイザーにしてトリを務めるのが犬式(a.k.a doggystyle)。

HIFANAケイゾーマシーンの兄であり、iLLのパーカッションを担当しているイズポンが今秋からレギュラー参加し、更に野性的なグルーヴを増している。セッティングが一段落すると、三宅洋平がフロアに背を向けて禅を組んだ。節目節目のライブで何度か目にしたが、この姿を見ると自分も精神を統一しなくてはならない気持ちになる。ビートを一つずつ全身で感じながらトランス状態寸前まで感覚を研ぎ澄ます。conomarkの無駄を削ぎ落とした様な音がそれを手伝う中スモークが充満し、空気の間を突き抜ける様にギターが吠える炎のレゲエでスタート、ドラムとパーカッションにかかっているDUBが心地いい。少し声が枯れていたが、いつにも増してソウルフルな唄は彼がリリックを完全に昇華した証の様に思える。

「何故東京でreggaeをやっているかなんて分からない。海の向こうで鳴っているGhetto musicが、ある時自分とシンクロしたからreggaeを好きになった。だから俺はreggaeを鳴らしている。それに意味なんていらないんじゃない。」かつて日本人
のレゲエなんて借り物だと言っている奴等に噛みついていた男が、こう言うとは思ってもみなかった。心境の変化なんてチープな言葉では片付けられない。彼は迷いの最中にいながら一つの到達点に辿り着いたのではないだろうか。

太陽の女まではフロアのリアクションも大人しく、何かを待って焦れる様な空気だった。抑え目のグルーヴが一変したのは、三宅がギターの4弦を張り直す間の繋ぎに始まったセッションがキッカケだった。

一番星狂に代表される関西ハードコアDUBの様な凄まじい音圧にフロアの空気が変わる。初めて見た犬式のライブは新宿LOFTでのワンマン、その時から変わらないあの空気に近づいていく。イビチャ・オシムの「人生とは不条理のなかに踏み留まり続けることだ。」という言葉から、Diego Express。

抑えきれない衝動を止めどなくぶつける様な音の塊にREBELを感じる。血管を浮き上がらせ三根が吠える様に歌い、石黒のベースは更に激しさとうねりを増す。柿沼とイズポンのリズムが奔放に駆け巡り、次第に犬式はその野生を剥き出しにしていく。更にその空間性を高めた天竺ロードからトビウオ、中盤から尋常じゃないテンションで音の渦を叩き込む。終わった後に思わず三宅が「トビウオでした。下手なJAZZBANDみたいに曲を解説したくはないんだけど…」と喋りだす位、そうでもしないと収まりがつかないって程フロアもステージも昂ぶっていた。

二年前のワンマンにも出ていたエキゾチックなベリーダンサー(tanishq:タニシュク)を招き、ラスト二曲と月桃ディスコ、この頃から頭の中でLOFTワンマンが完全にオーバーラップしていた。ステージ場のメンツは違うが、あの時一曲目に鳴ったこの曲で自分の価値観が覆された瞬間をまざまざと思い出した。トビウオで触れていた変性意識という言葉を引き合いに出し、日常的な意識の方こそ幻覚なのであり、変性意識状態で客観的に自分を見ている存在こそが真実の自我であると語り、「徹頭徹尾で10時間踊り明かした先に見える景色から自分自身を見直す。そうやって本質的な自分を知ることが本当に賢いということだと思う。怪我に注意、女性に気遣いを」と締めてから、三宅の「Riddim!」という声で2007年最期のVillage Vanguard讃歌が始まった。

体を無理矢理に動かして踊り尽くし7時に演奏が終了。

「時間の概念を捨てよう、フェスならプロフェッショナルにやるが吉祥寺徹頭徹尾どん詰まりの犬式はズブズブ行きます。」と宣言した結果がこの二時間のライブだ。「まあこれがイヌシキだから、これでしかないのかもしれないけど。」と終演後に三宅は言った。

Back toBackでSHIGAとConomarkが回し、フロアの音が止まったのは8:20。外は完全に明るくなっていた。友人達を送り出してから搬出を手伝い、関係者以外いなくなったWARPで自分が何を得たのかを考える。荷物を運びに楽屋へ向かい、鏡の中の人影と目が合った。一瞬誰か分からなかったがそれは紛れも無く自分だ。疲れきっていたとかそんなオチではなく、憑き物が落ちた様な今まで見た事無い表情に驚いた。

これが虚飾の取れた本当の自分って奴かと納得した。こいつと向き合い、それが常に表に出る様になればまた一つ成長できるんだろうなと自覚する。それが12時間近くWARPで踊り続けた私の結論だ。突き抜けた先にそれぞれが見た物は違うだろう。只
のライブとして“見に来る”のではなく“一線を越える”、そんな風に愉しめる数少ないイベント徹頭徹尾。次回開催は3月8日吉祥寺WARP。



「私を越えた所で生まれる前の自分と語れ。」
この言葉を徹頭徹尾のその先に体感して欲しい。

(KAZ)

*原文はコチラのKAZ君ブログに掲載 
BLUE HEAVEN

大徹ご来場ありがとうございました

2008年01月02日 | 大徹頭徹尾07'
この5年で最も濃く
そしてこの5年でもっとも混んだ
さらにこの5年でもっともお客さんの「粘り」が凄かった
大徹頭徹尾 でした。

途中から入場制限をかけざるを得ない状況で
当日入れなかった方々はもうしわけ。

次回からは前売り券をご購入いただくと
主催も皆さんも枕を高くして眠れる前夜かと思います。


本年は、「徹頭徹尾は吉祥寺由来のパーティ」という原点にたちかえり
春夏秋冬の4回を吉祥寺WARPで開催します。

今回の推定入場者(総計400名)というパツリ具合をひとつの伝説として遺しつつ
次回(3/8春徹頭徹尾)からは前売り券を50枚減らした250枚限定で
より踊れる、より楽しめる、より話せて、より感じられる 空間造りを始めたいと思います。

大阪「西徹頭徹尾」、広島「零徹頭徹尾」、福岡「明太徹頭徹尾」、湘南の何処か「海徹頭徹尾」
の開催も念頭に、夢膨らましていこうと思います。

各地の文化豪族の皆さま、なにとぞお力添えのほどをよろしくお願いいたします。


本年も、ガッツある孤高の洒落者たちにとって災いと幸福に満ちたいばらの道でありますように。

今年もよろしく!!

(三宅洋平)

大徹頭徹尾のみどころ12

2007年12月30日 | 大徹頭徹尾07'
OPENING DJ 20:00-

DJ SHIGA(無/cornerdisk/徹頭徹尾)


昨夜、シガちゃんとconomarkは夜通しでフロアの音作りをしていた。

シガに俺はこういった。
「ガーシー。明日お前は矢部さんに火をつける役目だから。それはイベントに火をつける役目だから。頼むよ。」

シガは、練馬のシガは、屈託のない笑顔でこういってのけた。
「任しといてくださいよ。」

いい返事じゃねーか。

分かってんのか、分かってないのか。


サウンド作りは、PA新谷(Cro-magnon)のがんばりもあって
綿密にセッティングされたスピーカーは
かつての「街のライブハウスWARP」が徹頭徹尾の始まりと共に歩んだ5年間で「クラブWARP」に成長したことを
限界まで証明する
それはそれはすばらしい音に仕上がってます。



うーし。

シガ。頼んだ。徹頭徹尾をドッ開いてくれ。
(三宅洋平)

大徹頭徹尾のみどころ11

2007年12月30日 | 大徹頭徹尾07'
BAR cheeky WARPの隣 地下

cheeky's selected 6DJ's

BAR cheekyも 店長アビィ君が今年独立して、また頑張った。

音と空間と人に気を配るお店にはゆっくりと確実に良いDJたちが集まり始める。
あるいは、育てられる。

5年目から先、此処からお店の進化もベキ乗で進むはずだ。

来年はそんな年になりそうな予感がする。


俺たちの溜り場。cheeky。


今回の公式ミックスを担当した我らがブルックリン先輩SAGARAXXに始まり90分!
やる気凄まじく「春徹頭徹尾に俺を呼べミックスつくってくるから聴いて」と迫るジローことadaptor。90分!
jazzysport渋谷店からカッチナスティ。こやつのミックスCDもつげーヤヴァイです。90分!
日付変わって大晦日、ジャートメ(JAHTOME)改めJT(ジェイティ)。ラスタでもないのにサオトメという名字が訛ってついたDJネームを、ついに変更。ついでに生まれ変わりをはかった今年。どっかの公社になりました確実に。JT。90分!
新潟からやーまん酒家を率いてやってくるのはRIDDIM EYE。吉祥寺から故郷新潟へ戻り、ひらいた店をまた吉祥寺へ一日だけ持って来てくれます。90分!
最後はゲンタことGNT。下北沢のもっとも信用できるレコード屋さんディスクショップゼロの顔です。俺とクロマニ剛っさんを店内のレコードひとかけで、同時に釣れるバイヤーです。SHANTELひとかけで二枚5000円也。90分!!

6人とも、間違いないスキルと音の審美眼を持った、空間づくりのできるDJたちです。

cheekyで呑みだべりながらDJです。
これがひとつの、本当の吉祥寺です。
(三宅洋平)

大徹頭徹尾のみどころ10

2007年12月29日 | 大徹頭徹尾07'
LOUNGE
20:00-8HOURS

SANDNORM(OVA)

新世代の希望。

駒崎一精二十七歳 
私のCDケースの中は彼からのCD-Rで埋め尽くされています。
私にとってのjazzman。
滝を登る鯉のような人。


八時間 ラウンジを繊細に美しく支配するでしょう。  (kaki)





大徹頭徹尾のみどころ9

2007年12月29日 | 大徹頭徹尾07'
25:00-

光 (BLASTHEAD)

BLASTHEADとして1997年より活動。溢れる自由度の高い音楽性を提示している。
DJとして10年のキャリアを持つ。空間を染め上げ浮遊する。
光のサウンドが太陽となり老人も子供も踊り続けるだろう。

宇宙の光。光り続ける人。彼の眼の輝きには永遠を感じます。
grassrootsで出会い七年。犬式の歴史に最も影響を与えてくれるdj。

ダチャンボ前の宇宙に暖かく導かれよう。         (kaki)


大徹頭徹尾ミックス2 by SAGARAXX

2007年12月29日 | 大徹頭徹尾07'
徹頭徹尾の名にしおう
先着50名のテツビストさんたちには
今回も徹頭徹尾DJ'sより愛のこもった贈り物。

徹頭徹尾公式ミックス 第二弾は
町田のブルックリン先輩
SAGARAXXX
による激選入魂ミックス。

のび太君のような柔和な出で立ちからは想像もつかないかもしれないが
中学生のときにサガラ先輩が成瀬の団地の公民館を借り切って
町田で最初の「ブロックパーティ」を開かなかったら
山仁だってヒップホップに出逢ってなかった。

Big!やkanegooonなどの町田美術部たちが
ヒップでクールなセンスを磨き上げたのも
その背景ではいつもブルックリン先輩の流す音楽があった。
に違いない。

町田のこのジェネレーションがLOOPJUNKTIONに象徴される独自の文化を作り上げた
その発端が
まさにこのDJなのである。

本年は目出度く結婚もし
六本木ROOTS Nにて如何にこの男が町田や吉祥寺の人々の愛されているのかが
一目瞭然なツバらしい結婚パーティも開催。


録りおろしのミックスの内容は
まだ一部DJたちの間でしか解禁されておらず
当の私もまだ聴いていないが
いままさにDJ shigaの手によって増産中。

これは本当に手に入れて欲しい
ブルックリン先輩の「黒い音楽の手引き」です。


ブラックミュージックに端を発し
しかしメディアにはのらない東京ローカルのリアルと対峙し
そこで抱く感情と経験が海の向こうのゲットーミュージックとシンクロし
此処でしか鳴らない俺たちの誇りと化す。

だから短絡的に世間がとらえるほど
それは借りものじゃないんだ。


ちかごろ、レゲエもヒップホップも
現場じゃそういうことが起き続けているから
野球や蹴球のように
草の根づいた本物の文化として
発展していくに違いない。


その道筋を辿った時に
町田らへんじゃ
このDJの屈託のない笑顔が
その根っこにあるのである。



今回はcheeky6選DJ'sの一人として
そしてMC山仁とのタッグでフロアを
大いに湧かせてくれるに違いない。

(三宅洋平)

大徹頭徹尾の出店情報

2007年12月29日 | 大徹頭徹尾07'
大徹頭徹尾の出店について

大徹頭徹尾は20時からオープンして朝方の僕らの出番まで、息をつかせぬ展開が続くマラソン型イベントです。最初から最後まで100%イベントを楽しむためにはお客さん、出演者共々相当の体力を使います。その中でもなるべく快適に、リラックスして過ごせるようにということで、毎年フード関係には力を注いでいます。今回はお馴染みの面子に加えて、素敵なニューカマーも迎えまして3店舗にてフル稼働。皆様の胃袋を満たすべく頑張ってくれますよ~!疲れたら栄養補給&リフレッシュ!そんな縁の下の力持ち、フード出展者達をどーんと紹介。

☆FUNK STEP
まずは吉祥寺からエントリー。ワープがある弁天通り沿い、歩いて3分とかからない場所にお店を構えるFUNK STEP。いつもお世話になってます。店長マッキーがDJという裏の顔も合わせもつだけあって、店にはいつもSoulやFunkを中心に黒いRoots musicが流れていていい雰囲気。ターンテ-ブルがあるので定期イベントも開催しており、何の気なしにリハ後にご飯を食べに行くとあの山名 昇さんが7inchをかけまくったりしている。R&Bのアコースティックライブ等もやっているので、興味があったら行ってみて下さい。特筆すべきは焼酎のバリエーション。通好みのセレクトでかなりの種類を揃えてます。ご飯も勿論!オイシイヨ!当日のメニューはまだまだ秘密だって。

☆やーまん酒家(RIDDIM∞EYE)
新潟は長岡から初エントリー!酒と飯とレゲエのお店。今回はジャークチキンをわんさか仕込んでWarp入口すぐのところで焼いてくれるとのこと。おいしそ~な匂いにつられちゃって一見さんが来るかも!?こっちの方では初参加だが、RIDDIM∞EYEとしては吉祥寺では顔馴染み。フード出店の傍らBAR cheekyにて26時からタフなReggae&Dubをスピンします!
<RIDDIM∞EYEプロフィール>
越後新潟、酒と飯とレゲエの店「やーまん酒家」代表。ROOTS&CULTURE DANCE[DUB COMBAT]主催。10月には中越沖地震復興支援チャリティイベント[ONE JAH]を開催。昨年末、東京を離れ地元新潟に腰を据え地域発展のため精力的に活動中。吉祥寺の1大イベントに凱旋参加。コシヒカリVIBRATION RASTA!

☆魔女カフェ
長野は松本在住、ミスティ率いる「いとからし」、創作和菓子「いとをかし」、マッサージユニット「いといやし」が統合したアルティメットヴァージョン。今回は何とラウンジ奥のフロアーに畳を敷いて即席和空間を演出!勿論土足厳禁。疲れたら靴を脱いで一休み。メニューは13種の冬野菜のカレー、玄米と雑穀のおにぎりと豚汁のセット等等。マッサージもあるよ。
ミスティ率いるJam Session Band、Ayreは松本Bottom Dollarで[Music Lab]主催。Soil&Pimp Sessionの元晴、山仁、犬式からは僕や石黒も不定期でゲスト参加。
<プロフィール>
松本市麻葉野を拠点に神出鬼没中?
をかし、薬膳カレー、そして自然派化粧品まで・・・その時一番心ときめかせてくれる魔法を取り揃えております。
お腹が空いたら、踊り疲れたら、立ち寄ってみて下さい。

フード担当からのお願い

徹頭徹尾は地球に優しい環境作りを心がけています。今回使用するものは全てリサイクル可能な食器ですが、マイ皿、マイカップ等の持ち込みは大歓迎です。バックパックに道具一式詰め込んで、気合いを入れて参加する真夏の野外イベントと異なり、そういう用意はなかなか難しいと思いますが、是非そういった意識で遊びに来て欲しいと思います。食べ終わった食器は店舗設置のゴミ袋以外には捨てないよう、お願い致します。
(by みね☆たろう)




大徹頭徹尾のみどころ8

2007年12月28日 | 大徹頭徹尾07'
20:00-END

MAIN FLOOR VJ/FLYER DESIGN SUMOKINGZ

町田市出身。DJ conomark主催、奇跡の癒しパーティー「Mother」でもおなじみの映像クリエイターおーちゃん。BIG!BIG!BIG!BIG!BIG!BIG! BIG UP おーちゃん!
デザイナーとしてLoop Junktion、犬式のアルバムジャケットに始まり、徹頭徹尾のフライヤー、犬式Tシャツ等も軽々としたフットワークで手がけてくれる、まさに僕らにとってはなくてはならない存在です。優しい心を持ったBIG SMILE!の持ち主で、僕は彼と一緒に酒を片手に話をする時はいつでも楽しい気分になります。真夏のとある日、吉祥寺の焼き鳥屋「伊勢屋」でデザインミーティングと称して、昼間からビールをごくり。そこから生まれるグッド・ヴァイブス。なかなかの至福の時間でした。

とまあ、私事はさて置き、その独特の映像センスはポップで力の抜け~た中にもちらりと毒気が見え隠れ。ゆるくはめて連れて行く、それと意識せずにメインフロアーで踊っているうちにあなたのアンテナに引っかかっている、そんな感じです。当日は様々なバンド、DJsの音世界に見事にアジャストした彩りを添えてくれることでしょう。フロアー後方で体を縦横に揺らしながら全体の雰囲気をコントロールしている様にも是非注目して下さい。え?映像を見てくれればいいって?
一児のパパとなって最近はますますあちらこちらで奔走中!この男の手により今後続々と発表される犬式グッズからも目が離せない!乞う、ご期待!です。
(by みね☆たろう)


大徹頭徹尾のみどころ7

2007年12月28日 | 大徹頭徹尾07'
22:50-

井上 青(from DRY&HEAVY/maccafat)

6~7年前ごろ、自分は元々DRY&HEAVYやAUDIO ACTIVEの一ファンだったので、よくライブを観に行ってました。
代々木公園のHAPPERS ALL STARS、フジロック等々でREGGAE/DUBに目覚めたばかりだった自分は大いに影響を受け、レゲエのベースを犬式(当時Dogggystyle)に持ち込んだのです。

ここ1年位で、ちょくちょくDJとしての青さんと共演するようになり、福岡では同じステージでセッションするなど交流を深め、ついに徹頭徹尾初登場となりました。

ラップトップも駆使した青さんならではのオリジナルDJ。要チェックですよ~。

ちなみにこれ書きながら聴いてたんですが、
青さんが歌う“RUMBLE”(「FULL CONTACT」収録)はレゲエ史に残る超名曲です。
知らない人はチェックすべし!

(by メタグロ)


大徹頭徹尾のみどころ6

2007年12月28日 | 大徹頭徹尾07'
20:00-END (WARP/CHEEKY 全域)

LIVEPAINT   DORAGON/HAMADARAKA

WARPを経営するリンキーディンク社の快諾と、
cheeky店長アビィの快諾により可能となった脅威のライブペイント企画。

イベント開催時間帯、2組のアーティストがWARP/CHEEKY店内全域を
その場のインスピレーションでペイントしていく。
天井からトイレから壁から床から、店内において「塗ってはいけない」場所が全くない、
という完全な自由を彼らがどう乗りこなすのか。
波入るお客さんにスペースを空けてもらいながらそこかしこを作品にしていくわけだから、
これはイベントという永遠の一回性へと消えていく「空気」を証明する唯一の「遺物」である。
そしてそれはこれからもずっと店内を飾り続ける。

来年春夏秋冬の四回開催の全てをWARPで行うと決定している当イベントで、
この企画が続いたとしたら一体店内がどんな風になってしまうのかを想像するだけで、
ムフフとほくそ笑んでしまうような光景である。

これは現代に生きる原始人たちによるアルタミラの壁画である。
縄文スタイリー、岬の先で踊る「人類」による人類のためのパーティの証。

ドラゴンはまさに日本のライブペイントシーンを代表する男で、
ファンキーでソウルフルな黒人音楽に初期衝動を得た滋賀の画伯が
瞬時にインスピレーションで塗り重ねる人物たちは
明確にその夜の全人格を統合した独りの人格で、
誰もが内に携える純粋な賢明さと透明な目つきをしているように僕の目には映る。
といって、人物描くとは限らないが。

ハマダラカは絵瑠と絵夢の双子による創作チーム。
青い月が黄色く光る、とか黒い太陽が真っ赤に燃えている、
とかそういう心地よいねじれを伴った独自のファンタジーである。
パンクでアヴァンギャルドなブラックユーモアの童話的世界。
ちっこい魔女みたいのが二人でワーワーやってるなー、と何年も前からおもしろがっていたら
なんだか最近はNYやオランダでも騒いでいるようである。
しかも近頃すこし大人になった。
犬式の初期名作Tシャツの「犬」シリーズも二人が担当してくれた。

口にするのはこれ以上不可能なので、
皆さんどうか服に絵の具のつかないよう気をつけて時折絵の進む方向をご覧ください。
そこにはあなたの存在も間違いなく塗り込まれていくはずです。

絵のことなら、TRIALPRODUCTIONのリーダー・アンチさん(tr)に聞くといい。
あの人は話が好きなうえに、画商をやっていたことがあるから詳しいはずである。
(三宅洋平)

大徹頭徹尾のみどころ5

2007年12月27日 | 大徹頭徹尾07'
23:50-

TRIAL PRODUCTION

犬式のDrum&Bass、ワタクシMETAGUROと柿沼和成がリズム隊を務める大所帯インストDUBバンドです。徹頭徹尾に初登場!
DUB/REGGAEの枠に囚われない自由かつ強力なバンドサウンドを、個性派ぞろいのホーンセクションの迫力を、是非体感してください。
(by メタグロ)

<プロフィール>
2002年、打ち込みのトラックと6人のホーンを有機的に絡ませた
『SABAKU』『RED ROCK』をリリース。
DUBシーンのみならずコアなリスナー、ミュージシャン、DJからの熱い支持を得る。
2003年からは10人のバンド編成をメインとして活動しており、そのほとんどのライブ
とレコ-ディングのDUB MIXを日本におけるニュールーツ第一人者でありSKA FLAMES
のキーボードプレイヤーとしても知られるMIGHTY MASSAが担当している。
昨年リリースされた「EXOTICA」では、KINKA、GOMA、SHIRO THE GOODMAN、SANDNORM
という今のシーン注目のリミキサー陣を迎え、これぞ極東ダブサウンドの
最速・最新鋭といった仕上がりになっている。
近年はマイケルローズのサポートに抜擢されたり、UKニュールーツ最重要レーベル
「DUB HEAD」のコンピレーションに2年連続で選出されるなど、日本のみならず注目
のDUBバンド。


http://www.trialproduction.com

大徹頭徹尾のみどころ4

2007年12月22日 | 大徹頭徹尾07'
21:00-

矢部直(UNITED FUTURE ORGANIZATION)

矢部さんという存在が何であるか。

U.F.O.という存在が日本のクラブシーンの礎を築き、世界にその名を轟かせたセンセーショナルな時期(U.F.O. 1990~)に僕はちょうど山形県で中学生であった。フジテレビ系列すらうつらない当時の山形で、オールナイト日本を掠れ掠れの電波で拾いながら「こちら有楽町、ニッポン放送からお送りする...」という決め台詞を聴きながら「有楽町...」「東京の夜...」というものに何か自分が置いていかれているような切迫感を感じながら、その見えない憧れに思いを馳せたものである。

巡り巡ってその「見えない憧れ」の源流をなしていた独りの男と、大した会話も交えることなく、滅多に人を認めない我々が何か互いの存在を認め合うことになる。ジョーストラマーがそうであったように、アナーキーの仲野茂がそうであったように、近藤等則がそうであったように、この人もまた僕を芯の部分で見取って評価してくれた人であるように思う。

実はまだ矢部さんのことは知る余地が多々ある。

何故、U.F.O.が海外36カ国で作品を流通するような国際性を勝ち得たのか、そもそも当時の日本のクラブシーンでそうした感覚を彼らは如何にして身につけたのか、などなど 聞きたいことは山ほどある。今度、矢部さん家にお邪魔しようと。


皆さん、ひとつだけ約束して欲しいことがある。
僕がこの偏屈で天才な御大を21時という「徹頭徹尾」の「あたま」に持って来た意図を汲んでいただきたいのだ。
頭から尾まで、選りすぐりの才能と情熱に裸の心でぶつかり続ける10時間を経た時に、それはきっと60年代カウンターカルチャーがLSD体験から変性意識をドッピラクきっかけを得たような、お百度参りをしたような、お遍路をしたような、何かみつけきらない己の潜在意識を掘り出す体験になりうると信じている。大気圏外から地球を見下ろすように、自分の存在を天から見下ろすようなその感覚を得た喜びを、一人でも多くのヘッズに味わってもらえたらば幸い。

だから、本当に文化を愛し、その構築に携わる地下街の住人を自負するならば、若しくはそこに憧れを抱くならば、今日から成す全ての事項をちょっとずつ巻いて、巻いて、どうか30日の矢部氏の廻すフロアに、お酒片手に身も心も軽やかに、生き証人として立っていてほしいのだ。

吉祥寺の街と、全国から集うテツビストたちを、僕は信じることにしよう。
21時矢部直。これは徹頭徹尾史上最大の賭けなのである。

徹頭徹尾は、注文の多い料理店です。
一抹の面倒臭さを乗り越えた先に在る、新しい面白さを味わってください。
(三宅洋平)



U.F.O. BIOGRAPHY