「 犯罪を生むSNSアカウントの不正売買を禁止に!!オンライン署名で未来を変えよう!」の発信者の サイバー防犯ボランティア rose さんが、最新のお知らせを投稿しました。 ご確認ください!
新学期が始まりました。長い休み明けの登校に、不安や心配を抱えている子どもは少なくありません。学校に行くこと自体が重い負担になっている場合も。
普段から、しんどさを感じている10代の7割が、新学期が始まることを「苦しい」と思っている。あるNPO法人の調査でわかりました。人の目が怖い、学校の雰囲気が息苦しい、友達がいない…。さまざまな理由から見えてくるのは、傷ついた子どもたちの姿です。
そんな10代の気持ちを、NHKのハートネットTVが紹介していました。将来のことではなく、今の自分をみてほしい。自分を受けとめてくれる居場所や存在が、すごくほしかった。そこには助けをもとめる心の叫びが次つぎと。
子どもの不登校が急激に増えています。2023年度は小中学生で34万人余、高校生とあわせると41万人余が不登校に。11年連続の増加で過去最多となり、10年前と比べ小学生が5倍、中学生は2倍超に増え、高校生も3年連続の増加です。
文科省は「要因を把握し、きめ細かな支援が必要」だといいますが、国の対策は登校を強制するものになってはいないか。SOSを発した子どもも親も、安心できる環境を整える制度が必要なときに。これまで自民党政治が押しつけてきた過度な競争や管理は教員の健康をもむしばんでいます。
「毎日、死んだように生きている」。高校1年生の悲痛な声です。子どものつらさは社会のあり方にもかかわります。だれもが、ひとりの人として尊重される社会を。
今こそ下水道政策の大転換を
1月28日に発生した埼玉県八潮市の道路陥没事故から7カ月がたちました。死者1人、住民約120万人の下水道利用自粛という被害をもたらした事故の現場は、今も下水から発せられる悪臭や復旧工事の騒音、交通規制などが周辺住民や事業者、道路利用者を苦しめています。このような事故を二度と起こさないためにも、国はこれまでの下水道政策を本気で反省し、抜本的に転換すべきです。
事故を受けて問われたことの一つは、下水道などインフラの維持管理、修繕等を担う地方自治体の技術職員の不足です。技術職員のうち、下水道部署正規職員数は、1997年の約2万6400人をピークに減り続け、2022年には約1万8300人にまで減少しました。技術職員が1人もいない自治体は、440(25%)にも上ります。「定員管理」の名のもとに国が旗を振ってきた自治体リストラによるものですが、政府にその反省はありません。
もう一つは、下水道事業の広域化です。政府は、技術職員の減少や「効率化」を口実に、複数の市町村にまたがり都道府県が設置管理する流域下水道の広域化を推進してきました。広域化は、下水道管径を大きくし、点検、維持管理を困難にし、破損すれば被害は甚大になります。独立採算制や民間まかせの外部委託についても、このまま続けていいのかが問われます。
■新たな事故も発生
今回の事故を受けて、現在、管径2メートル以上かつ1994年度以前に設置された下水道管路の調査が行われています。この調査の中で、8月2日、埼玉県行田市で、市から業務委託された民間事業者の作業員4人がマンホール内に転落して死亡する事故が発生しました。事故原因は調査中ですが、硫化水素の事前の調査を怠っていたこと、落下防止のための器具や地上から空気を取り入れるタイプのマスクの未装着など、安全対策の不徹底が指摘されています。
事故を起こした事業者は、安全対策について「現場の判断」とし、行田市も職員を立ち会わせる等の対応を取っていませんでした。国も民間委託した場合の自治体職員の立ち会いなどは求めておらず、安全対策は自治体や民間に任せきりです。下水道管内での硫化水素発生による死亡事故は、過去にも起きており、教訓が生かされていません。
■大胆な見直しこそ
持続可能な下水道事業を展望したとき、自治体の技術職員の抜本的増員は不可欠です。技術職の役割や魅力を学生や若い世代に広げるだけでなく、公務員の大幅賃上げ、技術職員の処遇改善に思い切って取り組むことが必要です。
いくつかの自治体では、技術職を目指す学生への奨学金制度を創設したり、職員の中から技術職希望者を募り、専門学校の受講費用などを負担したりするなどの取り組みも始まっています。
国はインフラ老朽化対策を公共事業の最優先に位置付け、地方自治体の技術職員確保のための財政的支援にも乗り出すべきです。下水道を含む基礎的なインフラの維持管理・更新等は、国負担にするなど大胆な見直しが必要です。
沖縄戦肯定の記述を削除
赤嶺氏の追及受け全面改定
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陸上自衛隊幹部候補生学校(福岡県久留米市)が、沖縄戦で多大な住民犠牲をもたらした旧日本軍第32軍の持久作戦を肯定する学習資料を作成していた問題で、同校が問題の記述を削除するなど資料の全面的な改定を行ったことがわかりました。日本共産党の赤嶺政賢議員が6月12日の衆院安全保障委員会で取り上げ、中谷元・防衛相が見直し作業を進めていると答弁していました。
改定前の同資料(2024年度版)は、32軍の作戦を「本土決戦準備のために偉大な貢献をなした」と評価していましたが、改定後(25年度版)はこの記述を削除。大本営が1945年1月に決定した「帝国陸海軍作戦計画大綱」で、沖縄を「皇土防衛のための前縁」と位置づけ、「極力敵の出血損耗を図る」としていたことにも言及しています。中谷氏は答弁で、沖縄戦が本土決戦を遅らせるための捨て石作戦だったとの認識は示していませんでした。
![]() (写真)赤嶺政賢議員 |
改定前は旧日本軍による住民犠牲への言及はありませんでしたが、改定後は防衛研究所戦史センター作成の資料を一部添付するかたちで、壕(ごう)からの立ち退きや赤児殺害の強制、糧食の略奪、スパイと誤解したことによる射殺があったことを明記(写真)。一方、これらは「一部の不心得者共(ども)」によるものだとし、無謀な作戦を強いた大本営や32軍幹部の責任にはふれていません。
日米一体で攻撃網強化
在沖縄米海兵隊は3日、最新鋭の無人地対艦ミサイルNMESIS(ネメシス=海軍・海兵隊遠征艦船阻止システム、射程約200キロ)を沖縄県内に配備したことを明らかにしました。中国艦船への攻撃を想定したもので、沖縄・奄美に配備が進められている自衛隊の地対艦ミサイル部隊と併せて、日米一体でミサイル攻撃網を強化する動きです。
NMESISはミサイル発射台を搭載した車両型で、操縦席はなく、遠隔地から操作します。米海兵隊によると、沖縄を拠点とする第3海兵師団は昨年10月にNMESISを取得。今年7月10日、最初の1基が到着しました。現在はキャンプ・ハンセン(同県金武町など)に配備されているとみられます。
NMESISの配備は、九州沖から沖縄、フィリピンにいたる第1列島線上の離島を拠点に、中国沿岸部で戦闘を行う「遠征前進基地作戦(EABO)」の具体化です。輸送機で沖縄本島沖の先島諸島に空輸し、自衛隊基地を拠点に運用する構想とみられます。
11日から始まる陸自・海兵隊の共同訓練レゾリュート・ドラゴンでは石垣駐屯地(同県石垣市)への展開が狙われています。沖縄の戦場化につながる動きであり、地元では市民が反対の声をあげています。
暫定税率廃止 知事会など共産党に要請
![]() (写真)辰巳衆院議員(中央)、山添参院議員(その左)に要請する阿部全国知事会長(右から3人目)ら=3日、衆院第2議員会館 |
全国知事会など「地方6団体」と指定都市市長会は3日、ガソリンの暫定税率廃止に関する緊急提言を、日本共産党の山添拓政策委員長、辰巳孝太郎衆院議員に手渡しました。知事会会長の阿部守一長野県知事らが、与野党協議が行われている暫定税率の廃止に際し、代替財源を確保することなどを要請しました。
提言は、暫定税率からの税収のうち約5千億円は地方の財源と試算されているとして「財源の乏しい地方にとって極めて貴重なもの」と指摘。「財源論なき減税が行われることがないよう、地方の減収に対しては代替となる恒久財源を措置する」など責任あるていねいな議論を求めました。
暫定税率廃止をめぐる与野党の実務者協議にあたっている辰巳氏は「野党が提出した法案の中には、地方の減収分にはきちっと対応していくことも書き込んでいる。さまざまな懸念も受け止め、財源を確保した上で法案を通すよう対応していきたい」と発言。山添氏は、物価や燃料高騰が地方を含め暮らしに大きな負担となるなか、暫定税率の廃止では与野党一致しているとして「財源論なく減税というだけでは住民の福祉を切り下げることにもつながる。財源の手当てについて具体的提案もしながら協議に臨んでいる」と応じました。
382議会「批准早く」
意見書加速
日本政府に女性差別撤廃条約の選択議定書の批准などを求める地方議会の意見書が累計で382議会に広がったことが3日までに、女性差別撤廃条約実現アクション(OP―CEDAWアクション)の調べでわかりました。この1年で100を超える議会が新たに可決しました。
今年6月に可決された各議会の意見書は、選択議定書未批准の日本が、男女間格差を示す「ジェンダーギャップ指数」で148カ国中118位と低い位置にあるとしていることが特徴です。「選択議定書の批准は、この現状を変え、女性の権利を国際基準にする重要な第一歩」(長崎市議会)「選択議定書を批准することで、女性差別撤廃条約の示す男女平等の実現を促進することは急務」(広島県海田町議会)として、速やかな批准を強く求めています。
また各議会の意見書は、女性差別撤廃条約の締約国189カ国のうち選択議定書の批准国が115カ国にのぼると指摘。女性差別撤廃委員会が日本政府に対し、選択議定書の批准を繰り返し勧告しており、第5次男女共同参画基本計画が選択議定書の「早期締結について真剣な検討を進める」としていることをあげ、「男女平等を実現し、全ての人が尊重される社会を作るために(中略)選択議定書を批准するよう強く要望する」(神奈川県平塚市議会)としています。
昨年10月に行われた国連女性差別撤廃委員会の日本政府報告審議と総括所見の発表を前後して、選択議定書の批准を求める市民と、それに応える地方議会の動きが加速しました。
都道府県議会で意見書を可決したのは、可決順で高知、島根、宮城、徳島、富山、大阪、岩手、埼玉、三重、滋賀、長野、奈良、京都の13府県議会。宮城県議会は2度可決しました。大阪と徳島は府県議会を含む全議会で可決し、富山は残り1議会となりました。長野は県と73市町村議会が可決し、残り4議会となっています。
同選択議定書は、女性差別撤廃条約の実効性を強化するために1999年、国連で採択されました。同条約で保障する権利が侵害されたときに、女性差別撤廃委員会に通報して救済を申し立てることができる「個人通報制度」と「調査制度」からなっていますが、日本は条約のみを批准し、選択議定書は批准していません。
質量ともに強大な党をつくる「集中期間」(9~12月)の成功へ
共産党が6中総開く 田村委員長が決議案を提案
日本共産党は3日、党本部で第6回中央委員会総会を開きました。会期は4日までの2日間。田村智子委員長が幹部会を代表して、中央委員会総会決議案を提案し、“反動ブロック”の危険に正面から対決し、暮らし、平和、民主主義を擁護・発展させる“新しい国民的・民主的共同”をつくろうと呼びかけました。第30回党大会を2027年1月に開催することを提案し、これを踏まえた「質量ともに強大な党をつくる集中期間」(今年12月末まで)を提起。志位和夫議長が欧州での極右・排外主義とのたたかいや、党建設で前進をつくるうえで討論を深めるための問題提起の発言を行いました。
![]() (写真)6中総決議案の報告をする田村智子委員長=3日、党本部 |
田村氏は、第1章「日本の政治の歴史的岐路と日本共産党のかけがえのない役割」、第2章「参議院選挙の総括と教訓について」、第3章「新たな情勢のもとで、要求実現のたたかいと連帯を広げよう」、第4章「党建設への前進へ―『質量ともに強大な党をつくる集中期間』をよびかける」―の四つの柱で構成される決議案を読み上げて報告しました。
がんばり時の情勢
第1章で決議案は、参院選の結果、一方で自民党と公明党の少数への転落、他方で危険な逆流の台頭という事態が生まれ、「日本の政治は重大な歴史的岐路にある」とし、日本共産党の果たすべき役割はかけがえないものとなっていると指摘しました。
自民党への審判は「政治姿勢と政治路線が国民から拒否された結果だ」とし、反省もないまま醜い権力争いに終始し、政権運営の見通しすら示せない自民党に日本の政治のかじ取りをする資格はないと強調。「この状況を国民の利益にかなう方向で打開する出口は、自民党政治を終わらせること以外にない」として、自公を過半数割れに追い込むうえで大きな役割を果たした日本共産党のがんばり時の情勢だとのべています。
自民党・公明党と日本維新の会、国民民主党、参政党などによる“反動ブロック”が、社会保障など国民生活の破壊、大軍拡の暴走、憲法と民主主義の蹂躙(じゅうりん)、ジェンダー平等への逆流など、日本の政治に深刻な逆行をもたらす危険が生まれていると指摘。この情勢のもと、▽自民党政治の「二つのゆがみ」を根本から変える改革を推進すること▽極右・排外主義とのたたかいを断固としてすすめること―の「二重の役割」を堂々と果たせるのは、日本共産党をおいてほかにないと強調しています。
その上で、日本政治の歴史的岐路にあたって、市民と野党の共闘で力をあわせてきた市民や広範な国民に「思想・信条の違い、政党支持の違いを超えて、自民・公明、補完勢力、極右・排外主義勢力による“反動ブロック”の危険に正面から対決し、暮らし、平和、民主主義を擁護・発展させる“新しい国民的・民主的共同”をつくろう」と呼びかけました。
そして、歴史的岐路を「進歩の方向で打開する条件は大いにある」とし、参院選で補完勢力や極右勢力に投票した人々の多くは、暮らしの苦しさや不安から自民党政治に批判と不満をつのらせ、「自民党政治を変えてほしい」という思いを持っていると指摘。その願いと思いを受け止め、政治を変える希望は「二つのゆがみ」を変える方向にこそあることを伝えれば、事態を前向きに打開することはできると力説しています。
![]() (写真)報告する田村智子委員長=3日、党本部 |
三つの角度からの教訓
第2章の参院選の総括と教訓について決議案は、なぜ悔しい後退を喫したのかについて、▽客観的な難しさがある選挙だった▽「比例を軸に」を貫くうえでの弱点▽質量ともの党建設の後退が打開できていない―の三つの角度から参院選のたたかいを振り返り、教訓を引き出しています。
客観的な難しさについては、参政党が公示直前に党首討論への参加資格を獲得し排外主義をあおり立てるもとで、多くのメディアで「外国人問題」が選挙戦の争点であるかのような報道がなされたこと、極右・排外主義勢力を「新興政党」と美化し、「既成政党対新興政党」という偽りの対決構図がつくられたことなど、「突風」が起こったことを指摘し、これが党の前進を妨げる大きな圧力となったと指摘しました。
「比例を軸に」を貫くうえでの弱点について決議案は、選挙後、候補者や党員から、議席を伸ばした党が選挙区選挙でも政党選択を前面に押し出していたことを挙げ「この点で日本共産党のたたかいに弱さがあったのではないか」などの声が率直に寄せられたと指摘。「比例を軸に」とは「政党選択を前面にすえ、日本共産党そのものの支持を広げる」ということであり、指摘されるような弱点があったのは事実であり抜本的改善が必要だとしました。「比例を軸に」の方針を今日の情勢にふさわしく発展させることを選挙戦から導く大きな教訓だとしています。
また、選挙活動での「三つの突破点」がどうだったのかも指摘。戦略的大方針として打ち出した「要求対話・アンケート」活動が大きな力を発揮し、豊かで多面的な党活動の変化をつくりだした一方、SNSの活用では、伸長した政党との力の差は大きいと指摘し、日常的・系統的な取り組みの強化を訴えました。
極右・排外主義とのたたかいの基本姿勢
第3章「新たな情勢のもとで、要求実現のたたかいと連帯を広げよう」では、「要求対話・アンケート」を新しい情勢のもとでさらに発展させ、すべての支部が要求実現の取り組みを進めようと提起。直面するたたかいの課題として、▽消費税減税・インボイス廃止▽賃上げと労働時間短縮―労働者への富の分配をもっと増やせ▽医療・介護の危機打開へ、立場の違いを超えた共同を▽大軍拡ストップ!「東アジア平和提言」を生かした外交で平和を―を挙げ、世論と運動を広げようと訴えています。
また、世界の平和・進歩勢力との国際連帯も呼びかけました。
極右・排外主義とのたたかいの基本姿勢についても解明。極右・排外主義の台頭は、弱肉強食の新自由主義と、それに基づくグローバリゼーションが、ごく一部の超富裕層と大企業に巨額の富を集中しながら、99%の人々を貧しくし、目のくらむような格差を広げ、無残な破綻に直面していることの反動的な現れにほかならないとするとともに、侵略戦争と植民地支配を美化するなど、欧米にはない時代逆行性が際立っているとのべています。そして、日本共産党は三つの基本姿勢を貫いて本腰を入れて極右・排外主義とたたかうとしています。
第一は、極右・排外主義の危険性を事実に基づいて明らかにすることです。
第二は「政治を変えてほしい」という「願いを共有」し、それを実現する「希望を届ける」ことです。極右・排外主義の「産みの親」も「育ての親」も自民党であり、自民党政治と正面からたたかい、この政治を変える展望を示すことにこそ極右・排外主義を克服する最も根本的な道があるとしています。
第三に、幅広い市民的連帯をつくりだし、国民の理性と良識の力を結集して危険な潮流を包囲することです。日本共産党は「運動が、市民的モラルを守り、広い人々に共感される方向で発展するよう、積極的役割を果たす」と表明しました。
全ての力の総結集を
第4章で決議案は、第30回党大会を2027年1月に開催することを提案。それを踏まえ、25年9~12月末までを「世代的継承を中軸に、質量ともに強大な党をつくる集中期間」とし、必ず成功させることを呼びかけています。
「集中期間」の目標は、(1)党員拡大で全党の力で世代的継承に取り組み、毎月現勢で前進し、5千人の新しい党員を迎える(2)「しんぶん赤旗」読者拡大で、「紙」と電子版の合計で日刊紙、日曜版とも第29回党大会現勢を回復・突破する(3)党大会決定の具体化・実践として取り組んできた二つの『Q&A』―『いま「資本論」がおもしろい』(赤本)、『共産主義と自由』(青本)を、すべての党機関と支部で学習するとともに、青年・学生、労働者はじめ国民のなかに広げる―としています。
「集中期間」は、日本と日本共産党の前途にとって文字通り命運がかかったものとなると強調。都道府県・地区委員会のアンケートに示された深刻な困難を受け止めるとともに、生まれつつある発展の芽に確信を持ち、それをどう広げるか、双方向・循環型の取り組みを貫き、実践を通じて目標をいかにしてやりぬくかの回答をみんなで見つけ出すと表明しました。
世代的継承を中軸とした党員拡大で、「要求対話・アンケート」の取り組み、若い世代を対象にした「ミーティング」や「集い」、職場・労働者の分野ごとの「集い」、学費値上げに反対する学生の自主的運動など、全国で生まれている発展の芽をのばそうと呼びかけています。
日本民主青年同盟が青年・学生の民主的結集でかけがえのない役割を発揮しているとし、援助の抜本的強化を提起しました。
読者拡大では、10月開始の「赤旗」日曜版電子版の発行と電子版読者システム導入は、「赤旗」中心の党活動を発展させ、読者拡大と世代的継承にとって「まったく新しい条件をもたらす」とのべ、日曜版電子版を10月に2万人、年内に3万人、早期に5万人とすることを呼びかけました。
学習を中心とした党の質的強化では、参院選の結果を受け「もっと党を語る力をつけたい」など、かつてなく高まっている「学びたい」との思いに応え、綱領的確信、世界観的確信の重要性を強調。二つの『Q&A』を読み、学習し、国民のなかに広げる大運動に取り組もうとし、この取り組みは「日本共産党の前途を開くうえでも、日本の革命の事業の将来を展望しても大きな意義を持つ」としています。
「党は高齢化しているということですが、生きているんです。生きている限りはつながりはきれない」などとつづられた82歳党員の手紙を紹介。ベテラン党員、高齢党員の一人ひとりをすべて宝のように大切にして、若い世代、真ん中世代の党員と力をあわせれば、世代的継承の活路は必ず開けると強調しています。
「集中期間」を党のすべての力を総結集して必ず成功させ、日本社会の希望ある未来をつくるうえで、日本共産党がその力強い推進者として新たな力をえて前進することができるように、ともに力をあわせて奮闘しようと結んでいます。
志位議長が発言
![]() (写真)発言する志位和夫議長=3日、党本部 |
日本共産党の志位和夫議長は3日、第6回中央委員会総会で発言し、今回の総会について、「文字通り日本の進路、わが党の命運がかかった重要な総会になっている」と強調し、決議案の核心にかかわる二つの問題について発言しました。
“反動ブロック”の危険に対決する“新しい国民的・民主的共同”―欧州の経験に学ぶ
一つは、決議案が、日本の政治の歴史的岐路にあたって、“反動ブロック”の危険に正面から対決し、暮らし・平和・民主主義を擁護・発展させる“新しい国民的・民主的共同”を呼び掛けていることについてです。
志位氏は、この提唱は、まず何よりも参院選後生まれた情勢―危険性とともに新たな条件―を分析して打ち出したものだと強調。選挙後、他の野党のみなさん、市民運動のみなさんともさまざまな形で意見交換を行い、新しいたたかいにも取り組むなかで、こうした共同をつくりあげていく条件は大いにあると判断し、共同の呼び掛けを行うことは日本共産党の責任と考えたと述べました。
同時に、志位氏は、「この方針を打ち出すにあたっては、欧州における極右・排外主義とのたたかいを参考にした」と述べ、8月に行った英労働党前党首のジェレミー・コービン氏、ベルギー労働党欧州議会議員のマルク・ボテンガ氏、ドイツ左翼党(リンケ)前共同議長のマルティン・シルデワン氏との会談について、「多くの学ぶべき教訓があると感じた」として詳しく報告しました。
欧州のたたかいに共通する教訓として、「極右の伸長はたしかに深刻な危機だ。それに押される場面もある。ジグザグもある。しかし古い保守政治への正面からの批判と民主的対案を語りながら、極右・排外主義との断固たるたたかいを貫けば、危機はチャンスにもし得る」ことをあげ、日本でも、決議案を生かして、「この仕事をやり抜けば、日本の情勢は前向きに変えられるし、日本共産党の新しい前進をつくれる。欧州に負けないたたかいを展開しよう」と訴えました。
「集中期間」をどうやったら成功させることができるか―「三つの角度」から
もう一つは、「質量ともに強大な党をつくる集中期間」をどうやったら成功させることができるかという問題です。
志位氏は、全国からの感想で、「大切なことはわかるが、やりきる自信がない」という受け止めも出されていることについて、「これは、当然、出て来てしかるべき意見だと思う。大会決定にもとづいて、全党のみなさんは、強く大きな党づくりのための努力をやってきたが、なお後退から前進に転ずることができていない。どうやったら成功させることができるか、率直な議論をお願いしたい」とのべ、討論の方向性として、「成功のカギを考えるうえで三つの角度があると思う」と語りました。
第一の角度は、情勢の変化です。志位氏は、討論のなかで、現在の情勢の中に生まれている危険を目の前にして、日本共産党への新たな期待と注目が寄せられ、入党にむすびついた経験も生まれていることが報告されたことについて、「これらはまだごく部分的で萌芽(ほうが)的な変化だと思うが、やはり新しい情勢がつくっている変化だと思う」と強調し、次のようにのべました。
「“反動ブロック”の危険のもとで、受動的対応をするなら、致命的な後退につながっていくが、本当に攻勢的な対応をするならば、わが党にとってのチャンスになりうる。危機とチャンスは表裏一体の関係にある。“新しい国民的・民主的共同”をつくりだすことと一体に『集中期間』にとりくむならば、これをやりきる可能性が開けてくるのではないか。ここに挑戦しよう」
第二の角度は、双方向・循環型の活動を貫くということです。志位氏は、参院選をうけて都道府県・地区委員長から寄せられたアンケートを繰り返し読んだとのべ、「そこには高齢化をはじめ党組織の困難がつづられており、胸がつぶれるような報告も少なくなかった」とのべ、そういうもとで、どうやって党建設を成功させるかについて、決議案の次の箇所に中央の思いを込めたとのべました。
「困難を直視しつつ、生まれつつある発展の芽に確信をもち、それをどうやって広げ、大きな流れにしていくか。目標をいかにしてやりぬくか。双方向・循環型のとりくみを貫き、その実践をつうじて、みんなでその回答を見つけ出していきたい」
志位氏は、決議案の「集中期間」についての訴えの「構成」と「語り方」に注目してほしいとのべ、「ねばならぬ」式ではなく、「現に生まれている発展の芽」に光をあてて広げていくという訴えにしたと強調しました。そして、「率直な議論で心を通わせる。双方向・循環型で知恵と力を集めて、開拓、探究、実践をすすめていきたい」と、率直な議論でふかめてほしいと語りました。
第三の角度は、「集中期間」が、党員拡大と読者拡大――量の発展とともに、学習とくに科学的社会主義の学習――質の発展を一体的にとりくむものとして呼びかけられていることについてです。
志位氏は、「学習、とくに科学的社会主義の学習をここまで正面から位置づけた『集中期間』というのは、党の歴史でもはじめてのこと」と強調。これが党大会決定の具体化・実践にもとづく提案だとのべました。
とくに、党大会決定が、党勢に長期の後退をもたらした客観的要因の最大のものとして「社会主義・共産主義の問題がある」と分析し、この問題を前向きに打開するものとして、党大会決議第4章で「『人間の自由』こそ社会主義・共産主義の目的であり特質」であることを三つの角度から打ち出し、その具体化・実践として、2回の「オンラインゼミ」とそれをまとめた「Q&A」をつくったこと、この成果を学び、広げていくことにこそ、党が歴史的後退から前進に転ずるための理論的なカナメの問題があると強調しました。
Change.orgから新たな署名が紹介されました。