東大寺二月堂へ13日の午前1時30分頃行き、「お水取り」を拝観いたしました。
「修二会」のことを「お水取り」と言われるくらい、修二会の様々な儀式の中でもひと際厳かで神秘的な美しさが感じ取れるもので、私の心に深く刻み込まれました。
「お水取り」は、二月堂の麓にある「若狭井」という井戸からご本尊の観音様にお供えをする「お香水」を汲み上げる儀式です。
お水取りの由来は、
実忠和尚が修二会の行法中、「神名帳」に記された神々の名を読み参集を求めたところ、魚を釣っていた若狭井の遠敷明神だけが遅れた。これを悔んだ遠敷明神が二月堂のほとりに清水を湧き出させ観音様に奉った。
というものらしいです。
この日、「若狭井」のある「閼伽井屋」という建物へお香水を汲みに、二月堂を出た咒師を先頭にした練行衆たちの行列が、松明やかがり火で照らされた石段をしずしずと降りてゆかれ、汲んだ後は石段を登られ、それを3往復されました。
静寂で張り詰めた空気の中、行列とともに奉楽や法螺貝の音色が響き渡りました。
まるで異次元の世界に吸い込まれるようなひと時で、大勢いたのに拝観側からは物音ひとつ声一つ聞こえず、皆固唾を飲んでその様子を見入っていました。
火と水と音からもしっかり心を捉えるその荘重かつ厳粛な儀式は、懺悔悔過から天下泰平、五穀豊穣、除災招福を祈る厳しい行法の中の一つですが、
私たちの目と耳と心を惹きつけて離さず、1274回絶えることなく続いたその重みと深みと凄みを脳裏に焼き付かせました。
暫く少しポーっとして、料理してはフライパンで火傷したり、お菓子を食べようとしてコーヒーのコップに手を突っ込んで火傷したりしてます。
東大寺二月堂の修二会(お水取り)は、「お松明」も「お水取り」も神がかりと思うほど素晴らしいもので感銘をうけたのでした。
是非来年も行き、他の激しい儀式、リズミックな儀式、観音様へのうやうやしい儀式などももっと良く知りたいですし勉強させていただきたいです。
勿論、「お松明」「お水取り」は何度でも体感したいです。
15日午前には、満行されたとのこと、喜びの春が奈良に到来です!