地中海の見える生活

待ち時間だらけの終日

12日の土曜日は、久しぶりにモロッコと陸続きのスペイン領
セウタへ、日用品の買い出しに行ってきました。

出発は、朝7時30分。セウタ迄は、およそ1時間で到着するので
モロッコ国内のラバト方面へ向かうより、ずっと近いのです。
セウタはスペイン領なので、時差はスペインと同じく1時間早い。

モロッコ時間での到着予定8時30分は、セウタでは9時30分に
なります。スーパーマーケットの開店時間は、9時ですから市場を
回ってからスーパーマーケットへ行くには、丁度良い時間です。


アパートの駐車場を出ると、目の前にはラクダのお母さんが
朝ごはんを食べている真っ最中。
お母さんの見送りを受け、いざ!セウタへ!!


プチタクシーは、毎朝業務開始前に警察によるチェックがあります。
思えばこのプチタクシーの行列を見てしまった時点で、この日の
運命は決定していたのかも。


タンジェの高速を出て、セウタへ向かう山越えの途中、ここでも
羊の行列が・・・。

この2度の行列、これから起きる事への暗示だったのかも
しれません。
そうとも知らず、車を快調に走らせる私・・・。


モロッコ時間朝8時30分。予定通りに国境まで到着。
スペインとは時差が1時間あるためセウタは朝9時30分です。

目の前に地中海が広がるこの場所を左に曲がると、パスポート
コントロール(出入国審査)はすぐそこです。


が、モロッコ側のパスポートコントロールで車が渋滞しているようです。
でもまー、スペインはセール中では無いし、すぐにパスポートに
スタンプを押してもらえるでしょう。


と呑気に構えていたのですが、全く車は進みません。

モロッコの国旗が見えている場所はモロッコ国内ですが、すぐ
向かい側に見える建物はスペイン領です。
パスポートコントロールが無ければ、車で1分もかからないで
行けるのにー!


それでもどうにか、車は前に進み、何とかパスポートコントロール場
までやってきました。
この日スタンプを押してくれる場所は4ヶ所あり、そこでは車が
一列づつ並んでいます。
私は右から2番目にあるレーンに並んだのですが、私が並んだ
レーンは全くと言うほど車は前進しません。
しかし、他のレーンは、職員の方がテキパキとスタンプを押して
いるようで、ドンドン車は前に流れていきます。

みんながみんな、同じように進まないのなら、諦めもつきますが
両脇のレーンがパッパと先に進んで行くのを見ているうちに
段々イライラが募ってきました。

妻は私以上にカッカときていて、自分たちが並んだパスポート
コントロールの職員に睨みを利かせてくる・・・と車から降りて
しまいました。

と、ふと気がつくと私の車の後ろに並んでいたスペイン人の奥様も
やはり頭にきていたようで、車から降りてパスポートコントロールの
方へ向かって行きました。

こう言う時、女性の恐ろしさ・・・いや、強さを感じます。


その甲斐があったのかどうかは分かりませんが、やっとスペインの
国旗が見える場所までやって来ました。

そして・・・


モロッコ側のパスポートコントロールで、1時間以上も待った末に
やっとセウタの街に入る事が出来ました。

が、ややっ!
今度は対向車線が渋滞しているではないですか。

この日はセールでもないし・・・イースター休暇は未だ始まって
いないし・・この混雑はきっとヨーロッパから来たフェリーが
セウタの港に到着した事による、一時的なものだろうと判断。

それでも、さっさと買い物を済ませてモロッコへ戻った方が良さそうです。


パスポートコントロールに思いのほか時間が掛かってしまったので
予定していた市場や、スーパーマーケットのソルやリドルは素通り。


買い物はエロスキーのみで済ませることにしました。

買い物を済ませると、モロッコ時間で午後1時を回っていました。
帰りも渋滞にはまると大変なので、速攻モロッコに戻る事にしよう
と思ったのですが・・・。


お腹が空いていたので、思わず手にしたサンドイッチ。

お昼だし、天気もいいし・・・いつもの場所でサンドイッチを
食べたいね・・・。


と言う事で、買物を終えてから地中海を一望出来る岬の先端まで
やって来ました。


青空の広がる天気の下、テッカテカにサンオイルを塗った
上半身裸のおじさんが目の前を駆け抜けて行きました。

セウタにも、本格的な夏がやってきたようです。


「ボクも食べたいプー」

青空の下で、ベンチに腰掛けて食べるサンドイッチは格別です。
さて、お腹も満たされた事だし、モロッコに戻る事にしましょう。


が、国境まであと1kmと書かれた看板を過ぎたあたりで、渋滞に
遭遇。

この渋滞は朝も見ましたが、その時はセウタの港にフェリーが到着した為
モロッコに入国する車が集中しているものだとばかり思っていました。

ところが、渋滞は朝よりも長くなっているではありませんか。

ゲゲッ!!ノンビリとサンドイッチなど食べてる場合では無かった!!
と、気づいても後の祭り。


「退屈だプー」


「後ろにも沢山車が並んでいるプー」

ダラダラと進む事、およそ1時間30分・・・いや2時間は並んだ
でしょうか・・・


やっとスペイン側を抜けて、モロッコ側の国境が見えてきました。

セウタのパスポートコントロールはアッと言う間ですが、モロッコ
はとても時間が掛かります。

結局、ここでも30分近くの待ち行列。
この渋滞・・・いまだに原因がわかりません。


何はともあれ、かなりの時間を費やして、モロッコ側へと無事に
通過。

実はこの時、気になっていたことがあります。
それは、アイスクリームを買っていたのです。
すぐにモロッコへ戻る事を想定して買ったアイスクリーム。
一応、クーラーボックスは持って行きましたが、どうなっている事
でしょう?
買ってから、既に3時間以上も経過しています・・・。


タンジェの街に入り、アパートまであと5~6kmと言う所まで
来ました。

が、いつもならスムーズに通過出来る道なのに、ここでも大渋滞に
はまってしまいました。
な、なぜ・・・?

しかも、モロッコの人たちは少しでも隙間を見つけるとグリグリっと
車の鼻先を入れてくるので、スムーズに流れていかない・・・。

「アイスクリーム・・・オワッタね!・・・ガクッ!!」
と、うなだれながら進んでいくと・・・


その先で、交通事故が・・・。
どうやら渋滞の原因は、これだったようです。
大型トレーラーが狭い道を遮るように斜めに止まっていて、その
先では小さな車がトレーラーに追突されていました。

「なにも、こんなところで道を塞がなくても・・・」

とにかく、私たちはアイスクリームを諦めていたので、怒りも込み
上げてこない・・・「あらら、大変ねえ・・」と呑気に窓から
見送る妻。

やっとの事でアパートに戻り、買ったものを妻が冷蔵庫に入れていきます。
と、あの諦めていたアイスクリームが・・・溶けかかってはいるものの
何とか形を維持しています。
「甘い物・命」の妻、狂喜乱舞しながら再冷凍しています。

丸1日経ったところで、恐る恐る冷凍庫から出してみると・・・


なんと、そこにはしっかりと形の残ったアイスクリームが!
一度溶けて形が崩れたアイスクリームではありません。
ちゃんとしたアイスクリームです。

タンジェのマルジャンでは、一度溶けて、再び固まった?
と思えるような、形を成していないアイスクリームが普通に
売られている時があります。
それに比べ、このアイスクリームは・・・まさしく奇跡!!

待ち時間だらけのセウタの一日に対する唯一のご褒美って事で
終わり良ければ、全て良し・・・ですね。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「セウタへ行こう!」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2017年
2016年
人気記事