Realize

本のリアルを語ろう!

図書館戦争~図書館危機

2007-03-25 14:19:55 | Weblog
 有川浩さんによる、図書館シリーズ第一弾!『図書館戦争』メディアワークス刊
「図書館の自由宣言」にもとずき、図書館の自由を守るべき結成された「図書特殊部隊」それに対抗するのが、図書館に検閲を始め色々な制限を加え管理しようとする「メディア良化委員会」その話に隊員の淡い恋心がからみ、キャタピラが進むように読めます。
 『図書館内乱』文中に出てくる『レインツリーの国』の本がメディア良化委員会の眼にとまり、その本を薦めた図書館員が査問を受ける。査問のバトルシーンは負けるなよと力が入り、『ケンカの作法』辛淑玉、佐高信著 なんかも読んだりしてしまった!
文中に出てくる検閲に引っかかった本『レインツリーの国』という架空本が実際、同タイトルでが新潮社出版されるところも面白い。こちらの本も合わせて読むことをお薦めします。感動本です 主人公の笠原郁の王子様が実は上司の堂上だったと郁の知るところとなり混乱する乙女心も垣間見られ、一寸展開が心配になったりもする。
しかし、シリーズ第3弾!『図書館危機』で戦闘復活?
これまた図書館員泣かせの嬉しい本です。
図書館は安全なところと思われがちですが、油断してはいけません。遊興場のようなあからさまな危険はありませんが、痴漢や押し売り、変質者等一般人に成り済まして入り込みやすいところでもあるのです。そんなこと一般的には知られていないのに有川さんはよく取り上げたな1と感心しました。
 一難さってまた一難、私がかつて勤務していた図書館でも、よくぞこんな問題が起こるというくらい問題の大小はあっても、平穏な日は無かった。さて図書館シリーズの中で隊員達は茨城県立図書館へと応戦に出かけて行く。そこでの戦闘責任をとって稲嶺関東図書基地司令が引責をする。続きは第四弾最終巻へと引き継がれる。どういう展開になるのか、早く読みたいような読みたくないような...。明るい結末を期待したい。

DREAM GLRLS

2007-03-14 23:58:48 | Weblog
映画見て来ました。「ドリーム ガールズ」です。ミュジカルは観たことありません。なので比べられないけど、驚きの映画でした。
 ジェニファー・ハドソンの歌が迫力あって最高でした。ソウル音楽を聴きこんでいない私でも感動です。彼女の歌をもっと聴きたいと思いました。残念ながら音楽CDは売り切れていました。やっぱり思うところはみな同じといった感じです。
 エディ・マーフィがここまで歌えるというのにも驚きました。ハリウッドスターなんだな!と改めて彼の厚みを感じます。
 また、歌だけでなくダンスのすばらしさ、ひきつける衣装、ストーリーと歌の絡みよさ・・・飽きることなく時間が過ぎていきました。
 ディーナ・ジョーンズ(ビョンセ)がどんどんきれいになっていく様子、目を見張るものがありました。

 早くサントラが届きますように。

記憶はどこに

2007-03-12 22:12:23 | Weblog
『海に落とした名前』多和田葉子著。短編集でこのタイトルの他に3タイトル入っています。どの短編にも言えることは真面目に読んでいると、ふと肩透かしのような笑いがあり、ええっつ!とビックリしていると次々におかしなくだりが出てきて声を出して笑ってしまいます。
 『海に落とした名前』では飛行機墜落事故で記憶を失った主人公は名前が分からないので保険が下りない。保険は名前に付けるのでなく、自分自身に付ければよかった!と言います。確かに自分自身を証明する手立てが無い場合保険と本人を証明する事が出来ない。荷物はすべて機内に置いて行ってください。との機内放送に従った主人公は記憶まで機内に置いてきてしまったのだ。そんな事ってあるんだな!なんてあるわけないのに、あるような気になってしまうところが可笑しい。
 薦めていてなんですが、結末が今ひとつわからない。ちょっと安部公房ぽいかな?読んでわかった人、書き込みください。

アラビア数学奇譚

2007-03-07 23:47:57 | Weblog
 「4つの4」これは私のメルアドの一部に使ってある言葉です。意味をよく聞かれます。実は『アラビア数学奇譚』マオバ・タハン著 越智典子訳 白揚社刊の一説から取った言葉です。4を4つ使えば、どんな数でも得られる、という符号なのです。ゼロ…44-44、1…44分の44、2…4分の4+4分の4・・・という感じで10まで現せるのは4だけだという、「4つの4」なのです。この他にも数にまつわる謎をとくお話満載です。それらの謎解きが、慈悲深きアッラーの御名において記されている点が面白いのです。
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