Gute Reise

東大で西洋建築史の研究をしながら設計を勉強している大学院生の日々の記録です。リスボン大に1年間留学を終え、帰国しました。

ゼミ発表

2016-07-14 | TOKYO・留学準備/スタジオ
自分の回のゼミ発表。
留学中に取り組みたいこと、として2つの題を設けて発表する。

1つ目は、かねてから興味を持ってきたオーストリアで、オーストリアのナショナリズム形成が都市計画や建築にどのように現れているのか
読んだ文献や、春に訪れた国会議事堂を例に挙げて事例を紹介した。

2つ目は、せっかくリスボンに行くので、リスボン大震災の復興を担ったポンバル公が、ロンドンやウィーンからどのような知見を得て影響されていたか、というようなことについて。
読んだ文献やそこから引用した図版等を紹介。

どちらかというと、後者の方が熱意があって、そして今後の設計人生の中でも生かしていきたいという旨を話す。

先生に、日本で調べられそうなことについては調べ尽くしてから行き、現地では未出の図版や絵画などを掻き集めて分析できるとよいのでは、
また歴史の大枠(今回で言うと、復興のプロセスの中で導入された区画整理やガイオラ構法という建築方法)から外れたような細かいところ、あるいは適用範囲の境い目を拾えると面白い研究になるのでは、とアドバイスを頂く。

しかしロンドンやウィーンとの比較、と言うと、私が普段設計で取っているヒューマンなスケールに立つような姿勢と、都市のフレームという話では真逆になってしまわないかという指摘も。
ここで、ドクターのMさんが、いや私の卒制はヒューマンなのもそうだけど、都市のフレームとの関係性というか、そこの抜け穴みたいなところを拾っているから、あながち都市的な話からかけ離れているわけでもないのでは、という意見を頂く。
当人の意見としては、どちらも正解なのだが、なにより、私の設計の主旨のようなものをこうして先生や先輩が理解して覚えていてくださっているのが、物凄く嬉しかった。

留学までは、次のような形で進めていきたい。

①ハプスブルク王家とヨーロッパ各国との関係を洗い、当時の情勢を整理する
②リスボン大震災に関して日本で調べられることは調べつくす
③日本におけるリスボン大震災の描かれ方を調べる
④ポルトガル語を勉強する←最重要

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