Gute Reise

東大で西洋建築史の研究をしながら設計を勉強している大学院生の日々の記録です。リスボン大に1年間留学を終え、帰国しました。

美味しく情報を咀嚼する

2016-06-09 | TOKYO・留学準備/スタジオ
火曜日のエスキス

先生のお仕事の予定で15-17時のわずかな時間でのエスキス。

リサーチした街の道・屋根線から設計をスタートさせようという人もいれば、
建てるプログラムの特徴を調べて設計に生かそうという人もいて面白かった。
特に後者に関して、図書館は、ラブルーストのフランス国立図書館のように、
古くからテクノロジーの発現の場でもあったという視点は建築史学生としても興味深かった。

しかしそうした中でそのプログラムをその場所に建てる意味、について突っ込まれている人が多かった。
住民にとって何がいいのか?誰がお金を出すのか?プロとして、どういう仕事ができるか?
学部生の頃と殆ど変わらない生活を今送っているが、得ているものは確実に違うなと実感した。

私自身は、築地の入り組んだ敷地の形から、オープンな性質を持つ場所と、クローズドな性質を持つ場所とを色分けし、
それぞれの性質に合ったプログラムの配置をする方針を説明。
進め方はよいので、自分で手を加えた部分についても同様のスタディーをし、
環境的な部分にも踏み込めるといいんじゃないかとアドバイスを頂く。

それからプログラムに関して、図書館という場所を、情報を得る機能と読み替えた時に、
食と情報の繋がりを建築でつくり、例えば、お寿司を食べながら文化を学ぶみたいなことが出来たら楽しいのでは、
という、この2年くらい温め続けてきたネタを話すと、ただの図書館よりその方がいいと言って頂いた。

食と情報と建築というテーマは卒業設計のかなり序盤でボツになった案だが、
ミラノ万博などの頃からずっと関心があった私的にホットなテーマである。
やっと向き合うことが出来ることになって嬉しいし、
2年分のものを形にしなければならないと、身の引き締まる思いである。

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