流体機械設計による近未来に役立つエンジニアリング

流体機械設計をベースとして近未来に役立つエンジニアリングを行う株式会社ターボブレードの社長 林 正基の毎日の活動

ターボファンとシロッコファンの違い

2007年11月20日 | 流体機械設計

この頃、ターボファンとシロッコファンの違いはどんなところかが、話題になることが多いような気がしますので、今日はその違いについて考えてみたいと思います。

一番分かりやすい違いは、その羽根出口での翼が向いている方向が回転方向と逆ならターボファン、回転方向に向かって羽根出口が反っているようならシロッコファンと言って良いと思います。つまり羽根出口角度β2と呼ばれているものが90度まではターボファン、90度以上であればシロッコファンという感じでしょうか。厳密な区別ではないような気もしますが。

Vbflow004small 左図はグラフィックボード冷却用ファンですが、この頃のグラボファンはこのようにターボファン形が多くなってきました。以前は、シロッコ型が多くてうるさかったですが、今はターボ形になりかなり静かになりました。この事例のようにターボ形は、後ろになびく翼を持ち、羽根枚数少なく、薄型になっています。 

Bladeswsmall シロッコファンは、羽根枚数が多く、翼弦長も短く、その翼出口が回転方向を向いています。左図がそのようなシロッコファンの典型的な形状であり、更に特徴として、奥行きがあるつまり軸方向に長い羽根となっています。 

それぞれのファンとしての特徴は、ターボファンは効率高く静かであるが風量は少ない、それに対しシロッコファンはうるさく効率も悪いが、それを補う大風量を高圧に流せるという特徴を持っています。

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