昨日説明致しました、遠心ターボファンとシロッコファンの違いを、設計例の3D図でもう一度見て頂きたいと思います。
昨日も解析事例を見て頂いた遠心ターボファンのより分かりやすい図が左の設計例です。少ない翼枚数、全体厚みが薄い、回転方向(この事例は上から見て左回転です)に対して反対になびく羽根などの特徴を持ちます。効率高く騒音少ない性能を持ちます。
左図は、羽根枚数多い、回転方向(上から見て左回転)に対して向いている翼出口部分、などからシロッコファンとなります。それも下側からも空気を吸い込むので両吸込みシロッコファンで、しかも動翼出口に整流翼(出口ガイドベーン)を持つ高圧力発生タイプとなります。少し音がうるさいです。
これが非常に微妙な特徴を持ち、シロッコファンのように翼枚数が多く、翼弦長も短いのでパッと見た目はシロッコファンですが、実は回転方向が上から見て左回転に対して、翼出口角度は半径方向にほぼ等しくなる、基本的には遠心ターボファンと呼ばれるタイプです。
特に2番目と3番目は区別つきにくいですが、区別を付けて設計するというよりも性能と作り易さを追求していくとこのようなどちらの方式ともとれそうな羽根形状が出来上がったりするようです。結局は、要求仕様を満足すれば方式は関係ないのですが。