羊の毛を洗って、糸をつむぐ。
一頭の一年分の毛は、ゴミの袋にぎゅうぎゅう詰めてひとつ分くらいあって、これがまた次の年には同じくらい生えてくるのかと思うとなんだか不思議だ。
一頭のひつじさんから一着のセーターを作って着るのが夢なのだけど、作業はなかなか進まない。
もうすぐ毛がりのシーズン。
ベーベー泣きながらこっちをみていたひつじさんたちを思い出す。
きみ
4月に入った。
まだとても寒い日に、窯づめ。
窯炊きの日、暖かくて夜も外にいられた。
窯の前に座って、マダムが持ってきてくれた夜食を食べた。
しみじみと、うれしかった。
数日経って、夜。
窯出しした器、たくさん。
しみじみと、見る。
うれしい、と、なんだろう。
力がすっーーとなった。
作品展の準備に入る。
フユウ
四月に入り春の工房の準備もはじまった。
秋の落ち葉が雪に埋もれ腐葉土の様になっている。
熊手や竹ぼうきで掻くのだがなかなか動かない。
やっと剥がれると雪と落ち葉の下から小さな緑の若芽が、、。
屋根から落ちた雪の塊が裏手に残るだけで残雪も少なくなってきた。
白樺の木々もうっすら赤味を帯びた新芽を膨らませている。
ゆっくりだけれど今年も山に春がきた。
「山の大木、里に下りて神になる」という。
里では七年に一度という御柱祭で盛り上がっている。
諏訪人には堪らないらしい、僕もそうなのだが。
須栗平店も今月22日に今季オープンです。
土間ギャラリーでは「かねこゆうこ」の新しい器が展示されます。
良い季節になってきましたお出かけ下さい。 山人