たたらワークス★漫画・ドラマ・小説のネタバレ感想

碧野圭著『書店ガール』あらすじと感想

碧野圭著『書店ガール』あらすじと感想。
こちらは『ブックストア・ウォーズ』を改題しての文庫化で、以前フジテレビ系で連続ドラマ化している。

『書店ガール』 
著者:碧野圭
1巻は20代女子VS40代オバサンの物語
しおりの画像 tataraworks


★項目クリックでページ内ジャンプします
(goo blog アプリはブラウザ接続で可能)

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

『書店ガール』あらすじ 

西岡理子は荒んでいた。
理子は40歳にして男に振られたばかり。
そんな時に、気にくわないことが多い亜紀から結婚披露パーティに招待される。
おめでたい日だというのに些細な事がきっかけで理子と亜紀は大喧嘩。
亜紀は理子からのご祝儀を突き返し、理子は亜紀へブーケを突き返す。



元々亜紀は、契約社員の三田孝彦と3年程交際していたのだが、出版社勤務の高給取り小幡伸光と結婚を決めたことで女子従業員から総スカンをくらっていた。
女子従業員からの嫌がらせにも屈せず勤務する亜紀に、理子はもやもやしつつもベテランとしての仕事をこなす。
そんな時に理子はペガサス書房で初の女性支店長になる。
その頃から、異動予定の店長の野島、フロア長の畠田、辻井ら男性社員の理子への態度が急変する。



店長就任のその日の朝、理子の父が倒れる。
脳梗塞の疑いがある父に付き添い、その日は休むと書店へ電話を入れる。
だが、電話を受けた畠田はそれを本部の人間に伝えなかった。
その頃、理子が一つ星出版営業部次長柴田駿介と付き合っていた事、彼にストーカーまがいのことをした、などという噂がネットのスレッドで広まる。
しかも、理子が店長になった店は閉店させる計画があると言う。
理子は追い詰められ……。

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

『書店ガール』感想 

20代の若い女性と40代のオバサンの確執、女同士の嫉み、男の嫉妬などなど、前半はかなりブラックなストーリー展開だ。
読んでいて不愉快になるほど、人間関係がドロドロしている。
でも、後半から店を継続させる為に、従業員が一致団結して前向きになる。



書店では簡単に正社員として雇われない。
だいたいがアルバイトで、長年勤めてやっと契約社員がいいところだ。
ところが、コネ入社の亜紀は最初から正社員で、妬みを買うには十分だ。
イケメンの三田孝彦と交際することで、亜紀は更に女子の不満をあおる。
しかも、まるで三田を捨るように高給取りの小幡伸光と結婚を決めた。
これで更に女子に嫌われ、結婚披露パーティーに出席した女子従業員は上司の理子だけという寂しいものになった。
誰もパーティーに参加しないことで、亜紀へ恥をかかせる嫌がらせは、まあ実に女性っぽいやり方だと思う。



亜紀と理子は全く気が合わない。
それでも、亜紀は他の男性社員が理子へ嫌がらせをしていることを知って理子側に立って働く。
私だったら「さまあみろ」と思うけれど、亜紀は、そんなことより書店を守る為に理子と協力する道を選ぶ。



210ページで、亜紀が仕事上自分は男性から嫌がらせを受けた事は無いと言うと、伸光はこう答える。
「そりゃそうだろう。男連中は亜紀のことを仕事の上でのライバルだと思っていないのさ。亜紀はまだ若いからね」
「女のライバル出現となると、それまで敵対していた男どもも団結したりするからねえ。ほんとに醜いよ、男の嫉妬ってやつは」
確かに男の嫉妬は呆れるほど醜い。
無様でさえある。
ネタバレだが、実は伸光は後の巻で、嫉まれて会社を退職することになる。



ペガサス書房は男社会で、閉店する店の店長に男性を置くのは傷がつくってんで女性の理子を店長にしたわけだ。
それでも、店長の肩書きが羨ましいのか、男どもに嫌がらせをされる理子。
女性従業員に励まされるけれど、彼女たちはパートやアルバイトなので”力になる”まではいかないのが悔しい。
しかも、社長との約束通り結果を出したにもかかわらず、「やり手の父親が最初に出した店」だからという実に小さい理由で社長は閉店を決め、従業員を切り、男性社員はその社長に媚びる。
このまま負けて終わるのか…と不満に思っていたのだが、捨てる神あれば拾う神ありで、最後は少しだけ救われる。



こうして2巻へ続き、シリーズは全7巻あるのだが、4巻で急に主人公が変わる。
主人公が変わったら別の話では?と思う。
亜紀の夫・小幡伸光の話になると、もはやガールでもないし。
ただ、各巻で様々な本や本屋大賞の裏側などが紹介されているのは面白い。



以上、『書店ガール』感想でした。

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

ところで、コミックのシュリンクが下手な人いるよねー?
下手すぎて本がふにゃふにゃに波打っちゃってるの。
こうなると古本で売るにも値がつかない。
買っちゃダメなヤツになるね。
ご訪問ありがとうございました(人´∀`*)

コメントを投稿するにはgooブログのログインが必要です。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「小説のあらすじ・ネタバレ感想」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事