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〖京都くれなゐ荘奇譚(四)呪いは朱夏に恋う〗ネタバレ感想!物語は佳境に?

〖京都くれなゐ荘奇譚(四)呪いは朱夏に恋う〗あらすじ・ネタバレ感想!
澪に呪詛をかけた和邇に対し麻績、麻生田、忌部が結束。
千年蠱を祓えなかった理由も判明。
物語は佳境に入った?

京都くれなゐ荘奇譚(四)

呪いは朱夏に恋う
『京都くれなゐ荘奇譚(四) 呪いは朱夏に恋う』 あらすじ・ネタバレ感想 tataraworks
著者:白川紺子
装丁:こやまたかこ 装画:げみ
本表紙デザイン、ロゴ:川上成夫
発行:株式会社PHP研究所
発売日:2023年12月8日



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〖京都くれなゐ荘奇譚(四)呪いは朱夏に恋う〗登場人物

〖京都くれなゐ荘奇譚(四)呪いは朱夏に恋う〗あらすじ・ネタバレ感想




〖京都くれなゐ荘奇譚(四)呪いは朱夏に恋う〗登場人物

麻績澪 おみみお 
 長野県麻績村蠱師一族麻績家の娘
 呪詛により二十歳まで生きられない
 生き抜く為に八尋に弟子入りした
 漣とは表向き従兄だが実の兄妹
 京都へ移り住み高校2年に進級
麻績漣 おみれん 
 澪の実の兄(戸籍上は従兄)
 邪霊に襲われる澪を守るのが使命
 九節の杖刀で祓う
 澪を守る為に京都の大学に入学した
 日下部出流と出会うが……

凪高良 なぎたから 
 本当の名前は“ 巫陽 ふよう 
 正体は“千年蠱”
 何度も生まれ変わり邪霊を食う
 凪高良の前は“汐見直弥”であった
 和邇学園の高校生
 陽の時期は家に籠りがち
 梅雨時から活動しやすくなる

<麻績つながり>
忌部玉青 いんべたまお 
 くれなゐ荘の管理人
 よく喋る明るい人
 澪を狙う和邇一族に対抗する決意
忌部朝次郎 いんべあさじろう 
 忌部玉青の夫で元蠱師
 忌部秋生の孫世代にあたる
 日曜の朝はパンを焼いてくれる
麻生田八尋 おうだやひろ 
 くれなゐ荘の下宿人
 蠱師で民俗学者でもある
 澪の師匠を引き受けている
 麻績の親戚筋で三重県の員弁出身
 潮に頼まれ澪の京都での様子を報告
日下部出流 くさかべいずる 
 漣と同じ大学の新入生で漣の友達
 最初は澪を狙っていた
 4巻では蓮の帰郷について行く
麻績潮 おみうしお 
 漣と澪の父親
●漣と澪の母親
●苗字が麻木 あさぎ 
 「坂井の大伯母」と呼ばれている
 90才を過ぎている

<和邇つながり>
和邇波鳥 わになとり 
 青海の指示で澪を護衛の為に転校
 邪霊は祓えないが実は巫女
 叔父の愛人・美登利にいびられていた
 見かねた澪と漣がくれなゐ荘へ
 今は澪たちと一緒に住んでいる
和邇青海 わにあおみ 
 20代半ばで和邇一族
 叔父の命令で高良の世話役を務める
 妹の波鳥を澪の護衛につける

<そのほか>
小倉茉奈 おぐらまな 
 京都の学校で澪の初友達、陸上部員
 2年でも澪と同じクラスになる
 普通の子だが憑かれやすい
●茉奈の母
●茉奈の弟と妹
 茉奈と同じで視える子たち
●八尋の先輩・野々宮



〖京都くれなゐ荘奇譚(四)呪いは朱夏に恋う〗あらすじ

【みたまのやしろ】
“千年蠱”である凪高良を祓う決意した麻績澪は、蠱師の麻生田八尋について修行をしている。
夏休みも八尋の手伝いだ。
今回は八尋の先輩・野々宮の依頼で、五百森という大きな屋敷へ向かい家に現れる幽霊を祓うのに同行する。

八尋と澪が五百森家に到着すると玄関が空きっぱなしになっており、声をかけても返事はなく依頼人の姿が見えない。
依頼人を探しているうちに八尋と澪は依頼人の祖父の幽霊と遭遇。
一旦その場から引く事に。
その後、依頼人と会うも本人は怖がって家に行きたがらず、八尋と澪は丸投げされてしまい……。


【殯宮】
麻績漣は大学の友達・日下部出流に心霊スポットに誘われる。
出流は大学で、虎ノ尾という集落の氏神を祀っている神社に女の幽霊が出るという話を聞いたらしい。
その幽霊は妊婦に祟るそうだ。
出流は、幽霊が本当にいたら漣が蠱師として祓う練習になると調子の良い事を言うのだが……。

くれなゐ荘の下宿人・和邇波鳥は、最近兄の和邇青海と連絡が取れずにいる。
青海は凪高良の世話役である。
澪は高良に青海のことを聞いてみようと考えたが、こちらも会えずにいた。
澪を監視している高良の職神の烏・夜尺斯の姿も見えない。
心配する澪と波鳥に、麻生田八尋は高良が住んでいる八瀬に探しに行こうと提案するのだが……。


【呪いは朱夏に恋う】
麻績漣はお盆に長野の実家に帰省した。
日下部出流も一緒である。
漣の妹・澪も実家に帰る予定ではあるがお盆は京都のくれなゐ荘で過ごす。

漣は、和邇家が澪に呪詛をかけている以上ほうっておくことはできず、長野の父にバックアップを頼むつもりだ。
日下部家は“千年蠱”を倒すことを目的としているが、麻績と和邇がやりあうことになってもどう動くか読めない。

漣の父は既に麻生田八尋から和邇に関する報告を受けていた。
麻績一族で澪を守る為の話し合いはついており、しかるべき者たちが京都へ送られると言う。
ただし、それには条件がある。
その条件とは、漣が坂井の大伯母の元へいくこと。
大伯母の元で何をするのかは行ってみないと分からず……。


【番外編 虚ろ菊】
夏休みもあと数日で終わる頃、小倉茉奈はくれなゐ荘を訪れる。
北海道旅行のお土産と、澪の誕生日プレゼントを渡す為だ。
だが、事前に連絡していたにもかかわらず玄関でこんにちはと呼びかけても反応がなく、家の中は物音一つしない。
不思議に思いながら上がり框に腰をおろしてしばらく待ってみることにした。

茉奈がソーシャルゲームをして暇を潰していると、ぞわりと冷気を感じた。
振り返ると廊下の突き当たりを着物姿の女性が横切ったのが見えた。
管理人の忌部玉青かと思い、茉奈は中へとあがることにした。
廊下を進むと背後で気配がして何かが落ちる音がした。
振り返るとなぜか着物が落ちていて……。
『京都くれなゐ荘奇譚(四) 呪いは朱夏に恋う』 あらすじ・ネタバレ感想 tataraworks



〖京都くれなゐ荘奇譚(四)呪いは朱夏に恋う〗ネタバレ感想

【みたまのやしろ】の依頼人・五百森が全てを八尋と澪に丸投げしちゃう気持ち、分かるなあ。
例え自分の祖父だったとしても幽霊化したら怖いもん。

それにしても呪いを祓う作業の時間と労力、気力の要ることと言ったらない。
まず、邪霊が存在するようになった元を辿らねばならない。
そんな何十年、へたしたら何百年も前の因縁を探るなんて簡単にできるわけがないのだが、いい加減に祓ったら自分の身に何が起こるか分からない。
近所のお歳を召した方々やお寺のお坊さんに聞いて回ったりするだけで体力を使ってしまう。
それだけ大変な真似をしてもはっきりとした原因をつかめるとは限らない。

そして、昔の話を聞くだけではなく、しきたりや慣習、またその意味を正しく理解しておく必要がある。
蠱師として独立しており民俗学者でもある八尋はさすがに物知りだ。
あれでキャラに重みがあればなあ。

「いや、なんで『見直した』みたいな顔しとるん?僕、今までそんな頼りなかった?」
「そういうわけじゃないですけど、今まででいちばん、しっかりして見えます」
93ページでの八尋と澪の会話が楽しい。
一応八尋は澪の師匠なのだが。


【殯宮】では、漣と出流の友達関係が深まったと思う。
漣には出会いが最悪だった出流のことを信じ切れない部分がある。
でも、妹の澪を守るため自分の人生をささげているような漣は友達をつくる機会がなかった。
だから、一緒に課題をやったりできる出流との友達関係は心地良くもある。
出流にも複雑な事情があるようで、傷の舐めあいではないが互いの歪んだ心が共鳴しているのかもしれない。

出流は青海の居場所を漣に教えたことで、日下部家の人間に殴られていた。
そんな出流を漣は、一緒に長野の実家に行こうと誘う。
自分の得にならない上に殴られた出流を漣が信用した証のような気がする。


【呪いは朱夏に恋う】で、出流は長野の漣の実家に行く。
出流は漣の前でちょっと図々しい所を見せているが、親世代の大人は苦手なのか漣の母が現れただけで借りてきた猫のように大人しくなる。
日下部家の大人達が高圧的なのか?

家庭の中で澪が中心で、自分はそれほど大事な子供だとは思われていないように感じている漣だったが、この帰省で父の意外な一面を知る。
漣は父親からお守りを渡される。
漣が思うより両親はずっと漣のことを心配しているのだ。

意外だったのはくれなゐ荘の管理人・忌部玉青のキレっぷりだ。
和邇がその気ならやってやるとばかりに鼻息が荒かった。
これは次の巻でいよいよ全面戦争に突入するのだろうか?
その前に、どうやら澪は高良を生かしたまま呪いを解く方法を見つけたようで、それを和邇が知る方が怖い。
確実に澪を狙ってくると思う。
澪と高良の運命が動き出しそうで次の巻が楽しみだ。
『京都くれなゐ荘奇譚(四) 呪いは朱夏に恋う』 あらすじ・ネタバレ感想 tataraworks

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