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中村啓著『仁義なきギャル組長』あらすじ・ネタバレ感想!組長はJK

中村啓さんの『仁義なきギャル組長』のあらすじとネタバレ感想です。
ちびっ子の頃から日本一の極道を目指しているJKが組長。
宝島社の<このミス大賞>シリーズ。


『仁義なきギャル組長』
著者:中村 啓
発行/株式会社宝島社
ギャルのイラスト tataraworks


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『仁義なきギャル組長』あらすじ 

金龍組は、17歳の女子高校生・金崎龍子が率いる正真正銘ヤクザの組だ。
龍子は日本一の極道を目指し、15歳で金龍組を興した。


2年前、ギャンブル狂で風俗狂のフリーランスのライター・土門瑛太は、自己破産を目論んでいた。
どうせ破産するのだからと最後に100万円を借りギャンブルに賭けることにした土門は、<アイアン・ファイナンス>へ借り入れ申し込みをする。
形ばかりの審査で金を借り、当然のように競馬ですった土門。
しかし、借りた相手が悪かった。


破産申し立てを弁護士に依頼した土門はその帰りに拉致され、どっからどう見てもギャルな小娘の前に引き立てられる。
さんざんボコられた土門が「何でもする」と許しを請うと、龍子は企業相手の強請りをネタに記事を書くよう強要。
こうして土門はブラック・ジャーナリストになった。
それ以来、土門瑛太(33)は、自分の年齢の半分ほどの年端もいかぬ少女にこき使われる日々を送っていた。


ある日、土門は龍子からブラック・ジャーナリストの本庄陽一郎が飛んだ件を調べろと命令される。
本庄が追っていたであろうヤバいネタはきっと金になる。
今度はそのネタを土門に追えと言うのだ。


人1人が消されたかもしれないネタなど首を突っ込みたくない土門だったが、どのみち逃げ場はなかった。
しぶしぶ本庄のネタを調べ始めた土門は、政府の埋蔵金<M資金>が絡んでいることを知り……。

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『仁義なきギャル組長』ネタバレ感想 

実質主人公は土門瑛太というクズである。
<飲む打つ買う>は本当に人生をダメにするって分かっていても止められないのは何でだろうね?


止められない人の気持ちは私には分からん。
実は私、20年程1日1箱ペースで煙草を吸っていた愛煙家だった。
でも、「ボケるのは嫌」と思った瞬間からパタッと煙草を止めた。
医者の世話にもなってなきゃ禁煙グッズも使わなかった。
だから何度も禁煙しようとして失敗する人の気持ちは分からない。
「止めると決めたら止めりゃいいじゃん」としか言いようがない。
土門は金欠から禁煙をしていたのだけど、それも1年程でまた吸ってしまっている。
ほんとに全部ダメだな、この男。


28ページで龍子は土門にこんなことを言っていた。

「だいたい、おまえみたいなクズが自己破産したって、また数年後には借金塗れになって首がまわんなくなるに決まってんじゃん。処女膜再生したって売女は売女、淫乱が治るわけじゃねぇんだよ」

「三つ子の魂百まで」で浮気者の浮気癖が治らんのも一緒よね(笑´∀`)
そこまで言われて土門は思った。

”ぐうの音も出なかった。そのとおりだ。自己破産をしたところで問題を先送りにしているだけだ。問題の根っこは自分自身にある。龍子に言われてやっと気づいた。”

30過ぎて小娘のキツイ言葉に諭される土門って救いようがない(~_~;)


「変わりたい」と思うだけなら簡単だが、どれだけお金を積んでも実際に「変わる」って難しいよ。
宝くじに当選しても、<飲む打つ買う>を楽しむ人は、<飲む打つ買う>であっという間に使い切るさ。
なぜなら当たったことを自慢げに喋ってしまい、いろんな輩を寄せ付けるからだ。
宝くじで1億当たったら3億借金するってのはそういうことさ。


私も仕事柄、お金の相談を受けることがあったのだが女の人も酷いもんさ。
私が出て行くのは窓口担当とお客さんがもめた最後の段階だった。
もめない限り窓口の担当者が相手をするのだが、カウンターにヴィトンのバッグなんかをドンと置いて、派手な化粧に下品な笑顔を貼り付けたお客さんはこう言うそうだ。
「アタシ、自己破産したから」


よくぼやいてたよ。
「ヴィトン売りゃいいのに!何?あの態度!てか、ブランド物持ってる人って破産できるんすか!?」
気持ちは分かるけどね( ̄。 ̄;)
そういうお客さんは、言葉も態度も相手をとてつもなく見下して、払うべきお金を払う必要がなくなったことを自慢する。
でも、その人は気づいていないんだよ。
それが、地獄の1丁目に入っただけだと言うことに( ̄ー+ ̄)


『仁義なきギャル組長』は、龍子ではなく土門がメインでストーリーが進む。
そして<M資金>をマジに狙って金龍組が動くわけだけど、果たしてヤクザな人達がそんな大金を手にしていいのだろうか?
笑いを噛みしめる場面も多々あり、楽しく読めるのだが、「こいつらがお金を手にするのはアカンやろ」という気持ちは常にある。
そして、結局……。


常に良好で健全な態度でいること 
これが宝くじよりも、幸せを手に入れる確率が最も高いのではあるまいか。


以上、『仁義なきギャル組長』の感想でした。

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ご訪問ありがとうございました(人´∀`*)

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