たたらワークス★漫画・ドラマ・小説のネタバレ感想

『スクイッド荘の殺人』あらすじ・ネタバレ感想。13年ぶり烏賊川市シリーズの長編

東川篤哉著『スクイッド荘の殺人』あらすじ・ネタバレ感想。
13年ぶりの烏賊川市(いかがわし)シリーズの長編でデビュー20周年記念作品。
東川篤哉さんの王道お笑いミステリー。


『スクイッド荘の殺人』

著者:東川篤哉
著者:東川篤哉 『スクイッド荘の殺人』 tataraworks
装幀:泉沢光雄
装画:あらゐけいいち
発行:株式会社光文社
発売日:2022年4月19日

★項目クリックでページ内ジャンプします
(goo blogアプリはブラウザ接続で可能)

『スクイッド荘の殺人』あらすじ・ネタバレ感想


☆。・:*:☆。・:*:☆。・:*:☆。・:*:

『スクイッド荘の殺人』登場人物

<鵜飼探偵事務所>
●鵜飼杜夫(うかい・もりお)
 所長だが生活力がない
 難事件を更に混乱させながら解決する探偵
 習字が上手で驚くほど達筆
●戸村流平(とむら・りゅうへい)
 『密室の鍵貸します』で容疑者になった
 鵜飼の助手

●二宮朱美(にのみや・あけみ)
 鵜飼探偵事務所の黎明ビルのオーナー
 まだ20代

<烏賊川署>
●砂川(すなかわ)
 警部
●志木(しき)
 刑事

<鵜飼の依頼人>
●小峰三郎(こみね・さぶろう)
 [小峰興業株式会社]代表取締役社長
 脅迫状が届いた
 鵜飼達にボディーガードを依頼
●霧島まどか(きりしま・まどか)
 小峰三郎の内縁の妻
 [スクイッド荘]に同行する

<スクイッド荘>
●猪狩省吾(いかり・しょうご)
 オーナー
●猪狩美津子(いかり・みつこ)
 省吾の妻で女将さん

●井手レイナ(いで・れいな)
 半年前からスクイッド荘で働いている
●室井蓮(むろい・れん)
 イケメンの料理人

●藤代京香(ふじしろ・きょうか)
 滞在中の客で職業は医師

●黒江健人(くろえ・けんと)
 自動車で事故って気を失っていた
 小峰夫婦と鵜飼達がスクイッド荘へ運ぶ
 19歳の大学生
 純喫茶[ダッグアウト]のアルバイト

<20年前の事件>
●小峰太郎(こみね・たろう)
 バラバラ殺人の被害者
 三郎の腹違いの兄で長男
●小峰次郎(こみね・じろう)
 小峰家の次男で太郎殺しの容疑者
 太郎、三郎とは腹違いの兄妹

●ダニエル
 ハワイからやって来た私立探偵
 マリア・スチュアートを探している
●黒江譲二(くろえ・じょうじ)
 20年前の事件担当刑事で砂川の上司だった
 ≪落としのジョージ≫の異名有り
 現在は70過ぎの老人

●大澤弘樹(おおさわ・ひろき)
 20年前は中学2年生で目撃者
 カラオケ店[NOマイクNOライフ]の店員

<そのほか>
●純喫茶[ダッグアウト]店長
●[ダッグアウト]の店員・マドカ
●黒江健人と親しい謎のイケメン
●マリア・スチュアート
 ダニエルが探している学生

☆。・:*:☆。・:*:☆。・:*:☆。・:*:

『スクイッド荘の殺人』あらすじ

中学生だった俺は、天体観測中に空き家に出入りする殺人犯を目撃した。
真夜中に黒っぽい幌がかかった軽トラが空き家の前に停まり、長身のガタイの良い男が荷台から6個の段ボールを敷地内に運び込んでいた。
それぞれの箱の大きさから俺は箱の中身が相当ヤバい物だと想像した。
なかなか空き家から出てこない男のことが気になった俺は、親に気づかれないよう家を抜け出し空き家へ向かった。
そして、見つけた。
想像通りの物を風呂場で……。

******** ******** ********

[鵜飼探偵事務所]の所長で探偵の鵜飼杜夫は、トランプタワー建築に没頭するほど暇を持て余していた。
そんな時、烏賊川市で遊戯施設を経営する[小峰興業株式会社]の代表取締役社長・小峰三郎が事務所を訪れる。
小峰は毎年、クリスマスに烏賊川市のゲソ岬にあるホテル[スクイッド荘]で過ごすことにしている。
だが、小峰の元に脅迫状が届いた。
身に覚えがありすぎる小峰は探偵にボディーガードを依頼することにしたのだ。


依頼人の費用持ちで高級ホテルに泊まり、温泉に料理を堪能できるとあってノリノリでボディーガードを引き受けた鵜飼と助手の戸村流平。
出発の日、なぜか烏賊川市は大雪。
鵜飼、流平、小峰、小峰の内縁の妻・霧島まどかはスクイッド荘へ向かう途中、雪で事故を起こした車を見つける。
一行は車内で気を失っていた青年・黒江健人をひとまずスクイッド荘へ運ぶ。


その晩、黒江健人が姿を消す。
誰かに狙われていると過敏になっていた小峰は、なぜか鵜飼と流平が自分のそばから離れて黒江青年を探すことに同意。
鵜飼達は小峰の態度に違和感を抱く……。

☆。・:*:☆。・:*:☆。・:*:☆。・:*:

『スクイッド荘の殺人』ネタバレ感想

お笑いミステリーと言えば、東川篤哉。
13年ぶりの長編出版にウキウキした。
笑う気満々で読んだ。


やっぱり鵜飼は軽い(((*≧艸≦)ププッ
酒癖が悪い流平くんは封印され、代わりに[スクイッド荘]の宿泊客で医師の藤代京香がへべれけぶりを発揮している。
残念ながら[鵜飼探偵事務所]が入っている[黎明ビル]の若きオーナー・二宮朱美はほんの一瞬しか登場しなかった。
鵜飼と流平がスクイッド荘へ出かける時に声掛けして出番終了。
できれば朱美も暇を持て余していて勝手に鵜飼達にくっついて行って、鵜飼とわちゃわちゃしながら謎解きに加わって欲しかったなと思う。


私は最初、プロローグを語っている20年前の目撃者は鵜飼だと思った。
何だが落ち着きがない語り口調がとても鵜飼らしかったからだ。
そして、謎だった黒江健人と親しくしていたイケメンも意外な人物だった。
マリア・スチュアートの行方に関しては、多分読んでいれば分かると思う。


マリアの家族から捜索依頼を受けたハワイの探偵・ダニエルは、帰国後、意外とキツイ人生を送っていた。
ダニエルは足の負傷が原因で車椅子生活となり探偵業を廃業。
唯一シビアな状況に置かれたキャラなのだが、本人はいたって明るい。


『スクイッド荘の殺人』はお笑いミステリなのに読後は感慨に浸ってしまう。
物語の背景にあるのは、元刑事の黒江譲二と探偵ダニエルの友情だ。
出会った頃にお互い妻が妊娠中だった。
そして、互いの名前を生まれてくる子供につけた。
譲二とダニエルがもう一回くらい顔を会わせることがあればよかったな。

☆。・:*:☆。・:*:☆。・:*:☆。・:*:

ご訪問ありがとうございました(人´∀`*)

コメントを投稿するにはgooブログのログインが必要です。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「小説のあらすじ・ネタバレ感想」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事